八村塁全試合記録★2021-22★1試合目★マジック戦★

★八村塁2021-22★

★1試合目★
マジック戦
https://youtu.be/kh_VFCEWjrc

https://youtu.be/e379g2HXO-Q

楽天ハイライト
https://youtu.be/KVEZH-tz3ds


2022年1月10日(現地1月9日)、
フロリダ州オーランドのアムウェイ・センターで行われたオーランド・マジック戦で、個人的理由と新型コロナウイルス感染防止規定により開幕から戦列を離れていたウィザーズの八村塁は今季初出場した。
2021年6月2日のプレーオフ、76ers戦以来、221日ぶりに公式戦のコートに立った。

八村は個人的理由によりチームへの合流が遅れ、2021年10月21日の開幕戦には間に合わず。12月下旬の復帰予定も新型コロナウイルス感染防止のための健康安全プロトコルの対象となり、復帰できずにいた。ワシントンウィザーズの今季40戦目で初出場。

八村は14分9秒間のプレイで3ポイントショット3本中0本成功、フィールドゴール8本中2本成功(ダンクシュート2本)、フリースロー4本中2本成功で6得点、3リバウンド、1アシストをマークした。

ワシントンウィザーズは102-100でマジックに勝利し、
連敗を2で止め、勝率を5割に戻した。

ウィザーズのウェス・アンセルドJr.・ヘッドコーチは試合前、八村が出場予定であることを明かした上で、「厳密な出場時間の上限はないが、実戦にはしばらく出ていないので、出場する時間を短く区切って出てもらう予定だ。おそらく15~16分の出場になるだろう」と話していた。

実戦のスピードに慣れるまで、それほど時間はかからないとの見込みを示した指揮官は、「3on3の練習など、ワークアウトを見ていても状態は良いので、試合でも問題はないと思う」とも述べている。

「今すぐ結果が必要だとは思っていない。フィジカル面は問題ないと思う。ただもちろん、今日は5on5で本番だ。いろいろな選手と組み合わせるかもしれないが、プレッシャーなく精一杯プレイしてほしい」。

アンセルドHCは「今すぐ(システムに)慣れる必要もないと思っている」とも話した。

「彼がプレイしている時間帯は少し戦術をシンプルにすることもあるだろう。他の離脱者が戻ってくる時も同じだ。(八村は)問題なく慣れていくだろう。そんなに複雑(なシステム)ではないし、彼も調整中に学んできているので、あとは実戦のスピードで、システム内でいかにプレイできるかだ」。

八村について「サイズと万能さが魅力」と語る指揮官は、「3Pの状態も良さそうだ。彼にとって新たな武器だ」と続けている。

「ディフェンスでは1番から4番までスイッチできるので、サイズとリバウンド力をもたらしてくれる。スモールラインナップの5番も務められるし、彼は独特な能力を備えている」。


八村は5点リードで迎えた第1クォーター残り6分30秒にスペンサー・ディンウィディーとの交代で今季初めてコートに立つと、同4分19秒に初のFG試投。左コーナーから3Pを放つが、これはリングに嫌われ、同1分55秒に再びディンウィディーとの交代でベンチに下がる。

第2Qは残り8分46秒にディンウィディーとの交代でコートイン。同7分41秒にFTの2本目を沈め、今季初得点をマークすると、同6分37秒には今季初ダンクも見舞う。同4分43秒にディンウィディーと交代した八村は、前半にFG3本中1本成功の4得点でハーフタイムを迎えた。

後半、第3Q残り5分31秒にディンウィディーとの交代で再登場した八村は、同4分57秒にドライブからブラッドリー・ビールの3Pをアシスト。同3分2秒にはオフェンシブリバウンドを拾い、豪快なタンクを披露した。

その後、八村は3本のFGを放つも、得点を積み重ねるには至らず。第4Qは出番がなく、チームが4点のビハインドをはね返して勝利を収めるのを見守った

3連敗を回避したウィザーズは、カイル・クーズマが27得点、自己最多の21リバウンド、ビールが20得点、6リバウンド、7アシスト、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープが14得点を記録した。

一方、9連敗となったマジックは、テレンス・ロスが32得点、フランツ・バグナーが16得点、6リバウンド、コール・アンソニーが12得点、6リバウンドをマークしている。

20勝20敗と星を五分に戻したウィザーズは、2022年1月12日(同11日)にホームでオクラホマシティ・サンダーと対戦。一方のマジックは1月13日(同12日)に再びウィザーズと今度はホームで対戦する。

 試合後の記者会見。
八村が何度も笑みをこぼした。

「気持ち良かったですね。こんなに試合をしなかったのは今までなかったと思うので、自分でもバスケが恋しかったので、こうやってまた戻れてうれしいです」。

221日ぶりにコートに立った感想を言葉にした。

 NBA3年目で初のベンチスタート。第1Qは残り6分30秒から約4分半プレーした。左コーナーから試みた3点シュートを外したが、同残り2分にディフェンスリバウンドを記録した。

 今季初得点は第2Qだ。残り8分45秒からコートインし、その1分後にドライブで切り込んだ際に受けたファウルで得たフリースローを1本成功させた。

残り6分37秒にはゴール付近でパスをもらい、両手でダンクシュート。第3Qも途中から出場し、ペイント内で相手ディフェンスを引きつけてからビールのスリーポイントをお膳立て。さらにはオフェンスリバウンドから左手で豪快なワンハンドダンクをさく裂させた。

出場した14分間を振り返り、

「チームと一緒に練習してきたし、試合もずっと見ていた。自分もやっているようにイメージしながらずっとやってきてたのでその通りにできたんじゃないかなと思います」と胸を張った。

 開幕から39試合を欠場。チームからは「個人的な理由」としか説明されていない。米メディアから理由を問われた八村は英語で「この話はしたくありません」と多くを語らず。「ただ休養が必要だった」との言葉を繰り返し、「バスケが本当に好きだとあらためて思いました」としみじみ言った。


★監督やチームメイトのコメント★


この試合で今シーズンのデビューを飾った八村塁に対して、ウェス・アンセルドJr.ヘッドコーチやチームメートが試合後の会見でコメントした。その模様をクラブ公式Twitterが動画で伝えている。

 アンセルドJr.HCは「(塁は)素晴らしかったよ。彼はチームに時折欠けているフィジカルさをもたらしてくれる。サイズもあるし、ドライブもできる。今日は数本オープンショットを外したが、選んだシュートは良かった。これからがますます楽しみだ」と八村の復帰戦を振り返った。

 指揮官は八村のスペーシングや万能性のあるディフェンス力を評価。しかし、「慣れるまでは(塁が出る時間帯の)戦術をシンプルにする予定だ」とも話しており、新たなチーム戦術に完全に溶け込むには、もう少し時間が必要なようだ。

 今シーズンから加入したカイル・クーズマは八村のシーズンデビューについて「ものすごくうれしいよ」とコメント。「ここ数週間でより親しくなって、オフコートでもけっこう話すようになったんだ」と八村との仲が深まっていることを明かしつつも、「次はオンコートでのケミストリーを残りの試合で確立させないといけない」とレギュラーシーズンの後半戦へ向けての課題を口にした。

 また、ウィザーズのエースであるブラッドリー・ビールも「最高だよ。彼にとっても、チームにとっても塁の復帰は大きい。彼自身のタイミングで戻ってこられて本当にうれしいよ」と復帰を果たした八村に祝福の声を送った。

 さらに、ビールは「コーチは今後ローテーションを組むのが大変だと思うよ」と笑顔で語った。チームの戦力が増えたおかげで、アンセルドJr.HCは贅沢な悩みを抱えることになりそうだ。

 ただ、ビールもクーズマ同様に「僕は前から彼とプレーしているから何も変わらないが、今シーズンから加入した選手たちは、お互いの傾向やスタイルに慣れる必要がある」と話しており、オンコートでのチームケミストリーの構築はウィザーズの上昇に必要不可欠だ。

 八村が本来の力を100パーセント発揮するのには、もう少し時間がかかりそうだ。しかし、NBAでの3年目を正式にスタートさせたこの復帰戦は、その大きな一歩に違いない。

★NBAアナリスト、佐々木クリスのコメント★

チームの今季40試合目にしてコートにカムバック。元バスケットボール選手でアナリストの佐々木クリス氏が八村のプレーを評論した。

 NBAでは約7か月ぶりの実戦となった八村選手だったが、試合を見る限り、スピード、パワー、気力と、全てがみなぎっており、コート上では以前と同様の姿が見られ、ブランクを感じさせなかった。

 マジック戦は特にディフェンス面での貢献が高かった。第1Qではパワーフォワード、第2、3Qではセンターとして起用。いずれもスイッチ(仲間と連係し、マークする選手を替える)した時に、しっかりとコミュニケーションを取り、多くのポジションの選手を守ることができていた。センターとしての引き出しが増え、新たな成長も感じられた。

 また、決まりはしなかったが、3点シュートを放ったことも良かった。3点シュートは、彼がNBAで生きていく上で必ず必要となるプレー。1、2年目と着実に成長を示した部分でもあり、より確実に決めていくことが3年目では重要になる。戻ってきた八村選手の存在が、昨年11月16日以降、10勝17敗と苦しむチームに新たな風を吹き込むだろう。


昨プレイオフ1回戦のフィラデルフィア・76ersとのシリーズ第5戦の日から数えて222日ぶりにNBA公式戦出場を果たした八村が、試合後の記者会見でメディアからの質疑に応じた。

た」

――ついに復帰を果たした。

八村:素晴らしかったです。この瞬間を待っていました。少し休まなければいけませんでしたが、コートに戻り、仲間たちと一緒にプレイできてハッピーです。この感覚を恋しく思っていました。素晴らしかったです。

――ここまでの準備について。

八村:みんながサポートしてくれました。選手たち、コーチ、スタッフのことが大好きです。みんなが助けてくれましたし、素晴らしかったです。

――(今季から就任した)ウェス・アンセルドJr.ヘッドコーチの指揮下でのプレイについて。

八村:バスケットボールのオフェンス、ディフェンスについて彼と話してきました。フィルムもたくさん見ました。上手くいっているし、彼のことが好きです。

――新しいコーチによる新システムへの適応について。

八村:チームの近くにいましたし、一緒に練習もしていました。ゲームもすべて見ていました。何人か新戦力が加入しましたが、彼らと一緒に過ごし、練習でも一緒にプレイすることで適応は容易になりました。

――少し離れた場所から試合を見ているのはつらかった?

八村:ゲームの感覚を恋しく思っていました。東京五輪以来、6か月間も離れていたので、プレイしたかったです。この瞬間を待っていました。今日は状態が良く感じたので、コーチにいつでも準備はできていると伝えました。だからプレイしたのです。

――離脱している間、どんな調整を?

八村:個人練習です。チームのアシスタントコーチの1人と練習を続けてきました。映像をたくさん見て、チームと一緒にいる良い感覚を取り戻すようにしました。自分自身の調整に集中してきました。チームは協力的で、コーチ陣、トミー(シェパードGM)、(球団オーナーのテッド)レオンシスさんといったチームの人たちが助けになってくれました。こうして戻れて嬉しいです。

――これほどバスケットボールから離れたのは初めて?

八村:100%、その通りです。13歳からバスケットボールを始め、以降はノンストップでした。説明するのは少し難しいですが、日本にはバスケットボールのシーズンと言えるものはなく、1年中プレイするので(アメリカとは)異なります。だから休むことはありませんでした。(ゴンザガ大学での)カレッジ時代も夏の間は日本代表に参加していました。去年の夏もシーズン後は日本に帰り、(東京五輪に臨んだ)日本代表でプレイしました。厳しかったですよ。ようやく少し落ち着き、こうしてコートに戻れてハッピーです。

――離脱中、自分について何を学んだか。

八村:間違いなく多くを学びました。バスケットボールが本当に恋しかったです。自分のハイライトシーンをたくさん見ました(笑)。また、(ウィザーズの)ゲームも見ました。自分がバスケットボールが大好きだということを学んだのです。

「休養が必要だったんです」

――なぜ今日、準備ができていると感じたのか。

八村:それはわかりません。ただ、状態が良く感じたのです。シカゴへの遠征には帯同できませんでした。ただ、オーランドには帯同できて、昨日は3対3を少しやりました。調子は良かったですし、(フロリダは)天候も良いですし(笑)。そこで今こそがそのときだと感じ、コーチにそう伝えたのです。

――離脱の原因について。

八村:大丈夫でしたが、個人的なことです。それについては話したくありません。チームが僕の状況を理解してくれたのは素晴らしかったです。(チームと)コミュニケーションはとっていましたし、ドラフトで指名されて以来、特にトミーはとても良くしてくれています。新しいコーチ、新しいチームメイトのことも大好きですし、このチームは良いグループです。

――今日のコンディションは?

八村:良かったですよ。昨日も3対3をやり、そこで調子良く感じたのが大きかったのです。だから今日こそが復帰すべき日だと思ったんです。

――14分をプレイし、どう感じた?

八村:良かったですよ。コンディションはよく、チームと一緒に練習してきたので体調は整っていました。何度か言いましたが、この感覚を恋しく思ってました。昨季は無観客だったので、新型コロナウイルス(によるパンデミック)が起こって以来、ファンの前でプレイするのはほとんど初めてのように感じました。良かったです。

――離脱期間に関してファンにどう伝えたい?

八村:休養が必要だったんです。これまで説明してきた通り、子供の頃からクレイジーな日々が続いてきました。だから休みが必要でした。それだけです。

「またバスケができることをすごく感謝しています」

※以下、日本語での質疑応答。

――シーズンデビューを勝利で飾った。

八村:よかったですね。こうやって僕もコートに戻ることができて、チームも今、けっこうキツい状態なんですけど、こういうふうにアウェイで勝利を掴めて良かったです。

――チームメイトと一緒にコートに立てて嬉しかったのでは?

八村:ずっとチームとも練習してましたし、プレイヤーともいろいろ話しながら、僕も早くコートに戻りたいなと思っていたので、今日こうやってコートに戻れてみんなとやれてよかったです。

――久しぶりの実戦がぶっつけ本番になったが。

八村:ずっとチームとも練習していたので、そんなに別に何かって感じじゃなかったです。昨日も3対3(の練習)をして、気持ち的にも準備できていたので、今日プレイすることに決めました。

――豪快なダンクを決めたり、ファウルを誘ったり、キックアウトしたり、ペイント内で力を発揮した。

八村:チームとしても今、ファイブメン(=センター陣)がいないので、そういう中で僕もそういうところで活躍できたんじゃないかなと思いました。

――チームメイトとも噛み合っていたように見えたが、アンセルドHCのシステムにも慣れてきた?

八村:チームともずっと練習してきたので。あと僕もずっと試合を見てきたので。自分も(一緒に)やっているふうにイメージしながらずっとやってきたので、その通りにできたんじゃないかなと思いました。

――NBA3年目はどんなシーズンにしたいか。

八村:遅れてスタートしたんですけど、こうやってまたバスケができることをすごく感謝しています。まずはリズムを戻せるように、しっかりとチームにも慣れながら、そこから決めていきたいなと思います。

「バスケが本当に好きだなってことを再確認」

――こうして間が空いたことで再確認できたことは?

八村:試合もずっと見ていましたし、チームにも早く戻りたかったです。時間をかけながらやってきたんですけど、こうやってバスケを続けられて嬉しいですし、またコートに戻ることができて嬉しかったです。僕もバスケが本当に好きだなってことを再確認というか、改めて思いました。

――今朝状態が良くて出場を決めたということだが、そう感じたのはこれが初めて?

八村:ずっとコロナだったり、風邪を引いたりしていたので。その中でけっこう体調崩したりしていたところもあったので、そこで試合に持っていけるまでの体調にできなかった。今回こうやってコロナ明けに体調も良くなったので、そこで、ですかね。

――コロナでなければ昨年12月28日のマイアミ・ヒート戦で復帰の可能性もあった?

八村:そこまでいつ復帰とかは決めていませんでした。

「バスケの試合をこんなにしなかったのは今までないと思う」

――これだけブランクが空いたのは初めての経験だと思うが、コートに立った瞬間にまずどう感じた?

八村:気持ちよかったですね。バスケの試合をこんなにしなかったのは今までないと思うので。自分でもバスケが恋しかったので、こうやって戻れて本当に嬉しいです。

――第2クォーターから積極的になったが、エンジンがかかったきっかけは?

八村:普通に自分でも試合に戻ってきて、チームとも初めてプレイするので、感覚を戻そうとしました。その中で(良い)タイミングが(第)2クォーターでつかめたんじゃないかなと思いました。

――今日はインサイドで積極的で、HCも褒めていた。今後、ミドルレンジ、ロングレンジではどうプレイしていく?

八村:ミドルレンジ(のショット)とかスリー(ポイントショット)とかは感覚だと思うので、試合をやっていくごとにリズムが合ってくると思います。(ジャンパーは)入ってくると思うので、少しずつ合わせていきたいなと思います。

――今季から加入したカイル・クーズマが活躍したが、刺激になっているか。

八村:彼とはポジションが似ているので、練習中とかでもどういうふうにやっていく、みたいなことを話してきました。彼も僕のことをいろいろサポートしてくれていたので、こうやって一緒にプレイできて本当に嬉しいです。

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