呼び名
いつも困ることがある。
自分のパートナーのことを何と呼べば良いのか。二人の間での愛称的な呼び名のことではなく、他人に紹介するときの呼び名だ。
例えば、友人の〜とか、同僚の〜とか、両親が〜とか、自分に関する人を第三者に伝えるときにはいろんな呼び方がある。
さて、困るのがパートナー。
まあ、夫になるのだろうが、一般的には”旦那が”、”主人が”と言われることも多いし、例えば相手の夫のことは「夫さん」とは言わず「旦那さん」や「ご主人」と言うことが多い。
まあ、分かるけど。
でも、彼は私のご主人様ではないし、旦那様ではない、と思ってしまうのが私なのである。なんていうか、それらの言葉には主従関係が含まれている気がして使いたくないのだ。
一般的にも自分のパートナーのことを呼ぶとき、男性は「うちの嫁が」というのに対して女性は「うちの旦那が」「うちの主人が」と言うことが多い気がする。
妻と夫が対になる言葉としたら、主人・旦那の対はなんだろう。難しい。
嫁という言葉は嫌いじゃない。ただなんとなく、”うちの嫁が”という言葉には、”うちの子供が”と同じような所有の対象となりえそうな色合いが含まれている気がする。子供も所有物ではないのはそうなのだけど、言いたいのは保護すべき存在というか、なんとなく面倒をみるべき対象であるという存在のような感じ。
ふむ。
なんだろう。男女は別に同等なはずだし、まあ、それぞれの夫婦にはそれぞれの関係性があって然るべきでどれが正しいとかどれが間違っているかなんてものは無い。だから、ご主人と妻という関係性も旦那様と嫁という関係も別にあって良いと思う。
だけど、我が家に関してはそれはなんだかしっくりこないのだ。
別に向こうがどう考えているかは知らないけれど。少なくとも私にとっては主従関係はない。同等だから。なんだろう、好きだし、家族だし、でも負けたくない存在だから、上下関係ができるのは絶対に嫌なのだ。
夫婦である前に友人だと思っている。恋人というより親友に近い。
だから、どっちかが上になりそうな関係性にはしたくない。これは勝手な私の希望だけど、絶対に家計にいれる額は同じでいたい。向こうが少ない分はまだ我慢できるけど、なんだか意地なのだ。私のほうが負担金が少ない家庭生活はあまり好まない。
別にいくら負担するのかが家庭内の上下関係につながるわけではないけれど、なんだか、いやだ。まあ、多少、ひねくれているとは思う。
難しいよね、呼び名。
なんか良い呼び方ないかな。「夫が」に落ち着いているけど、本当はもっとなんだかしっくりする呼び名がほしい。