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感情表現できる感嘆符と疑問符

[はじめ]
 感嘆符(!)と疑問符(?)を今回は説明します。この二つも約物の一つです。しかし、元来の日本語の書法には存在しません。英文が入ってきてから使用されるようになったものなので日本の文法での歴史は浅いでしょう。


[感嘆符と疑問符とは]
 感嘆符は雨だれ、エクスクラメーション・マークと呼ばれています。ビックリマークと言った方がなじみがあるかもしれません。記号としては、注意や危険マークとして用いられています。起源はラテン語の「io」、感情が高まった時に発せらる言葉からきています。この2文字を記号化したのが「!」です。
 疑問符は耳垂れ、インテロゲーションマーク。クエスチョンマークと呼ぶほうがききなれているでしょう。記号としては文字どうり、疑問を表すものです。起源はラテン語で「質問」を意味する「quaestio」の「q」と「o」を縦に重ねた合字です。


[句点はいりません]
 日本語文法では、感嘆符・疑問符は文章中の感情を伝えるために句点のかわりに用いるものなので「!。」や「?。」などと書くことはないです。また、行頭禁則文字ですので、行頭にこないように気をつけましょう。
 ビジネス文章で感嘆符・疑問符を多用するのはやめましょう。特に「!!」や「??」など連打している文章を相手に送ることは感情的な内容であることを示します。相手に対して非常に失礼にあたります。


[後ろに全角スペースを]
 感嘆符・疑問符の後ろに次の文章が続く場合は、記号の後ろに全角スペースを入れるのがルールとなっています。
「今日は何時に帰ってきますか? 返信待ってます」
「20時には帰るよ! 夕飯はなに?」
 最近のメール文章程度では全角スペースを入れないのが多くみうけられます。あまりみなさん気にしないんでしょう。私も仕事以外ではあまり気にせず書いていたりします。
 括弧内での文末では全角スペースは入れません。「やあ! 」や「お? 」のようにしないように気をつけましょう。


[複雑な感情を表す合体表現]
 感情表現の手法として、感嘆符疑問符(!?)・疑問符感嘆符(?!)という感嘆符と疑問符を続けて書くことがあります。まれにどちらが正しい順番なのかという話しになることがありますが、どちらでもかまいません。感嘆符疑問符は小林多喜二の「蟹工船」や二葉亭四迷の「平凡」など、疑問符感嘆符は小林多喜二の「蟹工船」に使用されています。数でいえば感嘆符疑問符の方が多いので、感嘆符疑問符を好む傾向があるのでしょう。
 また、私見ですが、その感情がどちらが先なのかを考慮して使い分けたほうがいいと思います。驚いた後に疑問に持つのか、もしくは疑問に思った後に驚くのかという感情の連鎖がこの記号には含まれていると思います。


[まとめ]
 今回はちょっと長めになりました。気を付けることは4つ。使うときは後ろに句点をおかない、行頭にこない、後ろに全角スペースを、括弧内ではスペースなしです。難しいことではないのでちょっとだけ気にして書いてみてください。


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