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[英詩]Bob Dylan, 'Ain't Talkin' ' (2)

※ 旧「英詩が読めるようになるマガジン」(2016年3月1日—2022年11月30日)の記事の避難先マガジンです。リンク先は順次修正してゆきます。

英詩のマガジン の本配信、今月3本目です。歌われる詩の2回めです。今回は、ボブ・ディランのアルバム 'Modern Times' (2006年、下) に収められた 'Ain't Talkin' ' の続きです。今回は9-18連を扱います。

Bob Dylan, ‘Modern Times’ (2006)

参考文献 は、文字数の関係で別の note にあります。

ヘイリンの本は Heylin, Clinton. 'Still on the Road: The Songs of Bob Dylan 1974-2008' (Constable, 2010) です。

カーウォウスキの本は Karwowski, Michael. 'Bob Dylan: What the Songs Mean' (Matador, 2019) です。

ゴスの論文は Goss, Nina. 'A Sudden Blow: The Story of Violence in "Love and Theft" and Modern Times' (Goss, Nina and Eric Hoffman, eds. 'Tearing the World Apart: Bob Dylan and the Twenty-First Century' (UP of Mississippi [2017] 所収) です。

※「英詩が読めるようになるマガジン」の本配信です。コメント等がありましたら、「[英詩]コメント用ノート(202203)」へどうぞ。

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英詩の実践的な読みのコツを考えるマガジンです。
【発行周期】月3回配信予定(他に1〜2回、サブ・テーマの記事を配信することがあります)
【内容】〈英詩の基礎知識〉〈歌われる英詩1〉〈歌われる英詩2〉の三つで構成します。
【取上げる詩】2018年3月からボブ・ディランを集中的に取上げています。英語で書く詩人として新しい方から2番めのノーベル文学賞詩人です。(最新のノーベル文学賞詩人 Louise Glück もときどき取上げます)
【ひとこと】忙しい現代人ほど詩的エッセンスの吸収法を知っていることがプラスになります! 毎回、英詩の実践的な読みのコツを紹介し、考えます。▶︎英詩について、日本語訳・構文・韻律・解釈・考察などの多角的な切り口で迫ります。

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🔶 Ain't Talkin'

次のボブ・ディランの詩テクストはリクスらの校訂版による。公式詩集は16連しかないが、リクス校訂版では次のように11-12連が公式詩集の10連の直後に挿入されており、計18連ある。アルバムも校訂版のように唄われている [ライヴではこの11-12連は省かれることがある (下の本歌の最終公演でもそう)]。

動画リンク [Bob Dylan, 'Ain't Talkin' ', Rome, November 2013]


Ain't Talkin'
Bob Dylan

🔷9連

They will crush you with wealth and power
 Every waking moment you could crack
I'll make the most of one last extra hour
 I'll avenge my father's death then I'll step back

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