ホンネとタテマエ、5cmの定義。
これは誰にでも起こり得ることなんだけど、特に仕事中はすごく気にしていた。
「5cm切ってください。」
よく美容室で言われる言葉の『5cm』や『3cm』
「なんだ、5cmか。」
と思うかもしれない。
けど、これがめちゃくちゃ難しいんだよ。
人によって5cmの感覚が全然違う。もちろん美容師側は5cmがどの位なのかが明確に分かってるんだけど、お客さんはそうでもなかったりする場合が多い。
多分、ほとんどズレてる。
5cmと言われても実際は2cmしか切らなかったなんて良くある。
スタイリストになりたての頃はお客様の言う5cmが分からなくて切りすぎていた。数年経てば切りすぎると言う事も無くなったけど、最近また感覚の違いに悩むことが多い。
旅先で髪を切る事が度々あるのだけど、ここで5cmがよく分からなくて切りすぎているのではないのか?と不安になる事が良くある。
今日だってそうだ。
仲良くしてくれている女の子の髪を切ったけど、彼女の言う5cmを読み間違えた。。。と思う。
「No entiendo 」理解していない。
彼女に何度も確認したけど、私の5cmはどうやらずいぶんと短かったみたい。
こーゆー時、言葉が通じなくても一瞬の顔色で解ってしまう自分が嫌だ。
彼女は大丈夫、気に入ったと言ってくれたけど、本当の所はわからないなぁ。
ホンネとタテマエ
ハッとした。
急に日本に戻った感覚に襲われる。
この国でも日本だけかと思われるこの言葉が存在するのです。
この街では長い髪がみんな好きで1年に1回切るか切らないかが普通だし、長くてストレートがキレイの定義で腰までのロングヘアーが普通。
この街でボブやショートカットの女の人は見た事ないし、みんなキライだと言っていた。この街の女性を数人切っていたから、彼女達の好みを解った上で切ったつもりだったんだけどなぁ、、、解ったつもりでしかなかった。
あーーー悔しいなぁ。
彼女達にとって髪の長さは私達日本人よりもはるかにこだわりが強いと感じた。もう次は切らせてもらえないかもしれないけど、来年この街を訪れたら文房具ハサミじゃなくて、日本のハサミを持って真っ先に彼女の家を訪ねよう。