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詩 この腕ならば



落ち葉が積もって黒ずんだ跡を
アスファルトは嫌でも覚えていて
ことあるごとに
沈殿した粒たちが
甲高い抗議をしている

きわめて一般的な感覚に
懊悩している
ということが
痛みを足蹴にしていい理由にはならない
けれどきっと
痛みの 完全な修復の切望は
世界には過ぎた願いで
要求は膨らむ
うまれなおさせて
臍の緒を握りしめて
三途のまえに立つ

傷だけだ
きみの足をとめられるとしたら
それ以上の傷の顕現だけだ
なんて思って
牙を研いでいるようで
手首を引っ掻いているさまを
きみに、堂々と見せつけている
そこに信仰が見出されるのか
気触れが投光されているのか
きみ自身がきめていい