詩 歪食らい
食らいついても
一体になれない
という
味わいたいのか
飲み込みたいのか
満たしたいのか
牙を研ぎたいのか
排泄したいのか
併せ持ちたいのか
一体になりたいのか
一つ
に絞ることは
できない
という
わたしと
わたしでないもの
が
別々に
いる
部屋
が
融ける
ことは
なくて
即身する
ことは
なくて
いる
歪が
いる
歪に
なる
恒星を挟んで
いる
マクロには
存在しない
ことにも
できる
鳥瞰する
存在しない
ものを
たべてる
かげを
観る
ふりしてる
歪は
ほんとうは
いない
という
ぼくは
ほんとうは
いない
という
きみは
ほんとうは
いない
という
けれど
いる
という
『東方紅魔郷』に登場する妖怪『ルーミア』を基にした詩