Andante-歩くような速さで-
私は猫である。
名は…
名前はそうだな、レノという、
あの子が私につけてくれた。
あの子に会うのはいつも夜中だ。
なにかは知らないが、
スマホという奴を手にして誰かと話している。
私を見つけては追いかけてきて頭を撫でる。
きっといい子なのだろう。良い匂いがする。
ただ…
時々、寂しそうな目をする時がある。
仕事というものが上手くいってないのか?
恋というものが遠のいているのか?
どこか調子が良くないのか?
私は猫だから人間の世界は分からない。
ただ…君の足音が聞こえないのは寂しい。
私にもスマホという奴があれば、君に会えるのだろうか?
いや、
私は待つ事にするよ。
その声と、その手で、私に会いに来てくれるのを
ゆっくりでかまわない。
また一緒に夜の街を散歩しよう。
歩くような速さで
れんちゃん
明日も起きようね。
よんな〜よんな〜いきましょう。
(ゆっくりゆっくり)
沖縄でオリオンビール乾杯しようね。
ゆーーっくり待ってまーす!
金城みーこ