病んだ知り合いとシチリアに行った話2
前回の続きで、離婚直前のフランス人男性と、
アルジェリア人男性との3人でシチリアをあてなく旅した話です。
▼前回のおはなし
海沿いの恐怖のドライブ
今日は、チェファルーから島(エオリエ諸島)経由で、
エトナ火山に行った時の思い出を書きます。
私たちはチェファルーに2泊して、
綺麗な海を目的地にエオリエ諸島に向かうことにしました。
シチリアは外周に高速が通っていて、
ドライブがとっても気持ちの良い島です。
私たちもチェファルーからエオリエ諸島行きのフェリー乗り場まで
外周をドライブすることにしました。
出発直前に、離婚直前の友人の妻から電話がかかってきて、
ふたりは電話越しに喧嘩しはじめました。
その日のドライブ担当は彼。
機嫌が悪く、運転がとにかくあらい。
運伝担当、変わってくれない。
海沿いの崖を、重い空気を漂わせ、雑な運転で飛ばしまくる。
怖かった。景色も堪能する余裕はなかった。。
複雑なドライブとなりました。
▲フェリーを待つふたり。左がグチグチいいつづけるフランス人、右はなだめるアルジェリア人。
太陽が眩しいエオリエ諸島
エオリエ諸島、すばらしく綺麗な島でした。
今ネットで調べたら、エオリア諸島はこんな島でした。
日本でいう石垣みたいなところなのかな。
おおらかな自然が美しい島でした。
エオリア諸島 または エオリエ諸島(伊: Isole Eolie)は、シチリア島北方、ティレニア海南部にY字型に連なる火山性の諸島である。リーパリ島など主要7島で構成される諸島全体には約1万3000人の人々が暮らしており、行政上はシチリア州メッシーナ県に属する。
いまなお活発な火山活動を行っているストロンボリ島(ストロンボリ火山)からは「ストロンボリ式噴火」の用語が生まれ、ヴルカーノ島(ヴルカーノ火山)が「ブルカノ式噴火」の用語が生まれるなど、火山学の発展に大きく影響した。これらの島々は、 2000年にユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録された。
▲火山島の特性なのか、外周は海の隣はすぐ高台ばかり。どこからでも海が見渡せました。
▲立派なブーゲンビリア(花)です。いつかこんなブーゲンビリアを育てるのが、ささやかな夢です。
▲泊まったホテル。ローカルすぎてairbnbは見つかりませんでした。ウィーフィー(wifi)も完全途切れました。
プカプカ浮かべる海
突筆したいのが、この辺りの海。塩分が高いのか、体を楽にするとプカプカ浮かぶんです!
憧れのプカプカ、何度も堪能しました笑
そして周りを見渡すと、たくさんのクルーザーが。
これ全部、観光用じゃなくて、個人所有のクルーザーでした。
プカプカ浮かぶアジア人(私)の横で、
クルーザーでワインを飲む家族たち。
ヨーロッパ人の夏休みって、優雅ですね。
▲海が綺麗すぎて、プニプニボディが眩しい友人が、ハルベリーに見えました。
▲こちらが本物のハルベリー from ダイアナザーディ。美しい。あれ、左下に何か写ってる構図も一緒。
▲ビーチって言っても、石ころだらけ。
ちなみに、病んだ友人は島にいる間、
ずっとふてくされてました。
こんな綺麗な島で、爆弾を抱える男と一緒だなんて無念。
まじ島に置いていきたい。
やっと機嫌が直った火山
島を後にして、シチリア本島のエトナ火山に向かいました。
ヨーロッパで一番大きな火山です。
真っ黒な山!
写真だけみると、登山が大変そうに見えますが、
実際は山頂近くまで車で行けるので、登山したのは片道20分ほどでした。
それでも、急な坂道と、靴底を貫く岩石、
まっすぐ立ってられないほどの強い風が、かなり刺激的でした。
▲どこまでも続く雄大な火山。きっと夜は星が綺麗なんだろうなぁ。
▲島での振る舞いを反省したのか、ようやく写真を撮ってくれるようになったフランス人。彼が終始怖かったおかげで、アルジェリア人とは阿吽の呼吸の仲になりました。
▲疲れたタイミングで芝生を見つけたので座ったら、小さなサボテンやった。お尻にトゲが刺さったッ!涙
山頂 でしみじみ、今までの人生を振り返る
ここが山頂。風が一番強い場所でした。
ここに暫くたたずん出ると、「ずいぶん遠くに来てしまったなぁ」と。
今更しみじみ。
あまり知りもしない友人の誘いでホイホイ、
シチリアまで出ていくことのできる自由な生活って、独身ならでは。
めちゃくちゃ楽しいけど、もし違う道を歩んでたら今頃何してたんだろう。5年後も同じように自由にしてるんだろうか、
それとも経験のない生活に身を置いているんだろうか..
観賞に浸ってると、ちょっと涙が出てしまいました。アルゼンチン人が
「僕も子供の頃、大きな滑り台の上で怖くて泣いたことあるよ」と、
慰めてくれました。いい奴です。
別に高いところで怖くて泣いてるんちゃうねんけどな。
▲この怖いキャラクターは、シチリアの守神。いろんなところでお目にかかりました。
傷心者のかもす空気に左右されまくりな珍道中でしたが、
自然を堪能したこの数日が、間違いなくシチリア旅のハイライトでした。
次はヨーロッパ最南端に向かいます。
最南端では、恐ろしい思い出がたくさん出来ました。