たった一つ、与えられた答えと託されたこと 【デンマーク記:政治】
11/1、デンマークでは総選挙が行われる。
デンマークの民主主義的価値観を育む学校であるフォルケフォイスコーレに来て約3ヶ月、段々とデンマークが「幸せな国」といわれる理由がみえてきた気がする。
そして「政治」という分野は、国の様々な政策を決めるため、”幸せな国のために”強く関連しているのは確かだと思う。
驚くばかりのデンマークの実態
デンマークの投票率は80%を超えており、
選挙権はもちろん、被選挙権も18歳から。
過去には19歳の女子高校生市議員もいたらしい。
国会議員の給与は一般の会社員と同等であり、
地方議員は無給。いわゆるほぼボランティアである。
選挙がある場合は学校で先生から立候補者についての説明があったり、
この学校では、みんなで投票結果を見守りながら
歌ったり、模擬選挙をしたりした。
街で選挙カーを走らせて「清き1票を、お願いします。」と市民に懇願する声は一切ない。
自分たちが政治をつくる
デンマークの国民は、政治に対してきっと
「自分ごと」を越えて「自分たちがつくっている」
という感覚が強いと思うし、
政治やお金の動きが国民に対して本当にクリアだと思う。
先日、ここのフォルケの創立者、千葉忠夫さんとお話をさせてもらった。
幸せとは、
住み良い国とは、
そして、日本を住みやすい国にするには。
“お話を聞いた”ではなく、
人間として対等に、フォルケらしく正解はなく、
みんななりの意見を受け入れ、みんなが意見する“対話”を沢山した。
私たちがまず、できること
常に答えのないフォルケの生活に、
この日、一つ明確に託されたことがある
「日本の女性議員を増やすこと」
それは、男女平等や女性の社会進出が望ましいのはもちろん
その他にも、子育ての大変さ、それに求める支援は女性が身を持って知っている
教育(幼稚園)や福祉などに携わっている割合は女性の方が多い。
それらが、社会的弱者も含めて全ての国民が安心して生きるために必要な政策に関与する分野だからである。
今日の選挙でまた、デンマークはどれだけ魅力的な国に進歩していくのだろう。
楽しみな一方、私にとっての母国である日本への想いを再び見つめ直していきたいと思う。