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【東京巻き込み育児 #06】「私には不幸がお似合いなの…」夫を蚊帳の外にした孤育て

太陽の国・カリフォルニアから一転、予期せぬ“東京生活”。

サンタモニカと違い、ママにとって苦しい“東京の子育て環境”の中、周囲を巻き込むことで4人の子どもを育てた私の経験からお届けする【東京巻き込み育児】。
前回までは、東京の育児環境にみるみるうちに巻き込まれ、やさぐれ、コントロール魔となった私。対して、そうはさせじと反旗を翻す3歳の長女についてお送りしました。今回は、“夫を蚊帳の外に追い出した孤育てと夫の変化”についてお送りします。

前回はこちら  ↓

■ 気付かない夫 / わざと気付かせない自分

私は、自分が大変で余裕が無いという状態でありながら、夫に対してハッキリと「こうして欲しい」と言う風に伝えることをしませんでした。代わりイヤらしくにおわすことは、イヤと言うほどしました。(なんてイヤらしいのでしょう・・・)

そうやって夫に伝えず、自分の中に閉じ込めた不満は、ある一定の量に達すると爆発するのが常でした。これを私は“不満貯蓄が満額になった状態”と呼んでいます。

夫に対する「不満貯蓄」と隠された本音
“不満貯蓄”が貯まってゆく経過は以下のような感じです。

まずは妻の本音があるとします。例えば「もっと夫と一緒にいたい」としますね。

まずこれを「いや、仕事だししょうがないし」とガマンして押し込めると、次に違う不満が目の前に現れます。「夫が話を聞いてくれない」とでもしておきましょう。

さらにこれも表明せずにギュウギュウと押し込めると、次は例えば「夫のイビキがうるさい」「息が臭い」「隣に寝たくない」「存在そのものが許せない」というように次々に形を変え、結果的に不満そのものの総量は増大し、さらにそれと比例して可愛げも失ってゆくのです。

こんな複雑な妻の心理に比べたら、男性というのは概してとてもシンプルです。妻がガマンにガマンを重ねていることに、単に気付かないだけなのですから。そうこうしているうちに、妻の不満貯蓄が満額になると、大なり小なり爆発が起こります。

そこで初めて夫は

「そんなこと知らなかった。どうして早く言わなかったの?」

と目を丸くして驚く、というわけです。

これが、妻がついつい貯めてしまう、不満貯蓄の成り立ちというわけです。心当たりのある方も多いのではないでしょうか?

■ 夫に「本音を指摘」される

誰であろう私が、そんな風に不満貯蓄を貯めたり、爆発してご破算にしたり、というのを繰り返していたある日のことです。夫は面と向かって、私にこう言いました。

「ミカが怒っているのは、うちにお金が無くて心配してるからじゃないの?」と。

確かにそれは私が苛立つ要因の一つでした。当時夫は独立したばかりで、家計はお世辞にも潤っている状況ではありませんでしたから。

直球に何も言えずにいると、次に夫はこう言ったのです。

「そしたらミカは僕にこう言ったらいいんだよ。“もっとお金を稼いできて”って」

この会話がどこに行き着いたのか、今はうまく思い出せません。痛いところをつかれてバツが悪い私が、何かくだらないことを言って夫を言い負かそうとしたのかもしれません。

とにかく、この言葉は今も私の心に居座り続けています。夫が言いたかったのは、シンプルな本音を言ってほしいということだったのだと今は思います。その方が、面倒くささ、複雑さをまとってからよりは、対処しやすいですから・・・。


■ 夫を「蚊帳の外」に追い出していた自分に気付く

夫はかつて、家族で出かけて帰宅した後、一人ソファに“ドカッ”と座って寛ぐような人でした。私が子どもたちをお風呂に入れたり、ごはんの用意をしている傍らで、です。ちなみに、ここには何の悪意も他意も無い事を、夫の名誉のために付け加えておきます。

もちろん、私はそれを不満に思いました。そこで私が選択した行動は、夫に本音でぶつかるのではなく、ひたすら“フキゲンになること”です。

一方でこれは、ガマンを自分に強いる行為でもありました。「自分がガマンして、大変な思いをするのは当然なのだ」と無意識下で思っていたのです。

それは言い換えると、「一人で大変ぶって、夫と言うパートナーを自分の人生の蚊帳の外に追い出していた」状態でした。

「私には不幸がお似合いなのよ」とやさぐれ、ひねくれていたのです。

しかしながら実は、いつでも夫は私の役に立ちたくて、そこにいました。いつでも私を笑顔にしたくて、そこにいました。

彼は心から私の幸せを願っていました。不幸好きな私が信じられない事に、それは本当の事でした。


■ 苦労する孤育てとの決別

そうして私は段々と、ウソと見栄とプライドで何重にも塗り固められた奥にキラリと光る、“自分の本音”にアクセスすることを心がけました。

大変なときは正直に夫に助けを乞うという、夫婦だったら当たり前な行動を努力して習得し始めたのです。

皆さんは、夫と一緒に子育てをしていますか?

★今回の教訓★
(1)不満貯蓄は、定期的に下ろして満額にならないようにしましょう。(2)イライラする「夫の行動」実は何にも考えてないだけかも?
(3)夫は子どもの父親であり、あなたのパートナー。信頼して本音をぶつけましょう。



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