【2024年お菓子・パンづくり#3】シナモンロール
シナモンロールもまた、寒い季節に食べたくなるものの一つ。ぜんざいほど明確にではないけれど、何となく。
いつも飯島奈美さんの『かもめ食堂』のレシピ(『シネマ食堂』という本に掲載されている)で作るけど、あっさりした感じなので、もう少し砂糖とバターの多いリッチな風味のものが食べたかった。
手持ちの『ドイツの焼き菓子』(門倉多仁亜)のレシピが良さそげで、試してみることに。
結論から言うと、求めていた味でした!
改めて見比べてみると、多仁亜さんのレシピは飯島さんレシピの、バターは約2.5倍、砂糖は1.5倍強。シナモンとともにくるみとレーズンも巻き込んで‥‥そりゃあおいしいはず。すっかり気に入ってしまった。
ちぎりパンのようにくっつけて焼くので、ふんわりやわらかな生地を楽しめるのもいい。
飯島さんレシピのほうは砂糖もバターも控えめだからヘルシーで、お菓子というよりパンとして食べられるかな。
生地にカルダモンを入れるのが独特で。刺激的なスパイシーな香りがたまらない…大好きです、カルダモン。
先日、「お菓子は食べないんです」とおっしゃる女性と出会った。お菓子を食べることが人生の楽しみの一つであるわたしは驚いてしまって、何と返せばいいかわからなくなった。「健康的でいいですね」とか何とか言ったけど、信じられないような思いになって…
お菓子って人間の知恵の結晶なわけですよ。どうやったらおいしくなるか、多くの人の工夫と苦労により生み出された数々のレシピ…それを文化と言うならそうなんだろう。
それを味わわないなんて、なんてもったいない!
こんなふうに思ったのは初めてで、自分でもちょっと驚く。50歳過ぎるとこんな境地に達するのかな…?笑
お酒好きの人がよく、飲まない人に対して「人生損してる」みたいなことを言っていて、お酒も文化だから、心から楽しんでる人はそう思うんだろうなと。
わたしはお酒に関してはそうは思わないのだけど、お菓子はほんと、心からそう思っちゃいます。お菓子への愛と興味が人一倍深くて強いからだろね。