クリームソーダの空-ヒゲオヂと彼女-
「沙香(スナカ)ちゃん、今度求人紙の表紙やってみないかい?」
「えっ?私がですか?」
「そう、最近は掲載内容もそうなんだけど、まず人に見てもらうためにも、表紙からデザインしないと誰もみてくれないんだよ。」
「えぇ〜でも私なんか早川さんの求人に載るのは勿体無いないです」
「いいか、あんかけスパを代表して宣言するけど、いいあんかけスパはいい女に似合うんだ。これは曲げようのない事実で、ジェンダー論やネオリベやその他さまざまな頭のいい人が言うことがあるかもしれないが、どうしようもないことってあるじゃんか。広告も同じだ!」
「早川さん…おっしゃっている意味がちょっと…。あと、あんかけスパってなんですか?」
「ちょっとまて、沙香ちゃん。あんかけスパ知らないの?」
「普通のスパゲティじゃないんですか?」
「よし、分かった。まずは一緒に食いに行こう。」
「それって遠回しに口説かれてますか?」
「表紙載りたいだろ。(笑)今度の水曜日、予定空けとけよ。」
「わかりました…」
………
はぁ…気が乗らないなぁ…
本田さん来てくれないかなぁ…
これもお仕事のため…約束は夕方からだし。
まんぼうとはいえ、開店前まえから居酒屋さんにならんで凍えるのは自分でもどうかと思うけど…
よし!昼から飲むぞ!
焼いたハツは良く食べるけど、ボイルしたハツも美味しい。
少し、酔ってきたから。ちょっと休憩…。昔の本だけどすごく勉強になる。
あ、そろそろお化粧しなきゃ。
………
「よう、待たせたな。どうした?先に始めてたか?(笑)」
「休みの日ですから、そりゃー飲みますよ」
「ははっ、そりゃーいい!これからの時代は女の子もそのらくらい元気があったほうがいい!」
「早川さんはなに飲みますか?」
「角ハイダブルで!よーし、まずは枝豆、手羽先だな」
「あんかけスパは?」
「あれはメインだろ、よし飲め飲め!」
………
そろそろ9時
「いろんな人を見てきたけど。沙香ちゃんが一番キレイだ」
「早川さん、酔ってます?ペース早すぎですよ。」
「沙香ちゃん、俺が表紙載せるって口説いてると思ってるでしょ?」
「はい…」
「まーーーったく、そんな悪い男に見えるかな。オヂちゃん泣いちゃうよ。ぴえん。」
「早川さん、なかなか痛いです」
「俺はね、いや、これを言うからオッさんって言われるのか。いや、仕事がら色んな人を見てきたから外見だけでなく。その人の内面も見えてくるんだよ。」
「それで、沙香ちゃんの食レポみて思ったの!この子はできる!って、いや変な意味じゃないからね。パワハラとか無しね。」
「私も早川さんの仕事に対する気持ちや取り組みをみて尊敬してます。だから一緒にデートしてるんですよ」
「嬉しい事いってくれるねぇ、オヂちゃん嬉しいよ」
「2軒目は銀座ですか?」
「へへ、これから会社もどって編集よ」
「やっぱり素敵です。」
「あー今日は月がきれいでいいね。まるで魔法にかけられたみたいだ。」
「本当ですね。次はステーキハウス88までお願いします。」
「まかせとけ!」
(魔法がとけるまえに…)
終わり。
あんかけスパご馳走様でした。
情報が少なくて、ほぼフィクションです。
早川さんオヂちゃん扱いですみません。
ところで沙香ちゃんて誰ですか?