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田中ナオミさんの新刊
わが家の設計を依頼し、一緒に創った建築士の田中ナオミさんの新刊が出ました。
60歳からの、とついていますが、そこは全然、何歳でも参考になります。
家を建てるにあたり最初に聞かれたのは以下の項目でした。
・幸せだと思うとき
・朝起きてから寝るまでの行動(平日・休日)
・好きなもの、好きなこと
・嫌いなもの、嫌いなこと
・好きな家事、嫌いな家事
・住宅で絶対に実現したいこと、やりたいこと
間取りやら内装やら、そんな希望は聞かれず。
へぇ~、家ってそんなふうに作っていくんだーって、すごく新鮮で。わたし、夫、母それぞれ考えて書きました。
「どんな家にしたいか」よりも、「どう暮らしたいか」が先で、それに合う住宅を考えていきましょう、っていうことですね。
この本はその哲学に貫かれていて、1年近く重ねた月一ミーティング時のお話を思い出しつつ読みました。
片づけの目的は「きれいにすること」ではなく「使いやすくすること」。片づけたつもりなのにすぐに散らかる…それはなぜなのか。物が多すぎる、収納場所が決まっていない、行動の動線に沿っていない、など片づかないことには必ず理由があり、そこを解決することで心の余裕が生まれ、気持ちよく暮らせるよ、とナオミさんは教えてくれます。
その他、家事は楽しまなくちゃ損、とか、暮らしの中の小さな幸せを大切にする、とか暮らしを楽しむヒントがいろいろ。わたしもほんと共感します。
しかしナオミさんはほんとにすごくて、あぁこうはできないな、住み手(ナオミさんが自分の手がけた住居に住む人を呼ぶ呼び名。要はクライアントなのだけど)なのにごめんなさい、情けない…という気持ちにもなってしまい。。
わたしが満足できているのはキッチンまわりかな。ナオミさんのようにリビングの押し入れや戸棚、洋服の収納に関して、どの扉を開けてもきちんと物の場所が決まっていて片づいている、というのは自分にはまだまだできていなぁと、ちょっと落ち込んでしまう。
でもでも、断捨離にしろ「端から着手すれば必ず終わりは来る」と書かれていて勇気をもらう。そうよね、がんばろ。せっかくいい家を建てたのだから。
たくさんの持ち物を横目に、先送りにしがちな断捨離。だからこそ、思い立ったらすぐ着手。端から順番に選別していけば、必ず終わりはやって来ます。ポイントはひと部屋ずつ、1箇所ずつ確実に終わらせて次に進むこと。中途半端に手をつけると逆に散らかるので注意。家族の節目を狙って行いましょう。
・季節のものを入れ替えるとき、大掃除
・子どもが巣立つとき、自身がリタイアしたとき
・引っ越しするとき、リノベーションするとき etc
変化が訪れたときが暮らしやすく整えるとき。チャンスを逃さず行動です。
自分のスペースのクローゼット、そして今は空き部屋となってしまった階下の母のスペースをがんばろう!
本の後半はナオミさんご自身のお話。これまでの人生、ライフスタイル、価値観などなど。
ナオミさんはお母様がイギリス人。わたしは、彼女が小学校一年生の時の家庭訪問で先生にお母様が「ナオミちゃんはおうちではどうですか?」と聞かれ、「天使さんです」と笑顔で答えたというエピソードが好き。以来、「私は母の天使なんだ!」と心の応援になっているのだそう。素敵なお話ですよね。
朝5時前に起きてジムへ。太陽のように明るく、パワフルでエネルギーに満ちた方。
わたしも影響され、ジョギングを始めて5年たちました。もっといろいろ、見習って暮らしていきたいなぁ…と改めて。
※画像は建築中、完成間近な5年前のわが家。木材を接合するチップが「ビスケット」という名前なのがおいしそう?で、かわいくて。ナオミさんの靴下もかわいい。