on the street

捨てられたこの街、虫にも劣る人生
価値のない私に、誰も気づかない
ただすれ違う人の中で今日もぼそっと呟いた
「おじさん、タバコ一つくれない？」

ただ私を見つめていたおじさん
通り過ぎると思ったから、期待もしていない
でも振り返って、タバコ一箱とライターまで
投げるように渡してくれた

誰かが私を見てくれるなんて思わなかった
この冷たい街の中で
でも、特に意味はない
どうせ何も変わらないから

Heartbeat, Heartbeat, 空っぽの心みたいに
同じ道をただ歩くだけ
誰が近づいても関係ない
一人が慣れてしまったから

礼なんて言わずに
「5000円で私を手に入れるよ」と
冗談みたいに投げかけた言葉に
おじさんは淡々と返した
「痩せた女には興味がない」
通りすがりに見かけただけ
タバコ、あんまり吸うなよって

16歳、道に捨てられて
同じ夜が続いていく
たまに誰かが近寄ってきても
どうせ何も変わらないことはわかってる

タバコ一つ、ただの期待
何も言わずに受け取って
また道を歩き続ける、いつも通り
残る痕跡なんて何の意味もない

数日後、またあの人に会った
もう会うこともないと言っていたのに
彼の手にはまたタバコの箱
「ライターある？」って聞かれて
「ずっと前に失くした」と答えた

「5000円だって？ ついてこい」
意外だったけどついて行ってみた
大通り裏のマンションの2階
広い部屋に簡素な家具、ソファとテレビだけ

誰かが私を見てくれるなんて思わなかった
この冷たい街の中で
でも、特に意味はない
どうせ何も変わらないから

Heartbeat, Heartbeat, 空っぽの心みたいに
同じ道をただ歩くだけ
誰が近づいても関係ない
一人が慣れてしまったから

鏡に映る姿は滑稽で
夏のワンピース、痩せ細った身体
それでも、ヒップだけは妙に大きくて
おじさんは何を見て私を連れてきたんだろう

タオルを巻いてリビングに出たら
テーブルには用意された食事
ただ無心で口に運んで、ふと尋ねてみた
「おじさん、何してる人？」
「会社勤め」と答えただけ
「そうか、それなら別に」

感覚なんてもう鈍くなって
慣れた街で同じことの繰り返し
ちょっとした優しさ、ただの通り雨みたい
時間が過ぎれば消えてしまうもの

誰かが私を見てくれるなんて思わなかった
この冷たい街の中で
でも、特に意味はない
どうせ何も変わらないから

Heartbeat, Heartbeat, 空っぽの心みたいに
同じ道をただ歩くだけ
誰が近づいても関係ない
一人が慣れてしまったから

「今日は泊まってもいい？」
寒い夜のことを思い出して無心で投げかけた言葉
おじさんの答えは驚くほど簡単だった
「5000円はないけど、いつでも来ていい」

行く場所もない少女と、寂しいサラリーマンの一夜
初めて自分だけの寝床ができた日
涙すら枯れた16歳の人生
偶然出会ったおじさんとの生活が始まる日

Woo woo woo, ooo woo woo

image : krea ai & immersity.a
song by suno ai