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瀬戸内芸術の旅【前編】倉敷・大原美術館

時は2021年秋。例の感染症も少し鳴りを潜めていた当時、思い立って旅に出た。というより、元々行きたかったところに行ってみた、というわけだ。(ちなみに、もう一つ行きたいところもあるが、執筆時点ではまだ行けていない。)

タイトルどおり、今回は「瀬戸内芸術の旅」に出た。
そう、みっちぇる氏は歩くだけではなく、一般的な旅も好む、天性の旅人(自称)なのである。
2泊3日の旅へ、レッツゴー!

【注意】
美術館は写真撮影禁止のところが多いため、思ったより写真が少ない! と思われるかもしれません。申し訳ございませんが、公式ホームページのリンクを貼っておくので、そちらで気になるところは補完をよろしくお願いします。

例によって新幹線に乗る。岡山へは、実は在来線で行けないこともない(実際、在来線で行ったことはある)んだけど、やはり楽をしたいので新幹線を利用した。

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レールスターは2・2の座席

今回の新幹線は「レールスター」なので、座席は2・2と並んでいる。あまり人が多くないように見えるが、岡山で入れ替わるようにしてたくさん人が乗ってきた。広島・博多に向かう人が多いんだろうか。

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「次は岡山」。もそもそと支度をする。少し寒くなってきたので、脱いでいた上着を着る。私は結構寒がりなので、マフラーとウールのカーディガンを着ていた。

東海道のときの軽装ぶりと違って、服装は少しかさばるようになった。あと、荷物も少し重たい。東海道のときは長距離を歩くので、リュックには最低限のものしか入れていなかったのに、今回は…そうか、化粧品と髪を整えるアイロンを持ってきたからか…。(それでも一般の女性より荷物は大分少ないと思う)別に誰かに気を遣う必要もなかったんだけど、なんとなく髪は綺麗に整えたい。

世の男性の皆様、女性は荷物が重くなりがちです。いろいろもたつくこともあるかもしれませんが、ご理解いただけますと幸いです。(ぺこり)

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ひかりレールスター号。あれ、ひかり…?

ひかりレールスターに乗ったのは初めてだったので撮影。だが、ホラごらんなさい、実は乗っていたのは「こだま」号でした。

ひかりレールスターは、実際にはこだま号として使われていることのほうが多いのだとか。もしかしたら、このあたりは鉄道系Youtuberの方が解説されてるかな…? あとで調べよう。

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ひかりレールスターの顔はスタイリッシュなイケメン

初のレールスターということで、やや興奮気味の私は、そのまま先頭車両にずんずん歩いて行き、パシャパシャ撮り始めた。絶対撮り鉄と思われただろう。(素質はありそうだけど)

しかし、レールスターの顔はイケメンで、普通の新幹線より好みかもしれない。

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シュッとした顔のレールスター

カッコイイですねぇ。山陽新幹線はあまり乗ったことがなかったけど、どこかいい旅行先があれば乗りたいなあ。

ところで「シュッとした」って関西弁なんですか? よく東京あたりから来た方に「分からない」と言われるんですが。「スタイリッシュ」「洗練された」というような感覚で使っていることが多いです。褒め言葉です。

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季節柄クリスマスツリーもある岡山駅前

岡山駅に到着。ホテルグランヴィアが写っているが、これは実はJR西日本系列なので、JR西日本管轄内の主要駅にある。泊まったことはないけど、一流ホテルと思っている。泊まってみたい。

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桃太郎と犬、猿、雉。よく見ると足元の桃が割れている。

岡山といえば桃太郎。桃太郎の像があるのが特徴的。
どうやら待ち合わせのメッカのようで、かなりの人がこの周辺に集まっていた。渋谷のハチ公のような感覚かな?

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桃太郎広場? 近くから見た駅前広場

岡山はさすがに開けている。なにせ駅前にビックカメラがある、そして近くにイオンモールがある。私、十分に岡山で生きていける。

このように、様々なところを訪れては「住める」ということを色々確認するようになったのは、おそらく東海道を歩いた経験の影響が大きそうです。

さて、一旦岡山駅の外に出たけど、これから倉敷へ向かうので在来線のホームへと向かう。

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倉敷駅前は巨大なロータリーが広がる

倉敷駅に到着した。見えている赤い建物は、アパホテルらしい。アパホテルのイメージと違うなあと思っていたけど、どうやら元々別のホテルだったものがアパグループに入ったものであるようだ。

あお、アパホテルは好きなビジネスホテルで、カレーとお水を楽しみにしている。

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倉敷駅前。広い。ゆったり。

県庁のある岡山市に比べると、倉敷市はやはり小ぶりな印象はあるが、それでもこの広いゆったり感は癒される。ええ、関西はどこもかしこも狭いところにバンバン建物が建っていますからね。

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美観地区への通り。時代村かと思ってしまった

美観地区に入るルートは複数あるが、このように、まるで「○○時代村」のようなところを通って美観地区に行くので、驚いてしまう。

東海道でも、関宿や間の宿有松など、その昔の雰囲気を留めているところはあるが、当時の東海道の道幅を保っているため、あちらのほうが実はリアルであるとは思う。

が、この通りはとにかく道幅が広い。やはり観光客向けのためだろうか。なので、とても歩きやすくて良いし、どの年齢層も訪れやすいように感じた。

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クラシックな倉敷国際ホテル

倉敷中央通りをずっと歩いていくと、やけにクラシックな品のある建物が見えてきたと思ったら、倉敷国際ホテルだった。うわあ、すごく泊まってみたい! こういうホテル好みだ。

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大通りからの大原美術館入口

別にほかのルートから来ても良かったんですが、ここからの入口を見るのは初めてだ。

おっと、私の後ろを歩いてきた人たちが同じように立ち止まった。そして、同じように写真を撮り始めた。皆私についてきたのか(笑)観光地あるあるですね、目的地に行きそうな人のあとをついていこうという。

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みんな写真を撮ったのがひと段落したことを確認して、私が先陣きって歩き、中に入った。

それにしてもなんだろう、このRPG感(笑)私が先頭になり、みんなついてくる。

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大原美術館入口

大原美術館前に着いて、ぎょっとする。思いのほか、人が並んでいるぞ! 美観地区を楽しむより美術館を優先させた方が良いと思い、並びながら撮影。

このエリアに着いてから、私の後をついてきていた人たちは三々五々に散っていった。このあたりが倉敷の見どころだから、これで良い。到着できて良かったです。

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大原美術館の入口で並びながら撮った美観地区

大原美術館前から撮った美観地区。すごいなあ、なんだか昔のお屋敷がたくさん並んでいるよ…! 

美術館堪能したら、次は美観地区へ行くぞー!

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パルテノン神殿のような大原美術館

大原美術館の外観は、まるで神殿のようだ。ダーマ神殿だったらなあ、と思ってしまった邪心まみれの私。遊び人になりたいです。

なんて言っている間にチケットセンターが近づいたので、そろそろお金を用意しないと。

さて、神殿大原美術館の中に入ってきます!
写真撮影NGなので、ここから先は省略するが…、絵画って素晴らしいですね。絵画鑑賞は3日中ここだけなんだけど、なんだか画家のそのときの状況、感情、心境、環境がどうだったんだろうと、いろいろ想像して見ていた。

さて、出てきたところで、少し足を休めるために美観地区に旅立つ前に喫茶店へ。

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エルグレコ
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大原美術館隣の喫茶店 エル・グレコ

大原美術館を出て、ほかにもたくさん喫茶店があるだろうが、真っ先にこの店に入った。

だって、ネーミングが「エル・グレコ」ですよ。気分はすっかり芸術を堪能することになってしまっただけに、吸い寄せられるように入っていった。

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店内もレトロな雰囲気

純喫茶とは違うが、レトロな雰囲気が妙に落ち着く。
手前の花にピンとがあってボケてしまっているが、さすがに店内をそのまま撮影…というのも気が引けたので、個人的にはこれで良いと思っている。(ちなみにこの花の向こうにお客さんがいたので、ちょうど良かった)

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シンプルなコーヒーカップで香り高いコーヒーを堪能。
気分はすっかり芸術家だ。絵は描けませんが。

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コーヒーを味わったあと、美観地区に出た。
運河が通っていて、この風情ある感じがたまらなく良い。少し城崎温泉と雰囲気が似ているなと思ったが、いかがでしょう? 

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少し歩くと、別の大原美術館入口があった。
おそらく、ここからチケットセンターに行くのは遠回りなので、私が先ほど並んでいたところから入らざるを得ないはず。

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個人の住宅が重要文化財とはすごい

重要文化財の旧大原家住宅。大原美術館の向かいにあるが、ほう、邸宅前に美術館を作られたのか…。

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運河がなければ、なんとなく東海道や中山道にこういうところがありそうだなあ。昔の商家って大きかったんだな、というのがよく分かる。

日本人は遺伝子レベルでこういう和風建築を見て、惹かれてしまうのかもしれない。みんな、立ち止まって楽しんでいる。

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重厚感のある旅館

全くお呼びではないだろうけど、こういう旅館に泊まってみたい。お金があればもちろん泊まれるけど、そうではなく、こういうところに泊まるに相応しい人間になるには、まだまだ程遠いなあ。生きているうちにそうなれるといいなあ。

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まるで明治時代、文明開化後のような景色

その旅館の近くに、なんと洋館といい感じの石橋があった。
これは撮らねば!と思い、撮影。なんだか明治時代っぽいぞ! 倉敷って不思議な魅力のある街だなあ。

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今、令和ですよね? 明治時代じゃないですよね?

洋館、舟、運河…。えええ、なんだかタイムスリップしたみたいだ。遠くから、わざわざ来る価値ありますよ、みなさん!!

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明治時代のような街並みのところにやって来たが、建物は和風だけどところどころ洋風のところもあり、それがかえって真新しく素敵に見えた。

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先ほどの洋館を違うアングルから撮ってみた。
なんだか私、カメラマンになった気分だ。

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カメラマンになりきっていた私は、こんな風に船頭さんまで撮ってしまった。絵心のある方、この場面を描かれたらぜひTwitterからご連絡ください。(冗談です)

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造り酒屋の娘として生まれたかった、という冗談をたまに言う筆者

酒飲みの渡しは地酒というワードに反応して写真を撮ってしまった。だが最近の私は酒が弱くなってしまった。なにせ、すぐに寝てしまう。おかげで普段はお酒を飲まなくなったが、旅行の時は新幹線や特急で飲んでフワフワしている(笑)

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江戸時代の宿場町や門前町などを連想させる景色

洋館から離れると、いい雰囲気の建物が並んでいたので撮った。東海道を歩いていて、こんな風に俯瞰したことはなかったので、とてもいい写真を撮れたと満足している。

これで道行く人々が着物を着ていたら、もうバッチリなんだけどなあ(笑)

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少し歩くと、蔦の絡まった建物があった。
なるほど、ここが倉敷アイビースクエアね。なるほど。

少し後ろでカップルが「緑の葉っぱの時に来たら、甲子園球場みたいだよね」と言っていた。残念、今の甲子園球場の蔦はもうないのだ。(現在修復作業中)

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広い広い広場があった。テーブルとイスがあるが、相当なソーシャルディスタンスが保たれていた。舞台もあるし、今の感染症さえなければ露店が出て賑わっていても不思議じゃない。そういうのも見て見たかったな。

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アイビースクエアを出ていると、今まで歩いていたところと違い、少しこぢんまりしたところに来たが…いや、今までが広すぎたんだと思う。こういうのもすごくいい。

で、遠くに見える塔のようなもの…見覚えある。うん、あれ、東海道で何回か見たよ。

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ちょっと関宿っぽい…!

そして、こんなところもあった。
おお、これこそまさに東海道風…! と懐かしくなり喜んでいたら、どうやら本町通りらしい。

おそらく、この部分だけを「関宿だよ」と言って見せても、見抜ける人はそう多くはないだろう。

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通りを歩いていても、なんだか目立つ

本町通を歩いていると、気になるお寺があったので、せっかくなので行ってみることにする。
ここは、倉敷・観龍寺だ。

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階段を上がってきて、寺門を撮った。いい雰囲気。

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寺門から振り返って撮影。

寺門まで来て、くるっと振り返ってみると、それほど高いところではないものの、倉敷市街を見ることのできるいい景色だった。

正面に見えている洋風建築は、倉敷銀行跡であり、かつ大原美術館の別館(児島館)になる予定で、現在工事中。

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美しい庭園、紅葉が綺麗

寺門から中に入ると、美しい庭園があった。また、綺麗に紅葉しているので、まさに「映えの極み」だ。(11月)

今更ですが、私のnoteの写真はPhotoshop修正等はやっていません。面倒なので、そのままアップしています。それでもこんなに綺麗なのだ。

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本堂近くまで歩いてきて振り返り撮影。
広い敷地なので、ゆったりとしていてとてもいい気持ち。風がそよそよと吹いていて、とてもいい時間を過ごせた。

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本堂はこちら。
どっしりと、歴史を感じさせる建物だった。中に入ってご本尊様に会いたかったが、入らない方が良いかと思い撮影だけに留めた。

ここから先は、倉敷駅に戻って電車に乗り岡山駅に向かった。
そうそう、この岡山ー倉敷間はなんと3両編成の小さな電車だったので面食らった。もうちょっと車両増やしてもいいんじゃない? と思ってしまったくらい。倉敷駅にはホームに溢れんばかりの人がいたので、ちょっと危険では? と。

と、外野はこんな風に無責任にいろいろ意見するけど、おそらくJR側もこういう事情であることくらい、とっくに理解しているでしょうから、できないなら「それなりの理由がある」んだろうと思う。

さて、芸術の旅1日目はこれで終わりです。
2日目も、どうぞよろしくお願いします。

<つづく>


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