英詩の基礎知識(6)
※ 旧「英詩が読めるようになるマガジン」(2016年3月1日—2022年11月30日)の記事の避難先マガジンです。リンク先は順次修正してゆきます。
※「英詩が読めるようになるマガジン」の本配信です。コメント等がありましたら、「[英詩]コメント用ノート(201608)」へどうぞ。
前回、英詩を読む際に構文、意味、音韻の三層をまとめて読みとれる実践的な読み方を紹介しました。
「英詩の基礎知識(5)」
この方法を知っていれば、原則的にはすべての英詩に対処できます。もし、今月から初めてマガジンを購読される方がおられれば、この方法をご覧になることをお勧めします。
今回は、こうした方法を実際に使えるようにするための記憶法を考えます。基本を憶える方法です。ただ記憶するのでなく、基本をマスターするという目的をもって記憶する方が効果があります。
その方法論を考える上で参考になる記事があります。
「目的を持って繰り返し練習すると劇的な効果が得られる」
短期記憶を劇的に拡張する方法です。5分以内で読めます。
元になったのは
'Not All Practice Makes Perfect'
この方法の要点は、都度の目的設定です。それが達成できたら次に進む。達成できなければ方法を工夫する。達成するまでは次のレベルに行かない。
設定する目的は小さなものの方がいい。
こういう方法でやれば、必ず基本がマスターでき、しかもその基本のレベルがだんだん上がって行きます。
逆に言えば、基本ができていない場合は、あとでつまづくこともあり得ます。
いうならば、一階がちゃんとできていないのに、急いで二階を建てようとするようなものです。
一階を固めましょう。そういう話です。
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それでは英詩の基本について、その方法を使ってみましょう。
目標
基本その1
音節を数える
実例
まとめ
基本その2
強勢を数える
強勢を数えるにはスキャンションをします
スキャンションのなぞ
実例
まとめ
今回のまとめ
英詩の基礎知識バックナンバー
目標
英詩を読むのはおもしろい。けれども、一般のひとにはハードルが高い(と思われている)。そのハードルをこえることができれば、そこに広がる世界は果てしなく、深い。
詩は、それをつくる言語の性格を反映する。英詩は英語の性格を反映する。
英詩のリズムは英語のリズムを反映する。
英詩の構文は英語の文法を反映する。
詩人は、リズムや文法を人一倍意識している。その意識が高ければ高いだけ、一見するとハードルが高くなる。
けれども、目指すところは、あくまで詩である。
詩を読む読者に何かを手渡したい。詩でしか味わえぬ何かを、届けたい。
読者としてはその詩人の思いを信じて、ハードルを決然と超える。そして詩を受取る。それが大きな目標だ。受取ったら、どう味わおうが、憶えようが、役立てようが、読者の自由。
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以下、小さな目的をいくつか挙げてみます。都度の目的設定の参考にしてみてください。
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