沖ツラ 勝手に番外編 旧盆 『君の声がききたくて』
8月のある日、真夏の暑さにダレて、アイスでも買いに行くかと出かけたてーるー。
てーるー「あっついなぁ〜、沖縄の夏は本当にあつい」
海沿いを歩いていると、見慣れない女の子とすれちがった。キャップの帽子にロングティーシャツ、歳は20歳前後だろう、沖縄では珍しい色白の肌、金髪のロング、手にはオリオンビールを持っていた。
てーるー「観光客かな…キレイなひとだなぁ…」
そんな事を思っていると、ふと…
「ねぇ…。ねぇ!、そこの君!」
すれ違った、女性に声をかけられたてーるー。
「は、はひ!」
びっくりして振り向くてーるー。
「あのさ、君、この辺の人?金城さんの家を探してるんだけど、知らないかな?」
不意打ちで声をかけられて、動揺するてーるー。
「あ、あ、金城さん?金城さんの家ならこの道をまっすぐ行って、左にまがったらすぐです!」
女の子はニカっと笑うと
「オッケーありがと、助かったよ。じゃあね。あ、それと君、ズボンのチャックあいてるよ(笑)」
そう言って、ビール片手に歩いていった。
固まる、てーるー。
はっ!っと我に帰り、ズボンのチャックを上げて、顔を真っ赤にする。
「きゃあぁぁ〜!恥ずかしい〜!!」
走ってその場から逃げだし、パーラーに向かう。
パーラーでは比嘉さんと喜屋武さんがいた。
喜屋武さんがてーるーに気がつくと
喜屋武さん「あい!てーるー、でーじあちさんやー、ワッターもアイスぐゎーうさがって、ゆくいにきたさー」
比嘉さん「とっても、暑いね。私達もアイス食べて休もうとした所だよ。って言ってるよ」
喜屋武さん「てーるー、ちらよー、まっかかっかーしてるよ、大丈夫ね?」
比嘉さん「顔が真っ赤だけど、だいじょ…、本当だ!てーるー大丈夫⁈」
喜屋武さんと、比嘉さんがてーるーに近づく。てーるーは女の子にチャックが空いていた事を指摘されたなんて言えるわけもなく…
てーるー「ははっ、運動不足だったからさ、走ってきたんだよ、全然大丈夫、大丈夫、」
心配する2人…
てーるー「そ、そうだ!さっき金城さんの家を探してた女の子がいてさ、金城さんの親戚か誰かかなぁ〜」
喜屋武さんと、比嘉さんは顔を合わせて、ハテナ顔。
喜屋武さん、「てーるー金城さんのヤーはイキガーしかいないし、いなぐんちゃーは見たことないさー」
比嘉さん「金城さん家は男の人しかいないし、女の子は見たことないって、言ってるけど…。私も見たことないし、金城さんこの前、家族で内地に旅行に行くって、言ってたから、今は留守だと思うよ」
驚くてーるー
てーるー「えぇ〜そうだったんだ、俺、暑さで、幽霊でも見たのかな…」
喜屋武さんが驚かそうと、深妙な顔で…
「やがて、お盆がちゅんどー。てーるー。そのネーネー、マジムンかキジムナーだはずよー?」
比嘉さん「もう少ししたらお盆がくるから、そのお姉さんは、お化けか、キジムナーじゃないの?って(笑)」
固まるてーるー、笑う2人
比嘉さん「でもお盆は亡くなった人達が、あっちの世界からこっちに帰ってくる行事だから、海とか入ったらダメってオジーも言ってたから、気をつけてね。」
モヤモヤしつつ、2人と別れて家に帰った、てーるー。
そして、日にちが過ぎ…。
てーるーの不思議お盆が始まる。
…
沖縄のお盆は旧暦で行い旧盆ともいい。
8月20日(金):ウンケー あの世からご先祖をむかえる。
8月21日(土):ナカビ 親戚周り
8月22日(日):ウークイ ご先祖様を送り出す。
初日お盆『ウンケー』
てーるーは比嘉さんのお家にウンケージューシーを食べに来きて、と誘われたので、比嘉さんの家に向かっていた。
その時、あの女の子に会う。
女の子「お!またあったね(笑)君もウンケーしにいくの?」
ちょっと驚いたてーるーだったが、お化けじゃないかと女の子の足を見たら、ちゃんとあったので、ホッとした。
てーるー「友達に誘ってもらって、これから行く所です。そーいえば、おねぇさん??は里帰りですか?」
一瞬、困ったような顔をした女の子は笑って、
女の子「そんな感じかな(笑)君は友達の所に行くって言ってたけど、ここの人じゃないの?」
てーるー「僕は最近、ここに引っ越してきたんです、沖縄が好きになって、沖縄の文化が知りたくて」
笑う女の子「なるほど、それで好きな女の子ができたと…(笑)」
顔を真っ赤にするてーるー
てーるー「いやいやいや、そ、そんな訳じゃなくて、僕は純粋に沖縄の文化を…」
笑う女の子
「君はわかりやすいなぁ〜、おもしろ〜い(笑)
そうだ、そろそろ行かないとじゃない?未成年は飲酒はダメだぞ(笑)」
そう言って、どこに隠してたのか缶ビールを取り出して口にした。
なんか恥ずかしくなったてーるー。
「お、お姉さんも、お酒の飲み過ぎはダメですよ!!」
笑う女の子
「あはは、ありがと(笑)今度乾杯しようか(笑)」
恥ずかしくなった、てーるー
「僕は未成年なので遠慮しときます!」
にっこり笑う女の子
「じゃね、気をつけてね〜また遊ぼうね(笑)」
気まずい、てーるー
「し、失礼します!」
てーるーは比嘉さんの家に急いだ。
比嘉さんの家ではウンケーの準備で家族親戚が集まっていた。
比嘉さんの親戚、「あい。てーるー顔赤くして、どこか可愛いねーねーしかしてきたのー」
比嘉さん「ちょ、しかしてって!」
意味は分からずとも、さっしたてーるー
てーるー「いやいやいや、走ってきたからですよ。あははー。そう言えば喜屋武さんは?今年も青年会?」
比嘉さん「そうだね〜、今年はみちじゅねーの範囲が広くなったから遅れるみたいだよ」
てーるー「そっか、比嘉さん後で一緒に見に行かない?」(あの娘の事はだまっておこうかな…)
比嘉さん「うん!ウンケー終わったら行こうね!」
喜屋武さんのちょんだらーをみて、帰宅したてーるー
「そーいえば、あの女の子、みちじゅねーの時、見かけなかったな…」
なんとなく、気になったてーるーだったが、そのまま眠りについた。
…
二日目お盆『ナカビ』
ナカビは大人達が暑中見舞いをかねて、親戚を回る。
喜屋武さんや比嘉さん達、友達はみちじゅねーの集まりがあるからと言って、てーるーは1人になってしまった。
てーるー「 あーあ、来年こそは俺も青年会はいって、喜屋武さんと…むふふ。」
いらぬ妄想をモンモンとしていたてーるー。そこにカツがはいる。
「おい!そこの君!顔がにやけてるよ(笑)」
びっくりする、てーる。
「はい!!すみません!別に喜屋武さんとキスなんて事はなく!僕はマジメにエイサーを…」
大笑いする女の子
「あーはっはっ!君は面白いなぁ〜。なるほど、なるほど、好きな子って言うのは喜屋武さんていうんだね。」
固まる、てーる。
「な、なんでお姉さんがここに?はっ!僕のファンとか出待ちとか??」
笑い続ける女の子
「いや〜ほんっと君は面白いね、どうしてそう言う発想になるかな(笑)思春期だね〜。私が君を追いかけてるわけじゃなく、君が私の所にきてるんだよ(笑)」
ふと、あたりを見る、てーる。
「あ!初めて会った時も、比嘉さんの家にウンケー行く時もこの場所だ!」
笑う女の子、
「でしょ(笑)」
納得する、てーるー
「お姉さんは、なんでいつもココにいるんですか?」
女の子は袋からビールを取り出し自身満々に…
「ここから見える海をみながら飲むビールが美味しいから!」
ずっこける、てーるー
「ただの酔っ払いじゃないですか、親戚周りしないんですか?そもそも、お姉さんは地元の人ですか?」
少し考えて、女の子は
「うーん、今は親戚が少ないから回らなくていいし、それと私はこの町の出身だよ(笑)なんで?ビールばっかりのんでるから不審者っぽい?(笑)」
慌てる、てーる
「怪しいとかじゃないですけど、こっちでは珍しく色白だし、金髪だし、髪ながいし、昼間からビール飲んでるし…」
笑う女の子
「あーはっは!(笑)、君はいい子だね。それを世間では不審者って言うんだよ。大丈夫、大丈夫、一応、ちゃんとした大人だから(笑)」
その時、
…
強い風が吹いた。女の子のロングティーシャツがめくりあがる。
思わず、めくり上がるシャツに目がいってしまった、てーるーだがすぐ目をふせる。
にやつく女の子
「見た?」
顔を振る、てーる
「みてません!絶対みてません!一瞬目がいきましたが、見えてません!」
大笑いする女の子
「あーっはっは!本当に君は真面目だなぁ〜。残念でした(笑)ちゃんと短パンはいてるよ。えっち〜(笑)」
顔を真っ赤にする、てーるー
てーるーのスマホ、友達LINEがなる。
「みちじゅねーの準備があるから、てーるー手伝って〜」
にやけ顔の女の子
「ほらほら、私に構ってないで、大好きな彼女がまってるぞ」
恥ずかしいような。なんか複雑な気持ちの、てーる。
「す、すみません、僕、みちじゅねー準備があるのでいきますね」
笑う女の子
「そー言えば、名前聞いてなかったね。私の名前なみーこ、君は?」
照れる、てーるー。
「僕の名前は中村照秋、てーるーって呼ばれてます。」
笑う女の子
「じゃ、てーるー、また明日ね。」
急にドキドキしたてーるーはその場を後にする。
「失礼します!」
…
喜屋武さん達と一緒に、みちじゅねーの準備のため衣装や太鼓の準備をする、てーるー。
同級生の1人がふと、
「てーるー、お盆の三日間だけやってくる女の子の伝説しってる?」
びっくりしたてーるー
「えぇ!なになに?もしかして、その女の子って色白で長い金髪とか??」
驚く同級生
「あい?知ってるば〜、その話さー。でーじ悲しい話だよな〜」
慌てるてーるー
「いや、そうかなぁ〜って思って言っただけで…どんな内容なの?」
しみじみと遠く見つめながら話をする同級生
「それは、それは儚くとも悲しい物語だばーよ…」
昔々、沖縄、琉球は三つの国に別れていて、ここは中山王の統治だったんだよ。その王様に仕えるキンジョータルーって武士がいたんだ。三人の王様が琉球統一を目指して戦が始まった時、タルーは許嫁を残して戦に向かったんだ。
タルーは戦に向かう前日、海がよく見える丘で、許嫁に「この戦が終わったら、俺たち結婚しよう!必ず生きて帰ってくるから、待っていて欲しい!」
その言葉を残したまま、タルーは帰ってくる事はなかった。その後、琉球は一つの国になり、ここの地域も平和になったんだ。残された許嫁は帰って来ないタルーを約束の丘で待ち続けた。
許嫁は、毎日、毎日タルーを待っていた心労からか、肌は透き通るような白色になり髪は黒色が抜けて金髪に近い色になっていた。
ある時、許嫁は姿を消した。村人はタルーを追って自決した。神様の祝福によって天に登った。都会に暮らし始めた。さまざまな噂がながれたが、真相は誰も知らなかった。
その後、毎年お盆の時期になると、許嫁が現れ、タルーの帰りを待っていると言う話…
しみじみとする同級生
びっくりした、てーる、
「その許嫁の名前って!もしかして、みーこさん⁈」
不思議そうな顔をする同級生
「やっぱり、知ってるやっしー。そうだよ、みーこかは知らんけど、石川のミィって名前らしいよ」
てーるは血の気が引く、怖さはなかった。
「ごめん、ちょっと用事を思いだしたから、ちょっと抜けるね!」
走り出す、てーるー。ぽかーんとする同級生。
てーるーは女の子と会った海辺に向かった。
そこに、
あの女の子はいた…。
「あい、てーるー1日に2回も会うなんて奇遇だね〜。そんなに私の事が好きなの?(笑)」
駆け出してきたものの、言葉が出ない。てーるー。
少しの沈黙、女の子は微笑んでいる。
なにか、言わなきゃとてーるー。言葉を出す。
「あ、あの。みーこさんはいつまで、こっちにいるんですか?お盆が終わったら、帰っちゃんですか?」
キョトンとする女の子
「あはは〜(笑)そーだねー明日のウークイが終わったら帰らないとだね。な〜にぃ?てーるー寂しいの??(笑)」
あの伝説の事を聞こうと思ったけど、なかなか言いだせない、てーる。
女の子がゆっくりと話だす、
「私ね、探し物をしてるんだ。なにか大事な、とても大切な物。だけど…それが何か忘れちゃってね。
一つ覚えてるのは、金城って人の名前だけ、だから…てーるーに初めて会った時も金城さんの家を探してたんだ。
あの後、金城さんの家に行ったけど留守でね。でも、なんか違ってて。
仕方ないから、思い出すまでここでビール飲んでたんだ。この場所にいるとなぜか安心してね。毎年来てるはずなのに、毎回初めてここに来たような感じがしてさ…。」
「あ、今、やっぱり変わった人だと思ったでしょ。ただの酔っぱらいだから気にしないで(笑)」
てーるーは少し大きな声で
「あの!俺、みーこさんの事。深くは知らないですけど。変な人とか思わないです!明日、帰るなら一緒にみーこさんの探し物を見つけるの手伝いますよ。人手が必要なら友達にも呼んでみんなで探します!」
静かに微笑えむ女の子
「(やっぱり…誰かに似てる…)
ありがとう、てーるー、大丈夫だよ。なぜかは自分でも分からないけど、自分自身で見つけないといけない気がするんだ。本当にありがとう。」
てーるーのスマホが鳴る。比嘉さんからだ。
「てーるー!みちじゅねー始まるよーどこまで、散歩いったのー??」
笑いながら女の子
「ほら、てーるー可愛い彼女が待ってるよ。早く行かないと、女の子は待たせたらダメだよ(笑)」
難しい顔の、てーるー。
「あの!明日もココにいますよね!?」
笑う女の子
「たぶん、いるはずよ〜(笑)いいから、早く行きなさい(笑)」
唇を噛んで、てーるーはみちじゅねーの場所へ向かった。
みちじゅねーの後、あの場所へ行こうかと思ったが、夜も遅かったので、てーるーは家に帰った。
「みーこさんは、あの話の石川のミィさんで、タルーさんを待ち続けてるのかな…。」
自分になにかできる事はないのか、そんな事を考えながら眠りについた。
お盆最終日『ウークイ』
ウークイは、ウンケーでごお迎えしたご先祖様をあの世の世界へ送り出す日。
てーるーは女の子が気がかりだったが、比嘉さんや喜屋武さんと一緒だったのと、伝説の話をしても、信じてもらえそうにないと思ってので、なかなか言えずにいた。
ソワソワする、てーるーを見て、喜屋武さんが、
「あい、てーるー、でーじ、ちむわさわさーしてからに、やーさそーんな?」
通訳比嘉さん
「てーるー、ソワソワして落ち着かないけど、お腹すいてるの?ってよ」
ハッ!っとする、てーるー
「あ、あぁ!ごめんごめん、ちょっと考え事してて、あーでもなんか、お腹空いてきたかも」
笑う喜屋武さん
「だーるだーる、ワンネーもやーさそーん、ゆうばんは、みんなでまーさむん食べようね〜」
通訳比嘉さん
「そうだね、私もお腹空いたよ、夜ご飯はみんなで美味しいものたべようね。って」
ぐぅ〜
比嘉さんのお腹が鳴る、顔を真っ赤にしてお腹を押さる比嘉さん。
笑いながら喜屋武さん
「かーなーも、がちまいだね〜(笑)」
恥ずかしい比嘉さんは顔を伏せる
「食いしん坊とかじゃなくて、なんて言うか、消化してるの!消化!もー、ひーなーは余計な事いわなくていいー!」
笑う喜屋武さんとてーるー
ふと、てーるーが2人に話始めた。
「喜屋武さん、比嘉さん、お盆に三日だけけ帰ってくる女の子の話って知ってる?」
喜屋武さんの顔をつねりながら比嘉さん
「知ってるよ〜、戦で別れた許婚の彼を待つ女の子話だよね、それがどうしたの?」
続けるてーるー
「俺、その女の子に会ったんだ…!」
ポカンとする2人
喜屋武さん「あいえーなー、てーるー暑さで夢みたの〜?」
比嘉さん「あれはおとぎ話ってオジーが言ってたよ〜」
てーるー「信じられないかも知れないけど。本当なんだ、今から一緒に着いてきて欲しい」
顔を見合わす2人
「てーるーが言うんだったら、言ってみようね。」
3人でいつもの場所へ向かうと
あの女の子がいた。
びっくりする2人。
喜屋武さん「あいえーなー!でーじなとぉーん、まぶやーまぶやー。かーなー大丈夫?」
比嘉さん「大丈夫。大丈夫だけど…本当にあのお話の女の子??」
そんな二人を見て笑う女の子
「も〜なによ〜。ビックリして、どんなお話か分からないけど、お化けじゃないよ〜足あるでしょ〜(笑)」
てーるーがおとぎの話をする
「あの、みーこさんが、そのおとぎ話の人かも知れないと思って、二人に話をして、もしかしたら、今日で居なくなるかも知れないって思って…その…」
大笑いする女の子
「あーっはっは、うっけるー!おもしろーい。私がそのおとぎ話の人かは分からないけど。その人だったら、去年も来てるだろうし、来年も来るんじゃないかな〜(笑)」
「でも、ありがとう、心配してくれたんだね〜。」
ニヤニヤする女の子
「それで、てーるーの彼女は誰かな?(笑)」
慌てる、てーるー
「ちょちょ、ちょっと!違います!二人は同じクラスの友達で、その…」
にんまりと女の子
「そーいう事にしとこうね〜(笑)あ!そろそろ、ウークイーの準備が始まるんじゃない?」
ハッとする3人
喜屋武さん「あぎじゃびよい!」
比嘉さん「もう、こんな時間!」
てーるー「あの、みーこさん、なんかすみません。探し物見つかるように願ってます。」
女の子「ありがとう。あと、ちゃんと女の子の気持ちは分かってあげてよ(笑)」
???のてーるー
「気をつけて帰ってくださいね!またこっちにきたら遊びに来てくださいね!」
走りだす、三人
女の子「若いっていいねぇ〜」
さて…
あの子達のおかげで思い出した。
私の大切な物…。
てーるーは、比嘉さんの家でウークイの儀式を終え、喜屋武さん達が踊るエイサーを一緒に楽しんだ。
夜も遅くまで宴会が続き寝るのが遅くなったてーるーだったが、
朝方、ふと目が覚めてあの場所へ行ってみた。
「みーこさん、昨日で帰るって言ってたけど、エイサーにもいなかったし、どこにも姿がなかったな…」
いつもの場所には姿がなく、空いてない缶ビールと手紙が置いてあった。
てーるーへ、
『てーるーのおかげで探し物が見つかったよ。
ずっと、ずっと…何年も探してた私の大切な宝物。
…私の大切な人、
本当はすぐ近くにいたのに、いつしか見えなくなっていたみたい。てーるーが私を見つけてくれて、私を信じてくれたおかげだよ、本当にありがとう。
もう…てーるー達には会えなくなるかも知れないけど、友達は大切にね。
てーるーが大人になったら、乾杯しにいくね。それまで優しい君でいてね。本当にありがとう。』
金城みぃより
きゅっと胸になにかが刺さった、てーるー。自然と涙が溢れた。
海へ向かって叫ぶ
「みーこさーん!幸せになってくださいねー!俺が大人になったら!乾杯しましょうねー!!」
…
波の音と共に
後ろから声がした。
「朝からうるさいぞ!そこの君!(笑)」
終わり。
BGM 海の声
本作品とはまったく関係ありません。
長文失礼しました。
私が勝手に書いたものです。
空えぐみ先生に最大限の感謝です。ありがとうございます!
これからも沖縄をよろしくお願いします。