GANの授業は面白かったが、宿題が終わらなかった水曜日
11月24日水曜日、晴れ。またそろそろ宿題が溜まってきた。特にアルゴリズム論の教科書の演習問題とオンラインプログラミング問題のダブル宿題の締め切りが明日だが、未着手。これは問題だ。今日は午後から結構忙しいので午前中にできるだけやろう。
と、思ったが、問題の所在(いわゆる教科書のページとかオンラインのアドレス)を確認していたらもう10時、特訓中国語レッスンの時間だ。このレッスンは清華大学の語学センターが主催している無料のオンライン授業。とにかく毎日集中して中国語に触れる機会を作ろうとしている僕にはありがたい。45分間きっちり勉強して、もう11時近い。で、次の予定へ。
11時に本館東棟318号室にてビッグデータインテリジェンスの授業助手(TA)をしている博士課程の学生のデュアンのところへ行く。僕のMacBook ProのPython開発環境であるAnacondaが上手く作動しないから見てもらいに行くのだ。運よく研究室の辺りには王教授もいて、教授室を使わせてもらう。でもデュアンも直し方がよく分からない。一説にはMacBook Proのバグだという噂もあるらしい。で、とりあえず最近購入したiPad ProでVPNを利用しながらGoogle Colabで開発する方針でいくことにする。Anacondaは全消去する。(この行動はもしかすると本当にやばかったかもしれないのだが、現時点ではまだよく分かっていない。)
デュアンにありがとうと言って、一旦寮に帰る。で、すぐにソフトウェアプロジェクトマネジメント(SPM)の授業に出るために第四教室楼に行く。教室では張勇教授が待ち構えている。清華大学の授業は45分一コマが2ないし3個つながってできている。SPMは3個つながっていて、大体2時間半の授業なのだが、今日は最初の一コマだけ出て、早退する。
というのは、今日の午後は人文学部が主催する、日本大衆文化研究のオンライン授業なるものああるので、出席してみようと思ったからだ。たっぷり3時間の授業は洋菓子広告宣伝に見る文化・時代の変遷、と初音ミクにみる視聴者参加型文化モデルの研究、の2本立てだ。どちらも面白かったが、オンラインでは流石に活発な議論が出来ず、少し残念なところもある催しだった。
その後、第六教室楼で19:20から機械学習の授業。今日のテーマはGAN。これは敵対的生成ネットワーク(Generative Adversarial Network)というもので、自然言語処理や画像生成などに使われる、最近流行りの手法(らしい)。機械学習の授業を担当する唐杰教授は、GANの元々の提唱者のイアン・グッドフェローとも懇意にしていて、中国でのこの分野の第一人者だ。でも今日の授業はTAのドクター・ミンが担当した。一口にGANと言ってもたくさんの派生的なモデルがあり、とても一回の授業では説明しきれないようだ。でも大体の内容は理解できた(かな?)。要するにこれまで、機械学習の授業では主にAIの持つ判別機能に関して講義されてきたが、GANは逆にAIの生成機能によく使われる。だから、AIが詩を作ったりキーワードから写真を作り出したり、ディープフェイクで有名人に口パクさせたりできる。この辺も掘っていくと面白い分野だ。
授業が終わってから、少しお腹が空いていたので、玉樹園レストランで海鮮ラーメン鍋。食べ終わって寮に帰って23:00。さあ、ここからが正念場だ。で、おもむろにそれまでほとんど手をつけていなかったアルゴリズム論の宿題に取り掛かる。最初の3題の文章問題は時間がかかったが、なんとかできた。で、残るプログラミング問題。これの問うている意味が皆目分からない。もうすでに深夜を軽くまわっている。僕の理解能力も大幅に落ちている気がする。いや、実際に落ちている。で、最後にトロントの友人Fとオフラインで授業に一緒に出ているアレックスに微信でSOSを発信して、今日は終わる。でも、提出期限前日まで宿題未着手とは、我ながら大胆になってきたものだ、と思うとなかなか感慨深い。