#1 オフィス寒すぎ問題
寒すぎるオフィス
今週、急に寒くなった。
私の席は、比較的ドアに近いところにある。すぐそば、というわけじゃないけど、結構近い。席は、ドアを背にして仕事をしている。
今年はあの感染症対策ということで、ドアを常時開放したままになってしまった。「密を防ぐ」ということらしい。だが、どんなに暖房をつけていても、ドアを開けっぱなしにしていたら寒くてたまらない。加えて、ご丁寧に廊下の窓も開けてくれる人もいて、おそらくそこから風の通り道になってしまって、ぴゅーっと抜けてしまうんだと思う。
寒い。寒すぎる。
いろいろやってみた。無印で売っていたノースリーブのダウンを着てみたり、ストールを羽織ったり、ストールをマフラーみたいにして巻いてみたり。手指の冷えには軍手をはめてみたり。当然だが、ひざ掛けはもうすでに装備済だ。
いかん。一向に温かくならん。まだ寒い。
私は意を決して、こっそりドアを閉めに行った。誰かがご丁寧にドアストッパーをして、ドアを全開にしていたが、私はその好意を無にするつもりはないけど、寒さには耐えられないので、ドアストッパーを横にやってドアを閉めた。
少しして、温かさがやってきた。ポカポカしてきた。首回りが温かくなったので、ストールを外し、ダウンを脱いだ。末端冷え性なので手指はまだ冷たいので、軍手をはめながら不自由なパソコンタイピングをしているが、そのうち温かくなるだろう。
が、数分後。
首元に、すぅーっと冷たい空気が流れ込んだ。ひんやーりとした空気が首にそっと触れた。
いかん。私はストールで首元をぐるぐる巻きにした。そして後ろを振り返ると、ドアが全開になっていた。
Oh! No!!!!!!!!!!
周囲に心配されるような不細工な格好だったけど、のろのろと席を外してドアを閉めに行った…が、そのときふと気になって廊下にも出てみた。
廊下の窓は閉まっていた。しかし廊下はめちゃくちゃ寒かった。なんとなく、どこかの階では窓が開いている気がした。感染症対策としてはバッチリなんだけど、この寒さのせいで風邪をひいてしまっては元も子もないし、なにより免疫力が低下さいて、風邪からのアイツに感染してしまう、というダブルコンボも…ありえる。
家に帰り、お風呂に入ったら、まるで冷凍食品を解凍したかのように、私は突然元の元気な人間に戻った。
同盟締結
翌日、この「冷凍食品状態」で仕事をすると支障をきたしてしまうことを懸念し、(というか、単に寒いだけ)策を練った私は、味方を数名作ることに成功した。寒がりの人間は、どこにでも必ずいるものだ。そしてそういう人間は、格好を見れば分かる。尋常じゃないくらい、厚着をしているのだ。
彼、彼女たちを集め、そして同盟を結んだ。
↓こんなに人はいません。
「ドアが全開になったら、数分後に閉めること」
この数分後、というのは、一応ドアを開けた人への配慮もある。そして、一応空気の流れを整えて、そして換気をしたというところで閉める、ということだ。
この同盟のおかげで、その日の私は午前中の一時間半だけ、不格好な姿で仕事をするにとどめられた。誰かがドアを開けたら、同盟を結んだ人たち同士で閉めに行く、というのが上手く作用した。
オフィス寒すぎ問題は、こうして一応の解決となった。
しかし、これからも油断はならない。同盟は冬季の間、ずっと続けることにしよう。
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