時を経て気づいたこと
今日は夫と以前から楽しみにしていたサーカスを観に行ってきました。
そのことについてちょっと書きとめておきたいことが出てきたのと、私の人生にも大いに関わってきたことでもあるので何かの役に立つのかなという思いで雑多に書いてみます。
サーカスだけじゃなくて、演劇やお芝居にも共通してあるものが
「人を元気にすること」だと思う。
きっと役者さんとかお笑い芸人さんとか、そういった「人前に出ること」をお仕事にしている人は、「自分が誰かの元気の源になってくれればいいな」という思いがあるんだろうな、なんて。(そうじゃない人もいるだろうけど)
なんでこんなことを書いているかというと、実は大学生の時に私もとある劇場でアルバイトをしていて。
多分、異色なアルバイトなので驚く人も多いだろうなと思いつつ。。。
私が通っていた大学は温泉街の近くにあるので、観光シーズンになると観光客がわんさか。
大学から自転車を15分程度走らせるだけで温泉街に行くことができます。
なので、居酒屋や旅館、ホテルでアルバイトをする学生が珍しくもなく、私もその一人で、とある旅館でアルバイトをしてました。
そのアルバイトとは、日中は旅館内のラウンジ(喫茶店)のスタッフ、夜は21時前から始まる女将のショーのアシスタントのお仕事の2つをするアルバイトでした。
人前に立って何かをすることが苦手だったのに、先輩の紹介と友人からの勧誘と、時給の良さ(笑)にそのままそこでアルバイトをすることを決めて、途中でやめることなく卒業するまで務めるという…
アルバイトの内容についてはまたいつか書くことにして。
今回は私がアシスタントとして出ていたその女将のショーについて、サーカスを観た後にちょっと思ったことがあったのでまとめておこうと思います。
私のアルバイトをしていた旅館の女将のショーは、決してサーカスみたいなそんな豪華なものではありません。めちゃくちゃしっかりした、いわゆるすごいマジックが見れるとかすごい歌が聴けるのではなく、どちらかというと宴会芸に近いものでした。
でも、そんなショーを女将は1年間365日、ほぼ毎日全力でやるんです。
命を懸けてるんです!と胸を張って言うくらいに。
女将の仕事はショー以外にもほんとにたくさんあって、朝は宿泊されたお客様にご挨拶やお見送りをして、お昼や夕方はお出迎え、夕食のときには各お部屋へまわってご挨拶などなど。
ただでさえ朝早くからで、休みなんてほぼないに等しいお仕事なのに、どんなに疲れていても絶対にショーだけは、といつもステージに上がられていた女将。
なんで女将はあんなに頑張れるんだろうかって考えたら、きっとお客様からの笑顔や拍手が嬉しかったんだろうなって、今日のサーカスを見て思いました。
だって、サーカスの演者さんもお客さんが楽しそうだったらすごく笑顔で楽しんでいたんです。笑いや拍手が少ないと、なんだかちょっぴり寂しそうだったし。
こういうお芝居とかって、私たちは演者さんの演技から元気をもらって、演者さんは私たちの笑顔や拍手から元気をもらう。実はお互いにとってwin-winな関係だったんだなーって。
演者さんが元気を与えてくれて、私たちの笑顔や拍手を演者さんが受け取ってまた元気に変える。そんなサイクルでこういうエンタメ?ってまわってるのかなーとかって考えたり。
それを考えたら、私って異色だけどすごく貴重ないい経験をさせてもらっていたんだなってふと思ったのです。
女将のようにはなれないけど、私も今の仕事をしながら、誰かに元気を与えられる、笑顔にできる、そんな存在になれたらいいなぁとぼんやり考えた帰り道でした。