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オタクが「成功したオタク」を鑑賞

最近BTSの深い沼底に滞在中であるオタク歴40年の私。
気分転換にオーディション系のリアリティ番組をつまみ食いする日々で目にした「成功したオタク」というワード。
これは、オタク気質の私がオタクの成功について考えた記録。


「成功したオタク」ってインパクトのある言葉よね

そもそも「成功したオタク」とは、アイドルオタクが、推しのアイドルと共演できるとかお近づきになれるとか、夢を叶える事を言うらしい。

転じて、努力を通じて自身が好きな分野の専門家になったり、社会的に成功して好きな相手に直接会えるようになった人を意味する。

【使用例】
A子:ENHYPENのニキくんが「I-LAND」というサバイバルオーディション番組の中で、大好きなBTSのジョングクから韓服をもらった時、ピョンピョン飛び上がって喜んでたよね。
B子:わーニキくん成功したオタクだね!

推しのアイドルにだって憧れのアイドルがいるという共感。
推しのアイドルが大好きなアイドルに会えるという達成感。
よくわからんけど共に夢を叶えた気がする満足感。

へえ~、夢のある言葉だね「成功したオタク」って。

いつかなんかの時に使おうっと。


オタクその1…「THE FIRST」テンくん

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ある日、Huluでやってる「THE FIRST」という日本のオーディション番組を見ていて、テンくん、この子こそが成功したオタクっていうんじゃないかな、と思った。

前回のnoteで「THE FIRST」の魅力と、推しメンのショウタくんについて書かせていただきましたが、ショウタくんの次に大好きだったのがテンくんです。

日高さん(SKY-HI)のオーディションを見つけ、こんな僕にぴったりのオーディションはないと思って応募しました。

SKY-HIさんのMVにダンサーとして参加した経験もあり、日高さん大好きっ子(死語😅)のテンくん。
2次審査で、ラップが上達したと褒められ「日高さんのことを研究しました」と嬉しそうに目を輝かせた。

ラップとダンスのクオリティを認められ、2次審査を3位で通過したテンくんは、3次の歌唱審査でもSKY-HIさんから「成長期だね。前に見てから1ヵ月も経ってないのにここまでうまくなるってすごいことだ」という言葉をもらった。

テンくんは、笑顔がキラキラで明るく前向き、真面目な上に優しく、
チーム別ダンス審査でも、ダンス全く未経験のレイくんを中心的にサポートし、自分のパフォーマンスも手を抜くことなく、
SKYーHIさんから「圧倒的クオリティファーストだね」という賞賛を受け
3次審査を2位で通過して合宿審査へ。

「こんなに褒められちゃっていいの~?」って、体をくねくねさせるたびに嬉しさがじょばーッとダダ漏れて、雑巾かとツッコミたいテンくんです。


合宿のテンくんは、メンバーの鏡なのよ

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キチンとしてる子なんだろうな。という印象。
おじぎのしかたは背筋を伸ばして腰からパキっと90度。
バーベキューでは焼き係に撤する。
ストイック。
毎朝、誰よりも早く起き、ランニング。
ボイトレの先生から教わった基礎練をして、
ダンスに付いて来れない子の朝の自主練に付き合う。

暫定2位という立場に恥じない自分でいなければ。

そんな気合を感じる。


合宿一次、クリエイティブ審査。

ダンスの世界大会で何度も優勝経験のあるソウタくんと共にコレオグラフ(振付)を作り、チームをリードしたテンくん。
実力者が集まったAチームは、とにかくまとまりがよくて、
出来上がった曲も振付も素晴らしかった。

審査会の前日、テンくんはこう言った。

もうこのオーディションで落ちてしまったら、僕はもう芸能を目指すのをやめるので。
一番尊敬するアーティストのオーディションでもあるので。
明日といわず、全部受かります。

そしてテンくんは、一次審査を6位で通過した。

SKYーHIさんの評価はこうだ👇

安定してずっと成長を続けていると感じているけれど、クリエイティブ審査という面において考えた場合、そろそろ自分(SKYーHI)とスタイルが被っていることが気になるようになってきました。
次の審査では、テンは割と明確な課題が来ると思います。

つまり、俺の真似してるだけじゃダメだよ、ってこと。


そこから次の合宿二次の疑似プロ審査まで、テンくんはSKYーHIさんから与えられた課題に苦しむことになる。



オタクその2…「LOUD」アマルくん

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「LOUD」とは、J.Y.PARKとPSYが互いの事務所からボーイズグループをデビューさせるに当たり、獲得するボーイズを同時にオーディションしちゃおうという番組。どっちの事務所からデビューできるのか、プロデューサー同士・ボーイズ同士、競い合い助け合いながらのごちゃ混ぜ感が楽しいサバイバルオーディションだ。

見どころその1
J.Y.PARK率いるJYPと、PSY率いるP-Nation、それぞれの会社の雰囲気が全然違ってめっちゃ楽しい。
あとJ.Y.PARKさんとPSYさんの信頼感がめっちゃ伝わる。お互いライバルだけど、このオーディションに賭ける思いとか、K-POPの将来への思いとかを共有していてお互いを尊重し合っているのがわかって、会社対会社のバトルだけど安心して見られる。

見どころその2
参加メンバー全員、どっちの事務所も経験できる。第3ラウンドではJYP、第4ラウンドではP-Nationに全員行く。それぞれの会社の施設で実際の練習環境を体験できるだけでなく、育成やサポートに関わるスタッフと接し、社風まで確認できるのだ。

見どころその3
基本、自作。(既存の曲をアレンジ)
「THE FIRST」でいうところのクリエイティブ審査が、ずーーーっと繰り広げられてる感じ。
選曲・編曲・振付、ほとんど自分たち。
特にラップの歌詞を自作っていうのは必須。


JYP日本人練習生アマル15歳(埼玉出身)

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アマルくんの歌の魅力をどう説明したら伝わるかわからない。
大人っぽい、ハスキー、ソウル、パワフルでいて繊細…
今プロフィール調べるまで歳知らなかったし!10月お誕生日で16歳?
恐ろしい子…

とりあえず、第2ラウンドの映像をご覧ください👇

日本語訳ないやつなんですけど、PDさんたちのリアクションがわかるので…
(ちなみに気に入ったらPDのイスが前進して、先にボタン押した方の事務所がゲットっていうシステムです😊)

このアマルの歌に対するJ.Y.PARKさんの評価はこうでした。

(本当は)新人が既存の歌手っぽいと、すごく危険なんです。
でも既存の歌手っぽいけどオリジナルです。
声のトーンまで変えちゃって…音程や感情だけでなくトーンまで変えていました。(本来なら最後にすることなのにもうやっちゃってるし…すごいじゃんみたいなニュアンス)
上手すぎてちょっと心配ですが、すごく良かったです。一番良かったです!


なんで私がアマルくんを勝手にオタク認定してるかについて説明しよう😅

それはアマルくんのお母さんがK-POP、特に2PMの大ファンだから。
彼は小さいころからK-POPを聴いて育ち、家族で2PMのライブに行き、自然と将来はK-POPアイドルまたはアーティストになりたいという夢をはぐくむようになる。

そう、オタクの子はオタクなのだ!

そして大好きな2PMが所属するJYPの練習生になれたのだから、
アマルはこの時点ですでに成功したオタクと言えるかもしれない。


アマルが見えない

韓国語がペラペラのアマルくん。
笑顔が豪快で、リアクションがひな壇芸人クラスのアマルくん。
道端に咲く花の写真をスマホで撮り、おばあちゃんに送るアマルくん。
たくさんのぬいぐるみに囲まれて寝るアマルくん。
ビッグなアーティストになって、おばあちゃんとお母さんが働く介護施設の支援をしたいというアマルくん。



そんなアマルくんに、3ラウンドでJ.Y.PARKさんが言った言葉はこうだ。

アマル君が見えないんです。
実力は見えます。
ラップも歌もダンスもうまい。
でも、アマル君自身が見えないんです。

アマルは僕を心配させた。
一旦スキルは捨ててもいい、
君らしさを見せてほしい、と。

テンくんと同じように、「先輩歌手の真似に聞こえる」と指摘されたアマルくんもここから迷いと悩みの連鎖にハマることになります。



アーティシズムとは…?


テンくんは、大好きな日高さん(SKYーHI)を目標に、日高さんみたいになりたくて、日高さんに褒められたくて、真面目にストイックに頑張ってきた。

アマルくんは、大好きな2PMみたいなK-POPアーティストになりたくて、韓国語で歌われた曲を何度も何度も聴いて、歌えるようになった。

それの何がいけないの?


大好きな人に近づけた。
オリジナルを精巧にコピーできたとしても…それって、たぶん違うんだな。


J.Y.PARKさんが番組内で、あるメンバーに言った言葉がある。

コンピューターが完璧に歌っても感動しないけど
歌の下手な友達が酔って歌うと僕は泣いてしまう

人の内面、性格、好み、個性、価値観、そういうものがにじみ出た時に
芸術と言えるんだと思います。

人の見えない部分を見えるようにする

そう彼が一言で表した言葉こそが、SKYーHIさんのいうアーティシズムってことなのかも。



おっと。

ちょっとこねくり回し過ぎでしょうかね?😅
なんせオタクな私なもんで…
これ以上長くなるのもなんですので


まずはアマルくんのその後を。


4ラウンドでようやく自分の声、自分の歌をつかんだアマルくんは、
J.Y.PARKさんをして「アマル君が見えた。完璧だった。」と言わしめた。

どうやってわかったの?と聞かれてアマルくんは涙が止まらない。

自分でもよくわからなくて…
カッコよく歌いたいっていう欲がどうしても出てしまって…
お母さんに電話で相談したら、「カッコつけなくてもそのまま歌えばカッコいいから」って言われて…

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そんなアマルくんを見て、思わずもらい泣きするPSYさん😢

J.Y.PARKさんも、「こんなに執拗に指摘してきたのは、君なら出来ると思ったからです。その部分だけ乗り越えたらスターになれると思ったから。厳しくしてきたことを許してほしい」って…

日本からひとり韓国に来て、練習生をしながら韓国人が歌う曲を聞いて韓国語を覚えた。一生懸命聞いたからこそ、そのスタイルまで真似してしまうのはしかたがないことも、ちゃんとわかってるって…

もう~、涙拭く木綿のハンカチーフ何枚いるのよ~😭

………

そしてアマルくんはその後のラウンドを順調にクリアし、無事にJYPからデビューするメンバーに選抜されることとなりました💗




続いて、皆さんも気になっている(きっと。多分😅)


テンくんのその後


続く合宿二次審査は、疑似プロ審査といって、プロが作った楽曲・プロが作った振付をプロとしてパフォーマンスするというもの。

私はこれを聞いて、自分で作るよりは楽なんじゃない?と思った。
が、どっこい(死語)

この審査は、他人が作ったものを自分のものとして表現することができるかを見極めるものだった。

そう、アーティシズムの審査なのだ。

課題曲「Move On」は、テンポはそれほど速くないけどパワフルで、速くないからこそしっかりグルーヴをつかまないとな曲なのかな。ラップが目立つ。目立つって乱暴な表現だな。ん-、曲の雰囲気を決める重要なポイントを占める部分が多い、というのかな。

文章で曲を説明するのって難しいのね😅


審査を前にした個人面談で、テンくんはSKY-HIさんから課題を言い渡される。

一番の問題は、発声が常に同じ場所っていうところ。

ラップを発声を意識して使い分けるということ。
唯一にして最大の課題だと思うんだけど、これを絶対にクリアして欲しい。
頑張りどころです。

テンくんは早口のラップを歌えるようにはなるんだけど、
ボーカルレッスンで発声を指摘されると、とたんに歌詞が飛んでしまう。

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ああああ、わかるよわかる。
考えすぎると頭が真っ白になっちゃうんだよね。

そんでもって、真面目なテンくんなので、とにかくひたすら練習。
ダンスの合間に練習。
やればやるほど噛んじゃう。
顔がもう、怖い。
ひたすら何度も練習して噛まずに言えるようになると、ホッとした顔。

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……でもテンくん、忘れてないかい?

噛まずに言えるようになることが課題じゃないよ。
発声を変えることだよ。

あああ、あたしゃ天使かなんかに憑依して、テンくんの耳元でささやいてやりたかったよ。

テンくんは自分を見失ってしまった。

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テンくんは、疑似プロ審査で脱落

その先のステップに進むことはできなかった。

SKY‐HIさんは別室にテンくんを呼び、二人っきりで話をした。
そこでの彼の言葉は、全ての音楽を志す人に聞いていただきたいもので、
あたしゃ普通のおばさんだけども、趣味だけど音楽をしているから…
そうか、若いころあなたに会いたかった、と思ってしまった。

アーティストというかアスリートのようなストイックさに走っている印象を受けました。
目的地が決まっていないままたくさん走っている。
アーティストをやっていると迷うことが本当に多い。
そういうときに自分がどういう道を進んでいくかというコンパスになってくれるのがアーティシズム
一度自分を追い込む環境から自分を逃がしてあげて、少し自分を甘やかして欲しいし、できればその時になにか、アートを、心の栄養を携えてみて欲しい。


その言葉を受けたテンくんの言葉👇

正直、この結果になるだろうなと予想はついていました。
自分は、日高さんのことが好きで芸能界に入ったので
日高さんのようになりたいっていうのがずっと抜けなくて…
他の子のようには自分にはアーティシズムがないのかなって…
…追い込み過ぎて、自分を嫌いになってました。

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泣きじゃくるテンくんを、SKYーHIさんは何も言わずに抱きしめた。


すごい人だよ、SKYーHIさん。
テンくんの課題は「俺の真似じゃダメだよ、自分を見つけて」ってことだったんだけど、日高さんの事しか見えてないテンくんにはそう言ってもわからないだろうから、具体的なアプローチとして「発声の種類を増やしてみて」と言ったんだ。


技術があっても自分を表現できなければ、アートじゃない。

なんと。アマルくんにJ.Y.PARKさんが言ったことと同じじゃあないか。


誰だって憧れの人がいて、そんな風になりたいと思うロールモデルがいる。
私にとってのRMさんのマインドだったり、
仕事をする上でのBTSのチームとしての在り方だったり。


声優になりたい、アニメを作る人になりたい、
集英社で漫画やコバルト文庫の編集者になりたい、
それが無理だからせめて何かしら関わりたい、
そういう流れで結局、印刷会社で働き、発売日より前にジャンプを読めたり発売前のゲームの情報を得る幸せを享受したあの頃の私は、
間違いなく成功したオタクだった。


あースミマセン🐼

どんどん脱線しちゃっております…


結論はなかなか出ないけど…

「THE FIRST」のテンくんと「LOUD」のアマルくんを通して、
私の中のオタクが目を覚ましてしまった。

いろんなオーディション番組を見て、
えー!なんであの子が落ちちゃうの?
っていうことが何度もあったのですが、

今回「THE FIRST」のSKYーHIさんと「LOUD」のJ.Y.PARKさんの言葉から、
その理由?裏付け?みたいなものが見えて
オタク的に、とても面白い!と思ったのです😊


長くなってしまったのですが、
「THE FIRST」は、Huluで
「LOUD」は、dTVでご覧いただけます。

※今回使用した画像と動画は、Youtubeの公式チャンネルのものを使用させていただきました

ここまで読んでくれた方はとんでもなく忍耐力のある方です😅ありがとうございます。



あ、最後に言わせて!(これシリーズ化してるな🐼)

メンバー全員、誰とも歌声とかの特徴が被ってなくて、個性が爆発してて、それぞれに役割があって、そんなメンバーが集結するととてつもない威力を発揮する、アーティシズムのかたまりのBTSって、
あらためてすごくね?!

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