見出し画像

ドイツ生活212日目 2023/10/11 フランス国境の街ザールブリュッケン

今日と明日は内定をもらった会社のある街に滞在し、住居を探す!
ドイツには16の州があり、私はこの南西部にあるSaarlandというとても小さい州の州都Saarbrücken(ザールブリュッケン)にいくのだ。

確かに小さい(見つけられたかな?)

内見のアポを3件取ったので、それに間に合うように朝7時すぎに家を出た。まだ日が昇っていなくて暗い。

REWEでパンを買った!

せっかく時間通りに駅に着いたのに、電車は18分遅れで到着した。しかもその一本後の電車は運休になったので、ホームは人がたくさんだった。

無事に走り出すと日も登ってきて、ライン川沿いをずっと走ってまずはコブレンツに向かう。

川が綺麗

コブレンツで電車を乗り換えた。割と空いていたので1人で4人がけのボックス席に座っていたら、途中で大きな荷物をたくさん抱えたおばあちゃんが乗ってきた。
おばあちゃんはドスンと荷物を置いて、
「今からトイレに行くから私の荷物見てて!」と言って去っていった。
そして数分後に戻ってきて、「ありがとう!」と言って私の斜め前に座った。

おばあちゃんは編み物をしていた

なんとライン川沿いには山があり、そこには一面に広がるワイン畑があった。おばあちゃんに「これってワイン畑ですか?」と聞いたら、「そう、ワイン山よ!」と教えてくれた

すごい

そしてしばらくするとおばあちゃんが、「あなたはどこに行くの?」と聞いてきた。「ザールブリュッケンです」と言うと、「じゃあ乗り換えないとね」と言った。

あれ?コブレンツから一本で行けるはずだが、、と思ったら、なんと途中の駅で前の車両がザールブリュッケンへ、後ろの車両がルクセンブルクへ向かうらしい。私は後ろの車両に乗っていたので、気づかずに乗っていたらルクセンブルクへ行ってしまうところだったようだ。

私は後半少し眠くなってうとうとしてしまっていたのだが、おばあちゃんが「あなた!次の駅で前の車両に行かないとザールブリュッケン行けないわよ!」とわざわざ起こして教えてくれた。
おばあちゃんありがとう。

この連結部分が離れてそれぞれ違う街へ行くらしい

おばあちゃんのおかげで前の車両に移動し、ザールブリュッケンまで行けることがわかり安心した。
近くになると赤い土に覆われた工場?のような、作業場所のようなものを発見した。

なんだろう

そして、人生2回目のザールブリュッケンに到着!
今回は前回のようにすぐに帰るのではなく、内見をしたり駅や市街地の様子をみたり、ここで住むことをイメージしながら街を散策するのが目的だ!

今日2件、明日1件内見のアポイントメントを取ったと社長に伝えたら、なんと会社の近くにある四つ星ホテルを予約してくれた。
だから今からそれも楽しみだ。

これがザールブリュッケン中央駅

一件目の住居は中央駅から路面電車に乗って数分で到着する、かなり立地の良い場所にある。

ドキドキ

建物の前について10分くらい待ったら、不動産会社の女性が現れた。可愛らしくて綺麗な女性だった。

3人で住める共同アパートで、なんと家具や寝具、食器、調理器具、洗濯機乾燥機、掃除用具など全てが揃っているアパートだった。
リノベーションしたばかりの新築(建物は古い)で、市街地にも近い。ちなみにこれは彼が見つけてくれた物件だ!ありがとう

タオル、リネンもついている
キッチンは新品で、電子レンジもある!
ホテルのような部屋

面積的には広くはないが、私も平日は毎日働くし、同居人も2人とも大学生らしいので平日はほぼ家にいないことを考えたらそこまで広くある必要はないだろう。
しかも新しい街に1人で引っ越す際に家具や寝具、インターネットなど生活に必要なあらゆるものがすでに揃っているのは本当にありがたい。

午後もう一つ別の物件を見に行くことに決めているが、ほぼ気持ちはこの部屋で決まりだ。

1件目の内見が無事に済んだので、安心したらお腹が空いてきた。
家の近くにタイ料理屋さんがあったので入店してみることに!

地元のフリーペーパーゲット。右のリーフレットはなんとフランス語との2ヶ国語表記だった

もうお昼の時間を過ぎたのでお客さんはあまりおらず空いていた。
タイ語でわからないメニューだったが、適当に頼んでみたらココナッツの香りがする美味しいソースでフライドチキンと野菜を炒めた料理が出てきた。

これが本当に美味しかった

本当に美味しくてご飯がとても進むので、手を挙げて店員さんに言った。
「これとても美味しくてご飯が足りないので、ご飯のおかわりお願いします。」
私はこの写真のご飯のサイズでもう一つもらえればよかったのだが、店員さんは私のことをすごく食べる人だと思ったのか、まるで漫画やアニメのような大盛りのご飯を茶碗に入れてニコニコで持ってきて言った。
「Guten Appetit(どうぞ召し上がれ)」

そして途中まではもりもり食べていたが、なんと途中になって一気に苦しくなってきた。
やばい。おかわりしたくせに全部食べきれないというのか?

恥を晒さぬようできる限り頑張ったが、食べきれなかったのでまた手を挙げて店員さんに言った。
「お家で食べたいので、持ち帰りしても良いですか?」

そして店員さんがまた丁寧に箱に詰めてくれて、ビニール袋に入れて持たせてくれた。ご飯が足りないと言っておかわりしたくせに食べきれずに持ち帰る、変な客だと思われたかもしれないが、とても美味しかったのでまた夜ホテルで食べようと思う。

腹ごなしに街を散策した。
私の好きな雰囲気の雑貨屋さんや洋服屋さん、本屋さんもちらほらあって良い感じだ。

可愛い
いいねいいね
可愛いいいい
紙屋さん
本屋さん
ドイツの文庫本
雑貨屋さん
可愛い!給料が入ったら冬服を買おう

ザールブリュッケン、かなり好きだ!!

実は最初は少し不安だったのだ。ドイツにきて初めて住んだ街がケルンというドイツ4番目の大都市だったから、それに比べて本当に小さい街に1人で仕事のために引っ越すことが心配だったのだ。

先月ベルリンに行った時も数人の作家さんに「ザールブリュッケンで働くかもしれない」と言ったら、みんな口を揃えて「ザールブリュッケン?すごく小さい街だよ。もちろん知ってるけど、行ったことはないね」と言ったからだ。ベルリンに住んでいる人に聞いたのが間違いだったのかもしれないが…

だが、自分で今回再度足を運んで市街地を歩き回ってみて、この街を本当に気に入った。
ケルンより小さいが、市街地は十分に店が揃っているし活気もある!
人も多過ぎず少な過ぎず、ごちゃごちゃしていなくて良い雰囲気だ。

あれ?ベルリンにしかないはずの信号がここにも
なぜだ…

そして市街地を十分に散策した後は2件目の内見だ。その家は中央駅からバスに乗って10分ほど行ったところにある。

バス停

その住居まではバス停からさらに10分以上歩く必要があり、周りにお店は全くない。1件目と異なり少ししょんぼりした雰囲気だ。
内見する前だが、すでにここに住む気はゼロになっていた。

それでも一応今回内見をするという名目でここに来て社長に滞在費用を払ってもらったので、一応内見する義務がある。

ここに1人で住んだら孤独死しそうだ

2件目の住居は、一軒家の最上階だ。大家さん家族が階下に住んでいるので玄関は共有だ。

玄関

そのまま3階まで上がると1人には十分すぎる広い空間が広がっていた。

キッチン
寝室、ベッドふたつもある
リビング

とても素敵な雰囲気で、ここも家具や寝具、調理器具などが全部揃っていた。だが立地が一件目と比べてかなり悪いのと、家自体がとても古くておばあちゃんちの匂い(少し埃っぽい匂い)なのが気になった。
一件目は共同生活なのでそのストレスは若干あるかもしれないが、ここに1人で住むのはそれ以上にキツイなと思った。

不動産のお姉さんは「よく考えて、また私に連絡してくださいね」と言ってくれた。一件目の家は他の人からも問い合わせがあるらしいが、内見を先にした人が優先というルールがあるらしく、私を待つと言ってくれた。

この家は立地も悪く、バス停や電車の駅からもすごく遠かった。
結局なんとかバス停を見つけて中央駅まで戻った。

街中には広告がたくさんあり、そこで見つけたザールブリュッケンのロゴマークをとても気に入った。

この前ケルン市のデザインが好きだという話をしたが、やはり住んでいる街のロゴとかフリーペーパーのデザインとかがオシャレだとすごく嬉しい。
デザイナーだからかもしれないが、やっぱりこういうのがダサかったりするとすごく凹むからだ。

ジャーン

ザールブリュッケン(Saarbrücken)はケルン(Köln)やベルリン(Berlin)などと違って文字数が多いのだが、それをうまく3行にして可愛く納めている。しかもウムラウト(ÄÖÜ)の点々がUの間に縦に納まっているのも可愛い。

近くに美術館もあるらしいので、引っ越して生活が落ち着いたら行ってみようと思う。

中央駅からホテルまでのバスの時間が少しあったので、市街地でお店を見てみた。

靴屋さん
かなり身長を誤魔化せそうな靴

ホテルまでのバスに乗る際に、ドイツ鉄道乗り放題チケットを見せたら、バスの運転手さんが「Non」と言った。

そして少しぎこちないドイツ語で「どこまで行く?」と聞かれたので、バス停の名前を答えたら、「2.9€」と言われた。そして混乱したまま現金で2.9€払って席についた。

すると、車内アナウンスが聞こえてきた。
フランス語だ!

そうだった、ザールブリュッケンはフランスとの国境の街なのだ!
このバスはフランスの会社で、運転手さんもフランス人、乗客も誰かと電話していたが、なんとフランス語を話していた。
フランスのバス会社だったから、ドイツ鉄道のチケットが使えなかったのだ。

一気にフランスの文化圏に

そしてホテルに到着した。
すごく綺麗なホテルだ。四つ星+のホテルらしい。
こんな素敵なホテルを取ってくれた社長に感謝だ。

星は一体誰がつけているのか

建物や客室は古いがゴージャスでとても綺麗で、格式高いホテルという感じだ。

でも1人だと寂しい
一瞬で飲み干した水

地下にサウナがあったので行ってみた!

気持ちよかった

夜寝る前にテレビをつけてみたら、テレビの設定言語はフランス語で、でも放送されているのはドイツ語の番組だった。
ここは住所的にはドイツなのだが、ホテルの窓から見える森の木々はフランスに属しているらしい。

ここに住むなら少しはフランス語も学ぼうかな、という気持ちになってきた。私の両親はDuolingoでフランス語を学習中なので、フランス語について今度聞いてみようと思う。
とにかく今日ザールブリュッケンに来て、この街を好きになれそうだと分かったので嬉しかった!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?