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伊勢神宮でお祭りを学ぶ!
こんにちは、こあらです🐨
新年が明け、みなさんは初詣に行かれましたでしょうか?
私は毎年、年が明けたら近所の神社に同級生と共に初詣に行くのが恒例となっています。
さて本日は、多くの方が初詣に訪れる三重県伊勢市の伊勢神宮とお祭りについて綴りたいと思います⛩️
1. 伊勢神宮の式年遷宮とは?
伊勢神宮の一大行事といえば式年遷宮を思い浮かべる方も多いと思います。
式年遷宮とは20年に一度、天照大神や豊受大神をはじめとする神々の調度品である「御装束神宝(おんしょうぞくしんぽう)」を調えて、皇大神宮(内宮)や豊受大神宮(外宮)をはじめ14箇所の別宮の社殿を新しく建て直し、神々にお引越しをお願いする伊勢神宮最大のお祭りです。
このお祭りは神々への感謝と敬意を表すだけでなく、国と国民の永遠の発展を祈るとともに、日本国の伝統的な技術を継承し、地域経済の活性化を促す重要な意味合いがあります。
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せんぐう館
2. せんぐう館は宝の山!
ところでみなさんは伊勢神宮境内にある「せんぐう館」に訪れたことはありますか?
私は先日はじめて来館させて頂き、館内で働く学芸員さんから式年遷宮についてのお話や、祭祀における真菰(まこも)の使われ方について学んで参りました。
このせんぐう館では、式年遷宮で使われる品々や御装束神宝の技術、そして実物大の外宮正殿の展示がされており、これまで式年遷宮で伝えられてきた日本の素晴らしい伝統技術の数々を見ることができます。
このせんぐう館に来なければ見られない歴史的価値の高い資料や、工芸品の数々がたくさん展示されているのですが、中でも私が大興奮したのは式年遷宮の祭祀の様子を描いた絵巻物を見つけた時でした。
その絵巻物には神職の方々が真菰のゴザの上に座り、重要な神事を執り行っている様子が描かれていました。
学芸員さんにも確認したところ、間違いなくその絵巻のゴザは「真菰」だそうで、現代では三重県菰野町の真菰を使用しているとの貴重なお話も伺うことができました。
学芸員さんに「実は私は今年から真菰農家になるんです✨」と伝えると、学芸員さんは「真菰はここ伊勢神宮において間違いなく神聖で重要な植物です。真菰農家を選ばれたこと、素晴らしいですね。」と仰ってくださいました。
他にも、式年遷宮において最も重要な祭儀である「遷御(せんぎょ)」の、本殿から新宮に向かう渡御(とぎょ)の様子を模型化した展示でも、真菰のゴザの上を神職の方々が渡り歩く様子を見ることができ、遷御当夜を見学したような感覚を味わうことができました。
残念ながら館内の展示品は全て撮影禁止でしたので、気になる方はぜひ、せんぐう館に足を運んでみてください🚶✨
展示用に造られたという実物大の外宮正殿の側面展示は圧巻の美しさですよ!
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3. 祭りは日々の営みの循環
伊勢神宮の学芸員さんから何度も繰り返し説明を受けた言葉は、「祭り」は賑やかに催すものだけではなく、日々の営みや素晴らしい伝統技術を後世に繋いでゆくための厳かな神事が原点であるということでした。
伊勢神宮の式年遷宮は第41代持統天皇の時代から継続されてきた歴史ある祭りです。
20年に1度の祭祀ではありますが、その1度のためにおよそ8年前から準備に取り掛かるとされています。
また、外宮の社殿に使われるヒノキの柱は樹齢200年ほどのものを使用するそうで、伊勢神宮では将来の式年遷宮を見据えて御用材を育成し安定的な供給を目指すための森林計画もされているそうです。
この神宮が所有する神域以外の森林を「神宮宮域林」というそうで、伊勢市南部の神路山・島路山と宮川流域の前山のあたりを管理されているとのことです。
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社殿を建て直し進化させる一方で、伝統を守り技術を継承する循環のサイクルがあるのだそうです。
まさに古くて新しい、を体現したお祭りですね。
4. 世が荒れると祭りは途絶える!?
持統天皇の御代、690年から現代まで執り行われてきた式年遷宮ですが、これまでに2度祭りが途絶えた時期があったそうです。
さて、その2度は一体いつだと思いますか?
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答えは、戦国時代と太平洋戦争後の2度だそうです。
戦国時代中は120年、戦後は4年お祭りが中止されていたそうで、世が荒れると祭りは途絶えてしまうと学芸員さんは仰っていました。
近年では、コロナ禍で近所のお祭りが中止になった地域も多くあったのではないでしょうか?
お祭りを滞りなく無事に執り行うことは、平和の証でもあったのだと学ぶことができました。
そう思うと、伊勢神宮のお祭りだけでなく、全国で行われるお祭りに対しても尊さが一層増してきますよね🕊️
お祭りの意義、循環を止めずに繋いでいくことの尊さを学ぶことができた貴重な体験でした。
快くせんぐう館を案内して下さった学芸員さんに心から感謝したいと思います。
そして、自分の住む地域で行われているお祭りを現代まで繋いできてくれたご先祖さまたちにも、感謝と敬意を持ってこれからはお祭りに参加したいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました🌸
応援のほど、どうぞよろしくお願い致します🙇🏻♀️