はじめて会った日にもう一度、逢いに行く。
出逢って今年で10度目の春が来ます。
あなたの事を思い出してしまうこの季節が私は少し苦手。
桜が色づき始める時期になるとタイムマシーンがあれば良いのにと毎年思うんだ。
あなたは誰を想っていましたか?
あなたの世界は何色でしたか?
私はあなたのやさしい話し方や柔らかい笑顔が好きでした。
あなたが、いつかの私に聞いた質問。
**「好きな言葉は何ですか?」 **
あの時の私はうまく答えられていたのかな?
あなたよりお姉さんでいたかった私は、きっと小さな脳みそをフル回転させて、その当時知っている限りの小難しく聞こえるコトバを必死で並べたんじゃないかなと思います。
もう、昔のことすぎてなんて言ったのかなんて覚えていないけど。
でも、同じ質問を返した私に笑顔で答えた「あなた」の言葉は今でも鮮明に覚えています。
10年経った今、私はあの頃より随分大人になったはずなのに正しい答えが見つからないです。
わからないまま桜の季節がやって来て、あなたを思い出す。
ほんとは正解なんて無いのかも知れないね。 いつか答え合わせがしたいと思っているんだけど。
そこからはどんな景色が見えましたか?
逢いたい人には逢えましたか?
私だったらうれしいな。
ね、あなたが過ごした小さな世界の外は広くて、広すぎて素敵だよ?
桜が散る頃、最後に見た着物姿が忘れられなくて、、、なんて、ずるい人なんだろと思う。
一生、記憶から忘れられなくなった。
あなたは、今までで1番美しくその瞬間時間が止まっていたように感じた。でも、同時に悲しくて涙が止まらなかった。気持ちはぐちゃぐちゃだ。
私の中で美しいと感じた事は何年経っても色褪せない。
もしかしたら思い出は美化されているかもしれない。しかし、それは、それで良いと思う。
だって、私の中では最っ高に綺麗だったんだから。
「はじめて会った日にもう一度、逢いに行く。」
あなたがこの季節に取り残されてしまわないよう私は何度でも、逢いに行きたい。