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(起業家向け)株式投資型クラウドファンディングについて考察してみる

こんにちは。クラファン研究家のいるかです。

今回は、クラウドファンディングの中でも、株式投資型クラウドファンディングについて考察してみました。是非、起業家の方には読んでいただけたらと思っています。

そもそもスタートアップって資金調達どうしてるの?

スタートアップが利用する主な資金調達手段は、
①銀行からのデット調達
②株式出資によるエクイティ調達
と二つに別れます。

デット調達とは?
資金を借りて事業を伸ばしていきます。
日本政策金融公庫や保証協会、銀行からなどから借入して、事業を伸ばし売上を上げた後、利子付きで返済していきます。

②エクイティ調達とは?
自社の株式を株主に売り資金調達をする方法です。
その資金を活用し、事業をグロースさせIPOやM&Aによる株式売却で投資家は大きなリターンを得ます。また、出資者は、株主総会における議決権行使の権利や配当・優待を受け取る権利等、株主として権利を受け取れます。

エクイティによる資金調達の種類

・エンジェル投資家から資金調達
・VCからの資金調達
・CVC/事業会社からの資金調達
・株式投資型クラウドファンディング

もう少し比較すると、

・エンジェル投資家から資金調達
 ・調達期間:2ヶ月ほど
 ・調達額:数百万
・VCからの資金調達
 
・調達期間:3ヶ月ほど
 ・調達額:数千万~数億円

・CVC/事業会社からの資金調達
 ・
調達期間:6ヶ月ほど
 ・調達額:数千万~数億円

・株式投資型クラウドファンディング
 ・調達期間:2ヶ月ほど
 ・調達額:MAX1億円

株式投資型クラウドファンディングとは?

今までの記事は購入型クラウドファンディングを紹介してきましたが、購入型クラウドファンディングは、プロジェクトオーナーがリターンを作り、それと支援者が購入するという形式でしたが、株式投資型クラウドファンディングとは、上場前のベンチャー企業(スタートアップ)の株式を多数の投資家が小口購入し、将来上場や企業売却、いわゆるイグジットをしたときに大きな売却益を期待できる投資サービスのことを指します。

国内では2015年の金融商品取引法改正によって株式投資型クラウドファンディングが解禁され2017年からサービスが開始されました。

しかし、まだ出来立てなこともあって、株式投資型クラウドファンディングを活用して調達できる金額は1年間で1億円未満で、投資家は1社につき50万円以下しか投資できません。

株式投資型クラウドファンディングを利用する起業家のメリット

1、株主がファンになって応援してくれる。
投資先の会社が伸びれば伸びるほど自分にもリターンがでてくるので、基本投資家が応援してくれる上に、ファンになってくれる
2、融資と違い返済義務がない
株式による資金調達なので返済の義務はありません。
3、調達期間が短い
クラウドファンディングページの作成に1ヶ月、資金調達2ヶ月で合わせて3ヶ月で資金調達が可能。また、インターネット上で資金調達が可能なので、営業にいかなくてよく、営業コストも削減できます。
4、経営関与が低い
一人あたりの投資額に上限があるので、議決権などもたれる心配もありません。

逆にデメリット

1、1年間で1億円までの調達
法律により調達できる上限額が決まっています。なので1年後また2度目をすることは可能です。
2、反射リスク
多くの株主に出資してもらうため反射が入る可能性があり、上場ができなくなる可能性があります。そこは、プラットフォームをしっかり選択しましょう。
3、事務コストの増加
株主総会を実施するタイミングで株主の総集や投票の受付などの事務が発生します。株主が多くなればなるほど事務コストは上がっていきます。また、資金調達やExitのタイミングで株主が多くなりすぎるが故に多くのやりとりが必要です。

国内の株式投資型クラウドファンディングを提供している会社

・FUNDINO
 特徴:国内No1の株式投資型クラウドファンディングプラットフォーム
    累計成約額45 億 3318 万円と国内最大規模
 URL:https://fundinno.com/
・Unicorn
 特徴:「社会の課題を解決する可能性を有する企業」
    「最先端技術で社会を豊かにする企業」に特化している
 URL:https://unicorn-cf.com/
・Campfire Angels
 
特徴:CAMPFIREは購買型クラウドファンディングのプラットフォームと 
    して国内最大級の規模を持つサービスとして知られています。その      
    ブランド名を冠した株式投資型クラウドファンディングプラットフ
    ォームがCAMPFIRE Angelsです。
 
URL:https://angels.camp-fire.jp/
・SBI CaptalBase
 特徴:SBIグループが運営する株式投資型クラウドファンディングプラット
    フォーム。調達した企業の事業グロースや次回ラウンドの資金調達
    支援まで行ってくれます。
 URL:https://sbiec.jp/
・イークラウド
 
特徴:大和証券グループと提携し徹底的な反射チェックを実施。
    安心、安全にサービスを企業/投資家に提供。
 URL:https://ecrowd.co.jp/ 

株式投資型クラウドファンディングの活用事例

株式投資型クラウドファンディングを活用し最もうまく行った事例といえば、"BrewDog"というビールを提供しているD2Cの会社です。株式投資型クラウドファンディングを活用し合計20億円以上集めております。

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2006年11月に創業し、2017年4月にユニコーン入りしました。2019年のバリエーションは約1,150億円とユニコーン入りした会社です。TVCMなどの広告費を全くかけずに、認知度を高めたマーケティングを実施しておりD2Cを生業としている会社はとても参考になります。この会社は少し特殊な株式を投資家に売っており、「パンク株」という、オンラインショップやバーの割引、経営に意見を伝えることができる権利などがついている株式です。

株式投資型クラウドファンディングは、株式を保有する投資家が、顧客となりファンでもある状態を作ることができます。投資家も投資先の事業が伸びれば伸びるほど投資家にとってもメリットがあります。このメリットを活用しコミュニティをしっかり形成できた事例の一つといっても過言ではありません。


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