【学習教材】3人にユーザーテストした結果、わかった3つのこと
株式会社マンハッタンコードは、“初級者から中級者にレベルアップする” という価値を持った学習教材を開発をしてます。
定めた価値がユーザーに受け入れられるかについてのユーザーテストを2020年10月下旬に実施しましたので、その結果と分析内容について報告いたします。
マンハッタンコードは制作物にユーザの意見を反映してからリリースしています。今回作成した学習教材について、ユーザーの意見を聞くためにテストを実施しました。
実施概要
実施日:10月下旬
場所 :株式会社マンハッタンコード 小川町オフィス
時間 :1人あたり1時間
人数 :3名
テストの背景と目的
学習教材の販売窓口は、BOOTH等のプラットフォームで考えています。
ユーザーがプラットフォームで学習教材をダウンロードできるように、今回のプロトタイプはPDF形式で作成しました。
ジャンル
Flutter
タイトル
What is Flutter?
内容
Flutter初級者から中級者にステップアップするためのテキスト教材
ターゲットユーザー
・Flutterの開発で躓いている方
・Flutterを使って開発したいと考えている方
・初心者から中級者へレベルアップしたいと考えている方
販売場所
BOOTH
マンハッタンコードではGoogle Design Sprintを取り入れており、スプリントクエスチョンを確かめるためにユーザーテストを実施しました。
Google Design Sprintに則って、下記のようにスプリントクエスチョンを設定しました。
スプリントクエスチョン
自分たちが決めた価値がユーザーに受け入れられるか?
今回は3名のユーザーにご協力していただいて、下記の工程でテストを実施しました。
前提:ユーザーは学習教材の情報を得ていない状態
1. BOOTHで「 技術書 Flutter 」を検索
2. 検索結果の一覧を確認
3. テストの意図をユーザーに説明
4. 学習教材の詳細ページを閲覧
5. インタビュアーが質問しながら、ユーザーは教材内容を確認
テスト結果と分析
大きく分けて3つの場面で、ユーザーから意見をいただきました。
1:「 技術書 Flutter 」で検索した時の結果一覧
良かったこと:3件
・この画面を見たときにはじめは購入しないと判断したが、最新情報に合わせて内容がアップデートされるという説明を聞き、それであれば購入したいと思った
・アップデートありで1,500円という価格は安く感じる
・内容は難しくなく、Flutter初心者向けだと思う
改善が必要なこと:4件
・表紙が白いため、サイトの背景色と同化して見える
・表紙のスタイルがマンハッタンコードらしくない
・内容が難しそうだと思った
・BOOTHの中では一番価格が高い印象を受けた
2:商品説明ページ
良かったこと:3件
・ライブラリがどういったものなのかが気になり、内容を知りたいと思った
・目次が公式リファレンスのようであるため、興味が湧く
・真面目な印象を受ける
改善が必要なこと:6件
・ターゲットにしているユーザーのレベル感が不明
・ネットで調べれば出てくるような内容が多い
・説明が物足りない
・未経験者や初心者が手にとっていいのかが、見た目だけでは分からない
・ページ数を知りたい
・約50Pぐらいだとちょうど良い
3:学習教材の内容
良かったこと:4件
・Flutterの需要やトレンドに関するグラフがあるため、学習のモチベーションが上がる
・文章と図が見やすい
・内容に関連するリンクがあるため、より詳しく学べる
・1ページあたりの量が多すぎず、ちょうど良い
改善が必要なこと:9件
・教材を読んだ結果何が作れるのか、ゴールが不明瞭
・ゴールの説明を冒頭で記載し、その後に説明があるとわかりやすい
・空白が多いページと、空白が少なく読みづらいページがある
・環境構築の項目で、ソースコードの記載があることに違和感を感じた
・第三者のリンクは削除した方が良い
・内容が物足りなく感じる
・ソースコードが多いため、圧倒される
・分からない単語が多く、毎回調査する必要があると思った
・ディレクトリ構造がわかるようにしてほしい
まとめ
良かったこと:3件
・トレンドや需要についてのグラフは新鮮であり、ユーザーに好評
・ページに対するコンテンツの量は多すぎず、適切である
・今後、最新情報に合わせて内容のアップデートが掛かるのであれば、価格は1,500円以上でも購入する
改善が必要なこと:3件
・リンク先に第三者の記事が使用されており、リンク切れや著作権に関わる問題が発生する可能性あり
・ターゲットの記載内容に矛盾があるため、購入されない理由になり機会損失の懸念がある
・学習教材を読み終えたときに、ユーザーはどんなことができているのかが不明瞭
重要な意見:33件
ユーザーからいただいた意見の中で、特に重要だと思ったものは33件ありました。数が多いため、一部抜粋して記載します。
・販売プラットフォームの検索結果一覧で学習教材を見たときに、下記の要素が含まれているので購入しない
a. 表紙にイラストが使用されている
b. Flutterに関連する教材であることが分からない
・普段から本はKindleで購入し、Kindle上で読む
・ページ数が100ページ以上の場合、購入しようか悩む
分析結果のまとめ
今回設定したスプリントクエスチョンの答えとしては、受け入れられるが、最新情報に合わせて内容のアップデートが掛かる機能があれば1,500円の値段でも購入する という結果を得ることができました。
また、今回のユーザーテストを実施したことで大きく分けて3つの学びを得ることができました。
ターゲットの属性についての情報の学び
・アイスブレイクの中でユーザーの思考や行動を分析することができる
例1:何の媒体で本を読んでいるか
例2:技術書はどこで購入をしているか
例3:どう言った表紙が好きか
・ページ数と販売価格等の数字的障壁がどれくらいで発生するのかがわかった
・ターゲットの層によって得られる情報の量が違う
a. 結構エンジニアできる人:情報量多い
b. 未経験者:情報少ない
ユーザーテストそのものの学び
・質問の観点:ユーザーの本心を聞き出す様な聞き方をする
悪い例:「今そのような操作をしたのは〇〇ということですか?」
良い例:「今どんなことを考えていますか?」
使ってみたユーザーからのFBにおける学び
・値段設定に関して、他社と比較して考えるのは不毛
a. 実際に使った人が値段に満足しているかを確認する
・コンテンツの内容に関しては3人とも意見が共通しており、十分なFBが得られる
・コンテンツ作成に関わった人が見落としがちな部分をユーザーテストすることで拾うことができる
・トレンドに関しての内容はとても好評
マンハッタンコードでは引き続き、“初級者から中級者にレベルアップする” 学習教材を開発していきます。
第2回ユーザーテストの募集
2020年11月中旬に第2回目のユーザーテストを実施する予定です。
マンハッタンコードが開発した学習教材がユーザーに受け入れられるか、より価値を高めるにはどういった要素が必要なのかを知ることが目的となります。
実施概要
場所 :マンハッタンコード 小川町オフィス
住所 :〒101-0052 東京都千代田区神田小川町1-8-7 Gothamビル3F
時間 :1人あたり1時間
募集人数:5名
謝礼 :あり
もしご興味がありましたら、マンハッタンコードのTwitterにDMをご送付ください。