『こんな夜更けにバナナかよ』筋ジストロフィーと強さ
こんにちは。
今回は大泉洋さん主演映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』についてです。
※ネタバレなし
まずこの映画、タイトルすごくないですか!?
夜更けにバナナ、どう見てもコメディに見えます。
ところが内容はすっごく真面目なんです。
舞台は北海道、札幌。
筋ジストロフィーという筋肉が収縮、低下していく病(すみません、ここは医療関係者ではないので少し誤りがあるかも)を患った鹿野靖明さんという実在する方と、彼の生活を支えるボランティア(通称ボラ)のお話。
冒頭10分を観ての感想は「なんだこいつ!?」でした。
筋ジストロフィーのせいで鹿野さんはもう顔と手首から先くらいしか動かせませんから、
何から何まで周りのボラに助けてもらう訳です。
その態度がとっても横柄。
本人は対等だと言い張りますが、とてもそうは見えません。
「障がい者ならなんでも言っていいの!?」と、正に美咲ちゃん(演:高畑充希)と同じ気持ちになりました。
ところが、映画内で私も一緒に鹿野ボラを擬似体験する中で、
鹿野さんの素直さ、真っ直ぐさ、強さ、必死さ、鹿野ボラとの絆が見えてきました。
特に強さに関しては、うん、もうすごい。
ボラがいなければ死んでしまうのを自覚した上で、
自分の成し遂げたいことやありたい姿を強く掲げ、互いに尊重できる関係であろうとする姿には相当な覚悟が感じられます。
こうやって書いていくとありきたりな流れだと自分でも思いますが、
やっぱり王道の話は良いです。
実話だとさらにポイント高い。
決して病気や死をエサにお涙ちょうだいする映画ではなく、
死の前の「生き様」に焦点を当てた映画でした。
観終わった後に暖かい余韻が残り、「負けないように頑張ろう!」と素直に思えます。
最後に、
この映画などを通して筋ジストロフィーなるものに興味の湧いた方には、
『思いやりのススメ』もオススメです。
同じく筋ジストロフィーを患った少年と介護士が、家を飛び出して行く小さくて大きな旅のお話。
Netflixオリジナルですが、ぜひ。
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