No.ゼロ〜自分の人生について真剣に考えだしたきっかけ〜
私自身の人生を真剣に考えるきっかけは、
亡き父が、難病になり、余命宣告をされてから。
大きな病気どころか、
風邪をひいて熱をだし、休んでる姿も、記憶にない。
健康だけが取り柄。
そんな、父だった。
仕事に一生懸命で、
とても優しく、
どこへも連れてってくれて、
手先が器用で、
なんでも出来る、
大好きな父だった。
私は、父が大好きだった。
父は、余命宣告され、
延命を拒否し、
静かに自分の運命を受け入れる事を選んだ。
その姿は、とても、小さく、
私の〝知っている〟父ではなかった。
ほんとは、前向きに病気に立ち向かって欲しかった。
残酷すぎて、父には言えなかったけど。
この苦しみや葛藤は、父、本人にしか、わからない。
自分が元気に接したり、前向きな言葉をかけたりしていたら、前向きになるかもしれない。
孫の顔を見たら、元気になるかもしれない。
会う機会を増やし、
手紙も書いた。
面と向かって言えないこと、
大好きとありがとうを伝えたくて。
父は泣いてた。
みんなで、泣いた。
父は、
「こんなになって、申し訳ない、早く死にたい。もういい。」
と、何度も言っていた。
自分の身体を、自分で動かせないもどかしさ。
自分の身体が、動かなくなるのを、
ただただ、感じ、過ごす。。。。
自分の人生をどう思っていたんだろうか。。。
父が高校生のときからの友人が、会いにきてくれていた。
私も、大好きな人で、幼い頃、よく遊んでもらっていた。
ずっと交流をしてくれる友人がいる父。
そんな父を誇りに感じた。
父は、明るく、元気な人だった。
父のはみんなに慕われていた。
だからこそ、
口数も、減り、
痩せていき、
抜け殻みたいな父を見るのが辛かった
ただ、父の手を握り、ベッドのとなりに座り、
何を話すわけでもなく、
ただ、見舞いに行くことしか出来ない。
自分の存在意義がわからなくなりそうだった。
でも、会いに行くと、
私の顔をみて、
父の瞳の奥に光が戻るのを感じたから、
それだけを信じた。
自分が辛いって言ったら、ダメだ。
元気でいなきゃ。
1番辛いのは、父だ。
でも、今思えば、
ありのままの気持ちをぶつければ、良かったんだと思う。
「生きてて、欲しい!死なないで欲しい!」
泣いて、わめけばよかった。
それが、叶うとか、叶わないとかじゃなく、
自分のホントの気持ちを、
伝えれば良かった。
何事も、静かに受け入れてしまう私の、
悪い癖だ。
常に〝いい子〟でいるという、
幼い頃から、しみついて、ぬけない悪い癖。
でも、当時は、自分がいい子でいようとしてる事に、
気づいてなかった。
それがフツウだった。
日常を、フツウに過ごすのに、必死だった。
今にも、泣き崩れそうな自分を律して、
考えないように。
そのうち、父は、しゃべる事も出来なくなり、
ひらがなが書いてあるボードを、
指差ししながらのコミュニケーションになった。
と言っても、
指差すのはこっちだから、
全くスムーズにはいかず、
わけわかんない、日本語の羅列になり、
「え?」
「なに?」
なーんて、もどかしさが募るばかり。
自分も疲れていたんだろう、
側にいるだけで、精一杯になっていた。
一度だけ、声を出して笑った事があった。
わけわかんない、コミュニケーションボードで。
聞き間違いに、
父は、声を出して笑った。
久しぶりに、
みんなで笑った。
ほんとに、あの時が、最期の笑い声だった。
父の姿をみながら、
自分自身の人生を考えずにはいられなかった。
自分にとって、大切なモノは何か。
父が余命宣告された頃、
長女が登校拒否をしていた。
高校生だから、単位が危なかった。
子どもと仕事の狭間で身動きが取れなくなっていた。
シングルなだけに、仕事は必須。
養育費などは、一切ない。
ホントに自分にとって、大切なのは?
私は、仕事の時間を減らす事を選択した。
子どもの側にいる時間を増やそう。
その選択をしていたから、
父の側に居る時間をつくりやすかった。
こうなる為に、
長女が全身全霊で、表現していたのかも、しれないな。。。
〝全て必然〟
そんな、風に思い返す事が多い、この頃。
そして、
父の最期は、安らかなものとは、程遠かった。
この世のものとは思えない、
苦痛の表情を浮かべ、
ほんとに、苦しそうだった。
はやく、この苦しみから解放されて欲しかった。
辛かった。
一生忘れない。
だからこそ、
私は、〝笑って死のう〟と決めた。
見送る側に、元気を与えて、最期を迎えたい。
我が子に、
〝ママは幸せだった〟と、遺したい。
それが、
〝自分の人生について〟
考える、きっかけだった。
「お父さん、ありがとう。愛してるよ。」
遺影の父の笑顔が、好き。
時代だよね、カラオケしてる写真しかなくて笑
そう、ギター弾いたりしてたな。。。笑
お父さんとの思い出は、
幸せな思い出が多い。
私の好きは、お父さんの好き。
だから、
これからもっと、
自分の好きでいっぱいにしていこうと、思うよ!
自分のお父さんを思い浮かべた人は、
お父さんに、「愛してるよ!」って、伝えて欲しい。
生きてるからこそ、
生きてるうちにしか、コミュニケーション、とれないからさ!
〝後悔先に立たず〟だよ。
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