「アスファルトを鳴らして」の歌詞を読む/天檻を経たノクチルの今と未来
3/19追記:5thライブを受けまして、自分の考察の甘さを痛感致しました。
ライブ前の記事ですのであしからず。
はじめに
今週末はシャニマス5thライブ。僕は日曜日のDay.2を現地観覧します(勿論Day.1も配信視聴)。
ライブに向けて、PANOR@MA WINGの曲を中心に楽曲を聴いていたのですが、改めて「アスファルトを鳴らして」という楽曲の歌詞が、あまりにも天檻を経たノクチルを表してるな〜と感じたので、それを共有したくなってnoteにぶつけることにしました。
⚠️注意⚠️
①この記事には、天檻を中心としたノクチルのイベントコミュ及び、ノクチル4人の各シナリオプロデュースコミュのネタバレ(以下略
②筆者はノクチル全員のアイドルコミュ及びサポートコミュを読めている訳ではありません。
③曲の歌詞の受け取り方は人それぞれだと思います。あくまで僕の捉え方の共有であることを念頭に入れて下さい
④筆者はひななPです
1番
いきなりノクチルが抱える1つのテーマをぶち込んできますね。
アイドルのはじまりを描く=プロデュース するアイドルマスターにおいて、アイドルの終わりを示唆するのは、あまりにも異質です。
そしてノクチルにとってアイドルや高校生の終わりとは、幼なじみ4人の関係の終わりという側面も孕んでいます。
今日も思い出に変わる という歌詞は、ノクチルの終わりを意識した歌詞なのでしょう。
この透の発言はプロになるサッカー部の人を見てのセリフです。透節全開の一言ですが、無自覚にもアイドルとして歩みを進めてきた今の自分たちの居場所を示しているように思えます。
ちなみに 空に問いかけた の空ですが
空は海と陸の両方を見ることができる存在です。海はノクチルの向かう場所、陸はノクチルの帰る場所(プロデューサーが用意してあげる場所)ですね。
空については後半でも取り上げます。
走り出したあの頃 というのはアイドルとしての駆け出し時代=天塵の頃のノクチルでしょう。
求めるものも無ければ、アイドルとしての当事者意識もない。彼女たちはただの幼なじみ4人組で、それ以上でもそれ以下でも無かった。アイドルとしてステージに立つことより、4人で海で花火を見ることの方がよっぽど楽しいことでした。
そんな彼女たちでしたが、透がGRADを経て、「心を掴み」ます。
脈を打つように は明らかに透のGRAD編を意識した歌詞ですね。
透の飄々とした立ち居振る舞いからは、GRAD前後での透の意識の変化は見えにくいですが、LP編や天檻で見られるように、透はアイドルとして一気に仕事が増えます。
さらに時間の進んだ天檻の時間軸では、4人全員がアイドルとして脈打つノクチルとして生きるようになっているのでしょう。
それから、脈を打つように という歌詞からはノクチルとしての活動を通して感じた胸の高鳴りも感じ取れます。捕食者という表現に紐付けて後述しますが、彼女たちは本質的に、潜在的にアイドルノクチルなのです。
ここからBメロです。歌詞の考察でもなんでもないですが、AメロとBメロで歌詞が繋がってるの疾走感があっていいですね。
Bメロ前半は先程の 脈を打つように で大体説明できてます。
それから、歌詞に 音 という言葉があります。
Aメロからの流れで考えると脈を打つ鼓動のことでしょう。(本物の心臓の鼓動とアイドルノクチルとしての鼓動)
鼓動、ビートといえば
円香がこんな事を言ってますね。
触れてみたい〜 の部分はサビの前降りだと思うのでサビにいきます。
透はGRADで心を掴み、LPで覚悟を固め、どんどん進んで行きます。
ほかの3人も、もちろんアイドルとして成長しています。でも、ノクチルというユニットは、浅倉透という人間が進むことで動き出すユニットです。浅倉透がスカウトされたから4人はノクチルになりました。回想シーンの4人を見ても、浅倉透という存在が幼なじみ4人の推進力です。
だから、透先輩が行っちゃったら、3人は付いていく以外に選択肢はありません。
追いかけてるばかりじゃ いつか君が見えなくなる の歌詞は、3人の心情。特に小糸ちゃんの心情を表しているでしょう。(円香も深層心理で思ってそう)
自分の足で歩かなきゃ は、海に向かって4人が歩く天檻のEDとリンクしてますね。
ノクチルを象徴する海ですが、自分たちの足で向かうのは初めてですね。
天塵やさざなみ〜ではおそらくプロデューサーの車で海に行ってるでしょう。
幼き日に、自分たちで車を買って行こうと言った海に、自分たちの足だけで歩き出す。エモすぎますね。
後ろじゃなく〜 の歌詞ですが、サビ前半同様、透に追いつきたい3人の気持ちを歌っているように思えます。
が、
後ろを振り向いて手を差し伸べるのではなく、4人全員前を向いて歩こうという意味も強く感じます。
天檻を経た今のノクチルなら大丈夫ですよね。
閑話休題 ノクチル≠アイドル 捕食者であるということ
浅倉透は捕食者と形容されています。
アイドルというのは売り物です。ファンの需要に答えて自らをプロデュースし供給します。食べられる側です。
浅倉透はミジンコに自分を重ねています。GRADを経て透は、ミジンコのように必死に生きて最後には食べられることを望むようになりました。
でも本当は、浅倉透はミジンコにはなり得ません。浅倉透はクジラです。誰も透を捕食することはできません。パーティの主催者も撮影のカメラさえも、透の世界に引き込まれてしまいます。
浅倉透▶︎無自覚にして絶対的捕食者
なのです。
天塵で描かれた初めての仕事で、4人はアイドルらしく振る舞うのではなく、自分たちの好きなようにやると決めました。その瞬間ノクチル=捕食者 ノクチル≠アイドルが成立したのです。(この時、小糸だけは唯一アイドルだったかもしれません。)
さて、浅倉透が捕食者であるということはコミュの中で明示されていますが、ほかの3人はどうでしょうか。僕は天檻の食事シーンに暗示されていると思います。
これは、透がパーティで持ち帰ったご馳走を、学校で円香とひななに取られるシーンです。
何気ないシーンですが、円香とひななは透からジュレをつまみますが、小糸がジュレを食べたか明示されていません。
天檻にはひなながクリームパンを食べる、円香がクリームパンを食べ損ねる、小糸が昼ごはんそのものを食べ損ねる、円香がひななからお菓子をもらうシーンもあります。
これらのシーンは
ひなな▶︎捕食者になることができる
円香▶︎透やひななを介して捕食者になることができる
小糸▶︎捕食者になれるかは不明
ということを表しているのではないでしょうか。
ちなみに天檻ではひなながお腹を空かせているシーンが多く出てきます。これは、ひななが捕食者として覚醒してきたことを示唆しているのではないでしょうか。ひななLP編ラストのクッキーのくだりも、意味を持ってきますね。
2番以降
僕のノクチル観がだいたい伝わったと思うので、ここからはサクサクいきたいです。
交差点は海との対比、陸の象徴として
また、ステレオタイプに染まらないノクチルそのものとの対比のように思います。
色についてですが、
青=透▶︎ノクチルの推進力 アクセル
赤=円香▶︎透を制御できる(と思っている) ブレーキ
紫=小糸▶︎赤と青の混ざる色 透と円香に強い影響を受けている
黄=ひなな▶︎(信号機でいう)青と赤の真ん中に属する色。ただ、青からも赤からも独立している(三原色)
これは意図した配色でしょうね。
ノクチルのユニットカラーが透の色と同じ青であるのも必然ですね。
未来
ノクチルの未来の色は何色でしょう。まぁ青色じゃないですかね、ノクチルの物語は、海へ向かう物語だから。
でも、天檻を経て僕は、ノクチルがここから海ではなく空へ向かう事になると感じました。
理由はいくつかありますが、
ノクチルはプロデューサーという陸を得た(空へ飛び立つ滑走路)
もはや浅倉透、ノクチルは海さえも狭いと感じるようになる可能性がある
透にとってのキーワード「のぼる」
海と陸の上には空がある
「僕らだけの未来の空」という曲の存在
まぁそもそもシャニマスのテーマが空(sky)
なのでね。
ここは説明不要ですね。
ノクチルは浅倉透が初めた物語です。
いや、物語じゃないですね。
訳:ノクチルとしての時間は、花火のようにいつか消えてしまうだろう
まるで百人一首のように趣深い歌詞ですね。
1番冒頭のアンサーともとれる歌詞ですね。
明日が迎えに来る ことを否定的に捉えているのが、いかにもノクチルですね。
願わくば、今がずっと続いて欲しい。そう思える今を生きているってとても素晴らしいことだと思います。
でも、楽しい時間ほどあっという間に過ぎていきますからね。
1番のサビや2番冒頭の歌詞と繋がってますね。
大切なのは、あくまで透の存在はノクチルの進む道を指し示しているだけだということ。
手を引かれるのではなく、自分たちの足で歩いていくことが尊いのです。
Cメロです。
ここが1番解釈が難しいですね。
笑顔って、誰の笑顔なんでしょう。
多分正解は無いし、全部正解だと思います。
ノクチルのメンバー、シャニP、応援してくれるファンや家族
それら全ての笑顔ではないでしょうか。
ノクチルのはじまりは孤独でした。
ファン(ノクチルのファンではない)からは叩かれ、業界人からは冷めた目で見られ、WING編ではシャニPとも意思疎通が取れていない様子が描かれていました。
なぜなら、彼女たちはアイドルではないから。アイドルとして装うことを天塵で否定したから。アイドルとして扱おうとした人々は、ノクチルという存在を受け入れることが出来ませんでした。
それでもノクチルは捕食者として、アイドルの世界を掌握し始めています。人々を魅了する力があるから捕食者なのです。
最後のフレーズです。
まさにこのシーンの歌詞ですね。
ノクチルはここからまた1歩踏み出しますが、逆に言えばノクチルはまだまだ中途半端(円香談)です。
そんな宙ぶらりんな場所にいるノクチルの場所を、「ごめん、ヒア」とプロデューサーに送り付け、プロデューサーが探し当てるのが良いですね。
おわりに
ダラダラ書いてたら、まさかの5thライブ前日になってしまいました。でもひななの誕生日だからいいよね〜♡
正直なところ、こんなに長々と書くつもりは無かったんですが、ここもここも説明したい!共有したい!という気持ちが出すぎましたね...
モチベがあれば加筆修正します。