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小さな進化。

言葉の壁という表現があるが、私は言葉を交わせる事だけがコミニュケーションではないと思っている。
もちろん、人が共存する上で言葉は大切なツールだと言えるが、言葉がないからこそ生まれるコミニュケーションの取り方もあると思う。
以前の記事でも紹介しているが、私は5年前から2匹の猫と生活をしている。
彼女たちは毎日ニャーと鳴くが、その鳴き声の意味は5年経っても私はわからない。

その逆も然りだ。
私はよく猫に語りかけるが、私の言葉を猫が理解しているのかは不明だ。
一見、不便な関係性に思えるが、言葉を交わせないからこそ生まれた能力がある。
それは“観察力”だ。
私は猫と会話が出来ないからこそ、猫の仕草や行動、普段と違った姿勢や食欲の変化など細かな情報を集め、分析するという作業を繰り返しながら彼女たちと日々コミニュケーションを図っている。
また、猫も同様に、私の声や行動パターンから様々な情報を感じ取っているように思える。

私たちの関係は会話以外のコミニュケーションで成り立っているのだ。
もし猫が人間の言葉を話せていたら、私の猫を観察する力はここまで発達していなかっただろう。
言葉を操らない猫という存在がいるからこそ、私はこの能力を身につける事が出来た。
思わぬところで私はスキルアップしていたのだ。
まだ気がついていないだけで、彼女たちのおかげで手に入れた、小さな進化は他にもあるかもしれない。


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