みぃなとルーチ「愛のうた」

みぃなとルーチの「愛のうた」が聞くたびに心の奥まで染み渡る。
愛って川と海だね。

ここからは自分語り。
私はずっと自分に愛がない人間なのではと思ってた。
恋愛関係になることも少なければ、恋愛関係になっても長く続かない。
結婚生活なんて地獄だった。
友愛も、友人はいても親友って呼べるかというとそうではない。
友人が困って助けを求めれたら全力でサポートするけど、
助けを求められない限りはなにもしない。
家族に対しても、自分から連絡を取ることはほぼない。
愛がない人間なのではと感じてはいたけど、そのことで悩んだことはないのが
そう思う決め手になりつつあった。

だが父が余命宣告を受けた時に、少し変わる出来事があった。
余命宣告にショックを受けたのではない。
私は常々今生きていることを感謝しろと、父や母にいうほど
食生活、お酒の飲み方など父の生き方は破天荒だったので、
余命宣告を受けて悲しいけど、そうだろうなという感想だった。
とはいえ父との時間は限られているので、仕事が早く終わる日には
実家に出向き、父の食事の介護や話し相手をしていた。
ある時母が手を離せなくて、父がお風呂が終わったらボディクリームを
塗ってほしいとお願いをされた。
乾燥肌がひどい人だったので快諾しつつも、父は裸を見られるの嫌がるのではとか
ましてやボディクリーム塗られるのも嫌じゃないかなと心配になった。
父は全然嫌がらなかったし、娘にこんなことさせてごめんみたいな感じでもなく、
私がボディクリームを塗るのをそのまま受け入れている様子だった。
そして私も何十年間ぶりに父の裸をみても、ボディクリームを塗ることにも
全く抵抗がなく、この行為を喜びだと感じた。
その時初めて「愛」を実感したのだ。
無償の愛とはこういうことなのだと。

父との別れはとても辛かったけど、あの時感じた愛は私の中にあり永遠だと確認してる。

その数年後にみぃなとルーチの新アルバムが発売され、
この「愛のうた」を聞いた時、あの時の愛と同じ感覚になった。
私の深いところに愛がある。
この曲を聞くたびにそのことを思い出せる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?