女性の目線から出生率を考える

こんにちわ30代女子「あーで」です。

今日は個人的に出生率について思う事を書きます。皆さんは日本の出生率が上がらない理由はなんだと思いますか?

現在出生率が高い国は主に発展途上国やアフリカの国々である事が多いので
す。その為「日本の様な先進国で出生率が低いのは女性の権利拡大や女性の社会進出の為」などと昔の男尊女卑の時代に戻った方が良い様な論調の記事を時々見かけます。

女性の権利拡大や社会進出が出生率を下げている要因である事を否定するわけではないのですが、物の見方が少しずれている様に感じるので自分の考えを書きたいと思います。

現在の出生率が上がらない理由について考える時に、日本以外の出生率が高い国や出生率が高かった時代についてその要因を考える事が大事だと思います。

まずメリットとデメリットを比べてメリットが大きい場合に人はその行動を起こすと言う大前提があります。

出生率が高い発展途上の国で出生率が高い理由の一つに「年金制度が確立確約されていない」と言う点が思いつきます。将来年老いて働けなくなった際に自分の命を守ってくれる社会制度がない場合に親は自分の為に子供を産みます。自分の子供や孫が手に入れてくる金銭に期待をして出産します。これは大きなメリットです。

また、日々の労働力として期待できる場合にも親は子供を産みます。
アフリカの国々やかつての日本も肉体労働の仕事が多く、インフラも充分でなかった事などから子供を手伝わせたり働かせたりして活用する事ができました。

現在日本では年金制度にはまだ信頼が残っておりますし、何より先進国として子供を親のために生きさせる働かせる事を悪とする倫理的な問題からもこのメリットは享受する為に子供を産む風潮は日本国内では終わっていると思います。

また、日本経済が縮小+知能労働が増えて人数が生産性に直結しないと言う点も投資としての子育てのメリットの魅力をなくしています。

次に子供を捨てる放置する、蔑ろにするなどの際の罰則が厳しいかどかと言う点も大きいと思います。発展途上国やイスラム国家では家庭内で多少体罰をしたり体の不自由な子供を家庭内に放置したり充分な医療などを施せなくても先進国ほど罰せられたりしないでしょう。親自体も裕福でない為に政府も罰しないと言う感じだと思います。これは親にとって子供を持つ危険やデメリットが少ないとも言えます。

現在の日本では体罰やネグレクトなどを取り締まる方策を日々強化しています。生まれてきたすべての生命の権利を保障する方向に動く先進国では親は適切な動きをしているのか干渉される対象となります。親が相対的に貧困の家庭であっても学校や保育の教員、学校カウンセラー、学童や放課後デイのスタッフなどにより子供の安全は見守られてネグレクトなどが発見された場合は行政が把握し対処します。

親が自分の自己実現などの為に子供を産んで育てる様な自分勝手さは今の社会では容認されません。

女性だけの観点から考えても子供を持つことは貧困への入り口となっています。現在ニュースなどで母子家庭の貧困率が高いこと充分に知識として広まっており日本に住む人なら必ず知っている事実です。離婚率が高い事も皆さん承知です。

離婚した母親が子供の父親から慰謝料をもらっている確率は3割を切っている日本では「男性は浮気したりDVして母や子を粗末に扱ってもデメリットが少ない」事を女性は理解しています。

また、浮気され離婚した女性に対して「間違った人選をした女性の自業自得」と言う考え方もまだ根強いと思います。

安易に結婚と出産踏み切るのは「怖い物知らずだけが出来る事」であり自分の身を自分で守る為には適切な男性を探す事と離婚リスクに備えて最低限のキャリアを積む必要を日本の女性は感じずにいられません。

女性と男性の賃金格差が先進国で最低な事も概ねの女性は知っています。よって「失敗してもどうにかなる」と言った思い切った人生プランを考えることはしません。

社会人1−4年目までに結婚することは人生を危険に晒す行為とみなす女性は増えています。私の周りの女性でも資格を取ったりキャリアを積むまで結婚も妊娠もできないと考える女性は多いです。

子育てにかかる費用もよくニュースで見かけるので子供の人生を考えると容易に産むことは控える風潮があります。


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出生率の問題をまとめ、付け加えます。

メリットの減少
お金を稼げない生産力にならない子供になる可能性が上がった。
(大卒までにかかる費用と卒業後にもらえる賃金低下。国内の職能のレベル向上とそれに伴う引きこもり問題。グレーゾーンの人などの存在の認識が定着。医療的ケア児童など障害のある子供も全て生かす方針によるリスク。)

年金制度が保たれているので子供を社会保障として使う必要性がなくなった。

男女ともに結婚しなくても性交渉するので性交渉する場としての結婚の魅力がなくなった。子供がいると自由恋愛の足かせになる。


デメリットの拡大
子供の権利拡大によって親が社会から育て方を干渉される罰せられる可能性が上がった。

○離婚が容認され子供の権利も拡大されているのにも関わらず、離婚後に父親(時に母親)が慰謝料を払わなくても済む社会なので子育てを行う者のリスクが上がった。

女性と男性の賃金格差が先進国で一番悪い。女性は結婚に失敗すれば貧困。


以上の点から出生率が減っていると思います。女性の権利拡大や社会進出と関連がないわけではないけれど、直結してるとは言えない気がします。

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