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動機か、行動か。
キャリアコンサルタント&MBTI認定ユーザーの藤本です。
今日は、繰り返し読んでいるこちらの本から。
心理学的タイプ論は、人間が経験することをどのように知覚し、それをどのように判断するのかという構造とそれらの相互作用を理解するための実用的なフレームワークを与えてくれます。実際それが正しく理解され、活用されればこのフレームワークは人々をより豊かにしたり、創造的な解決を加速させたり、また世界の隅々までをよりよい場所に変える機会を増やすことができます。ただし、他の心理検査と同様ですが、それが誤って用いられたり、間違った状況下で用いられると、タイプ論の持つ力は、無力となるだけでなく、他者に害を与えることがあるのです。
上記の記事とは関係ないのですが、我が家ではほぼ毎朝、おはよう朝日です※1 を見ています。(※1:子どもが好きな1関西ローカル番組)この番組でエレクトーンを15年以上弾いていたお姉さんが昨年末に引退し、新たに奏者として選ばれた新人さんの紹介に 性格タイプ:INFP と書かれてあったんです。ちょっとビックリ!笑
16personalitiesなるものが浸透しているからなのでしょうか。
私は認定ユーザーとしてMBTI®️を学んでいますが、タイプ論は、相性をみたり、職業適性をみたり、能力をみたりするものではなく、あくまでも心的機能(感覚・直感・思考・感情)や心的態度(外交・内向)、いわゆる認知のスタイルを知るきっかけ(枠組み)なるものだと教わりました。MBTI®️は、性格診断でもなければ、タイプの良し悪しや評価もありません。
なのでMBTIを受検して性格診断したいです!というご要望には、すぐにはおこたえできず(診断じゃないので)、受検したあとに一緒に演習をしながらご自身で検証を行っていただくプロセスを重視しているんですよ〜とお伝えして、それも含めて受検するかどうかを判断していただいています。
そして結果を正しく理解するための前提として、感覚・直感・思考・感情機能はすべての人に備わっている機能なんですよ、も漏れずにお伝えしなければなりません。(これら4つの心的機能については、下記の引用を参考にしてください!)
またここでは意味は割愛しますが、機能の序列を知ることで自分の成長の羅針盤にもできるのがタイプ論の特徴です。
私たちの基本的な心の働きには、情報を集める知覚機能と情報をまとめる判断機能があります。知覚機能には、見たり聞いたり観察したりするいわゆる五感をもとに情報を集める感覚機能S:Sensingと、ひらめきや関連性またパターンなどから情報を集める直観機能N:Intuitionがあります。もしいま、字づらをそのまま目で追いながら読み進めている場合は感覚機能で情報をあつめており、行間から情報を集めている場合は直観機能が働いていると考えられるでしょう。一方の判断機能は、対象から距離を置いて原理原則に照らし合わせて結論を導く思考機能T:Thinkingと、対象の中に自分を位置づけて自分の思いや価値観、気持ちなどと照らし合わせて結論を導く感情機能F:Feelingがあります。
「キャリア開発とMBTI」(園田由紀)
出典:「キャリア・カウンセリング39号」(発行:特定非営利活動法人 日本キャリア・カウンセリング研究会)
もう一つ、タイプ論は行動分析ではなく動機分析であることも忘れてはいけません。同じ行動をとったとしても、なぜその行動をとったのかを尋ねると全く違う動機が語られることがあるんです。よく喋るとか、表情が豊かであるなど、行動や態度は他者からもわかりやすく、見えやすいため、こういう行動をとるのはこのタイプだよねと言いたくなるのですが、MBTIではそういう解釈はしません。タイプが性格のすべてではないし、行動はタイプのあらわれにすぎないからです。
と、偉そうに書いているのですが、実はヒヤヒヤ笑
他のことならともかく、タイプ論について気軽にアウトプットできないのは、正しく伝えたいという気持ちがあるからこそ!と、ついつい擁護したくなってしまいます。冒頭でも引用したように、誤って用いられたり、間違った状況下で使う後押しになってしまっては、意味がないどころか、本当に害になってしまうと思うので。
タイプ論ならではの言葉の使い方もあって、(例えば普段使っている外向・内向の表現と、MBTI®️での外向・内向の意味づけが違う、感情機能の感情は情緒の意味ではない、など)表現にも慎重にならざるをえません。
余談ですが、これまでいろんなことを学ぶ中で、何をとっても理解するのに本当に時間がかかるんですよね、私。すんなり理解できる(頭のいい)人がうらやましいのが本音です。ただうらやましがっているのも違う気がするので、すんなり理解できないからこそ、ああかな、こうかな、これはどうかな?と考えたり調べたりして、それが講師業に活きることもあるやん、それが救いやんな?とよく自分に言い聞かせています。笑
あ〜!わからん!とひっくりかえることもたびたびありますが、それでももっともっと学ぼうと思えるのは、やっぱりアウトプットしたくなるからなんだよなぁ。うん。
MBTI®️も、もっともっと学んで、もっともっとアウトプットしていきますので、気長におつきあいよろしくお願いしますね!!
今日も、こんな下までありがとうございました♡
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