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BCCKSで紙の本を作ってみて

受注生産方式で紙の本が作れる BCCKS で一冊作ってみた。いろいろと分かったことがある。

仕上がりは、まずまず。硫酸紙(パラフィン紙)にくるまれて届くのだけれど、本のカバーにぴったりのサイズで、それをカバーにすると、なかなかいい感じだ。10inch/A5変型という本のサイズで作ったが、やや横長。もう少し短い方が手に持ちやすいけれど、この下のサイズは新書版で、横幅が短すぎるので、これしかない。フォントは明朝体でなくゴシック体。元データは明朝体なのだけれど、どうしてゴシック体になるのか不明。EPUBデータを読みこませた場合の仕様か。それとも横書き本の仕様か。(EPUBデータはWORD文書からRomancerで作った。)

目次にページ番号を入れるオプションがうまく効かない。EPUBデータの読込みによる仕様かもしれない。仕方ないので、章のところだけ、ページ番号を手で入れた。

紙の色は目にやさしく、読みやすい。つるつるでなく、少しざらっとしている。

綴じはPUR製本という方式で、「開きの良い綴じ」と説明があり、確かに開きやすい。やわらかいペーパバックのような感じ。カラー印刷もできるので料理レシピ本なんかに向いていそう。

いちばん困ったのがイタリクス体が出ないこと。これは編集システムの仕様のようだ。困るのだけれど、それは、ここ、note でも同じで、日本語表現システムでは必須と考えられていないのだろう。が、欧文にとってイタリクス体は生命線だ。仕方ないので、イタリクス体にした電子版を秋までに出す予定。

わたしは電子書籍派なのだが、今回、紙の本にしてみて、何度も読み返している。電子書籍だとこれほど読み返すことはない。ふしぎに、紙の本には愛着がわく。何度も手に取り、読んでいる。自分の本なのに。

もちろん、読み返していると、あちこち直したいところが出てくるけれど、修正は必要最低限にしている。完璧を求めると、分量を抑えようという歯止めがきかなくなり、いくらでも書くことになる。じつは、今回、最初に紙の本を作ったときは220ページほどになった。それだと製造コストがやや高い。できるだけ安くしたかった(すでに何人か買ってくださっている)ので、絞りに絞って160ページにスリム化した。

1部から発注でき、文庫本サイズだと48ページなら500円で作れる。たとえ他人に販売する意図がなくても、自分が読み返す用に、自分の覚書として、何らかの記念として、気軽に一冊つくれるのはうれしい。何より本作りは楽しい

この本にご関心があればこちらです。

#紙の本 #受注生産 #PrintOnDemand  

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