いらないものは見えなくなる。
仕事終わりにふと、気配を感じた。
あれ?何かいる?と目で追うとその気配が動く。
カエルの卵が空中に浮かんでいるような感じ。
とうとうホンマに見えるようになったか。もしくは
あーストレスでやられたか!と思った。
半年くらい前だか、友人が「ずっと黒いもんが見えるから、眼科に行ったら飛蚊症だって言われてん。大したことないねん。今も目の前に虫が飛んでるで〜。」って言っていたのを思い出した。その時は「ふーん。」と特に気にとめなかった。
まさか私も!か。
ネットで検索すると50代くらいからなるらしく、要は加齢によるものらしい。
一応眼科に行こうかと思ったけれど、あいにく近所の眼科は木曜日が休診日なので、いつも通り泳ぎに行くことにした。
更衣室で隣の女性にこの現象のことを言ったら
「あーそれね。私もなったわよ。そのうち慣れて来て目が勝手に排除するようになったわ。不思議なものね。いらないものは見えなくなるのよ。気にしたら見えてくる。とりあえず眼科に行って『これは大丈夫よ。』って言ってもらったら安心するわよ。」
反対側で着替えていた女性も「すぐ慣れるからね。あなたは若く見えるけど、仲間入りね!」
これは生理現象らしい。私は「そのようなこと」に関して知らないことが多いから「それ」がやってくるとびっくりする。小学生6年生の時に「あれ」がやって来た時も「なんじゃこりゃ〜!」って天地がひっくり返るほどびっくりしたもんね。(←全く知らなかった。その類の授業の時は寝てたから)
そもそも私はみんなが知っていることで知らないことがたくさんある。方向もわからない。デパートでも駅でもいつも迷子になりそうになる。
そんな私でも飛蚊症になるまで生きてこれたのでラッキーとも言える。
今日お店に名古屋から旅の途中で寄ってくれた若い男の子二人組のうちの一人が「サンドイッチブルースを読んで来ました。」って言ってくれた。
ぐーんと21歳の私の気持ちになってとっても嬉しかった。
私のイメージ年齢は21歳だからか、そのくらいの若い人たちが「サンドイッチブルース」を読んで感想を言ってくれることがよくある。
若い人にイメージが伝わるのはとっても嬉しい。年齢関わらず、伝わる人ってあの年代の果てしない気持ちが残っている人なのかもしれないなって思った。
世界観は時空を越えるのだ。
さっき「おげんさんのサブスク堂」を録画したやつを観ていたらなんと!YMOとのコラボの超お宝映像が流れているではないか!ユキヒロさんのキレがいいドラムにお茶目な坂本龍一のキーボードに怪しい微笑みの細野さんのベース!それに源さんのマリンバが絡み合ってグルーブがすごい!めっちゃ興奮してしてテレビにかぶりついてしまった。「うぉ〜っうぉ〜っ!」
その時、カエルの卵はどっかへ消えていた。
まさしく!「いらないものは見えなくなるのよ。」