真菰農家さんの圃場見学③〜マコモダケの収穫〜
こんにちは、こあらです🐨
夏が終わり、季節はようやく秋になりました🍁
秋といえば味覚の秋、そしてマコモダケが採れるシーズンです。
今日は、以前【真菰農家さんの圃場見学①•②】でお世話になった、岐阜県大垣市の真菰農家さんの元で、マコモダケの収穫をお手伝いさせて頂いた話を綴りたいと思います。
*過去記事はコチラです⇩
今年の6月初めに訪れた岐阜県大垣市の真菰(まこも)農家のAさんに、秋になったらマコモダケの収穫をお手伝いさせて頂けないかと私はお願いをしていました。
10月に入り、私のお願いを快く承諾してくれたAさんから、マコモダケの収穫が始まりますよとご連絡を頂きました。
Aさん「明日から収穫を始めますから、良かったらいつでも来て下さい。」
こあら「では明日お伺いします!!」
と、記念すべき収穫初日にお邪魔をさせて頂くことになりました。
せっかくなので、前回圃場見学をした際にご一緒した精麻作家さんもお誘いしました。
急なお誘いでしたが、精麻作家さんもスケジュールを調整して駆けつけて下さることになりました。
約4ヶ月ぶりに訪れた圃場は、以前とは全く別の景色になっていました。
2mを越えるほどに成長した真菰の葉は、隣り合う株の葉と重なり合い、トンネルを作るように生い茂っていました。
そしてその真菰の株の根本には、白く膨らんだマコモダケがたくさん隠れていました!
マコモダケとは、真菰の若い茎の根本に黒穂菌という菌がつき、肥大化したもののことを言います。
天ぷらにして食べるのがAさんのお勧めとのこと。
私たちは最初にAさんの収穫の様子を見学させて頂き、収穫手順を学んだところで、いざ田んぼへと足を踏み入れました。
真菰のトンネルの中はとても不思議な世界でした。
足元の田んぼの泥と、目の前の真菰の葉と、真上の青空しか見えない、周囲とは隔絶されたような空間です。
Aさんが日頃根気よく通路部分の雑草を抜いていたのでしょう、トンネルの中は真菰しか生えていませんでした。
カサカサと音を鳴らす真菰の葉をかき分けて進み、真菰の株元をのぞいてみると…
大きなマコモダケが1つの株に20個ほど隠れていました。
白くツヤツヤと輝くマコモダケを鎌で刈り取り、Aさんお手製の舟カゴに乗せていきます。
どのマコモダケもとても大きく瑞々しく、ツヤツヤで美しいものばかりです。
素晴らしさのあまり「はぁ…」と感嘆のため息を何度もついてしまいました。
時間を忘れて夢中でマコモダケを収穫し、カゴがいっぱいになったところで私たちは作業を終了しました。
カゴがいっぱいになる頃には、私も精麻作家さんも幸せで胸がいっぱいになり、自然と満面の笑みになっていました。
「田んぼがこんなに気持ちいいなんて知らなかった!今すごく幸せ!」
と精麻作家さんが弾ける笑顔で話していたのが印象的でした。
《なぜ幸せな気持ちになれたのか?》
1つは、自然と一体となった気持ちになれたこと。
田んぼの土の柔らかさを足で感じ、真菰の葉に触れ、周囲と隔絶されたような空間の中で空を見上げ、自分が自然の一部であるという感覚になることができました。
そしてもう1つは、自然の恵みに感謝する気持ちが自然と溢れたこと。
圃場を見れば、夏の間にAさんがどれだけ汗を流し、愛情を込めて真菰を育ててきたのかが分かりました。
その愛情がたっぷり詰まった真菰から生まれたマコモダケを、私たちは恐れ多くも収穫させて頂いたのです。
1つ1つが宝物で、恵みなのだと実感しました。
前回同様に、今回も学びの多い圃場見学となりました。
学びの機会を与えて下さったAさんには、感謝してもしきれません。
いつか私の圃場で育った真菰で作った商品を、必ずお渡ししたいと思っています。
そして、私もAさんのように圃場で農業体験を開き、農業と真菰を知ってもらう場を作っていきたいと思っています。
残念ながら私はAさんの真菰圃場を継ぐことはできませんが、Aさんの真菰や農業に対する想いを継ぎ、地元の瀬戸市でたくさんの人に伝えていけたらと思います。