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Excelのことー偏愛とスピード狂

一度まとめてみたいと思っていた、Excelのこと。
「まとめてみたい」は、もちろんポジティブな気持ち。好きを詰め込みたい!
その一方で、まとめて一区切りつけたいという気持ちがあるのかもしれない。

気持ちの部分や、私の変遷は、追い追い機会があれば・・・という感じで、
今回は、どこか何か役に立つことがあるかなぁと思って、ポートフォリオ的に書いてみます。

書きたい順に書くので、エントリーレベルとかマニアックレベルとかもぐちゃぐちゃだし、機能毎でも関数別でもありません。

・・・こうやって、書く方針を整理しないで投げ込むと、頭の中がとっ散らかった感じに聞こえそうですが、具体的な場面に対しては、極めて理知的に技を繰り出すので、これ(文章)はあくまでも趣味の楽しみ。

たくさんのところで、たくさんの人と、たくさんのお仕事させていただいて。いろんなこと勉強させてもらったなぁと感謝しています。
私は、一度も習いに行ったこともないので、全部、具体的に使ったことのある技しかありません。誰かの役に立つかなぁと思って、載せてみます。

もしも、「使えた!」「助かった!」「知らなかった!」「面白い!」ということがあったら、聞かせてもらえたらうれしいです^^


これを書こうと思った理由

「これで、今晩、眠れます。」
「xxさん(私)は、関数を1,000個ぐらい知ってるの?」
「納期3日で受けていた作業が半日で終わるようになりました。」

最初の二つは、人に言われたこと。3つ目は、私の実体験。

「とりあえず、ダウンロード数のパレート分析でもやってみれば」というのが私の入社1日目でした。
ThinkPadに、Excelの本1冊、関数辞典1冊が、私の会社デビューのWelcomeキット。
完全文系の私は、Excelを立ち上げたことすらなかった。
でも、本当にラッキーなことに、性格に合っていたのだと思います。
無邪気さと好奇心と、探究心・根気強さ・タフさ・ガッツ。基本命。応用力(=想像力*発想力)。

ご縁も手伝って、勤め人前半戦の約8年。そして直近約4年。Excelを使う時間が長くありました。
好きこそものの上手なれ、なのか、1万時間の法則なのか、良く分からないけれど。
目の前にそれしかなかったから、好きになるしかなかったのかもしれないし。
でも好きと思えるまで、続けられる環境があったことに感謝だと思います。

先日「HELP!困っています。Excel分かる人いませんか?」という投稿を偶然目にして、連絡・話を聞いてみたところ、何とかなるなーと思ったことがありました。
実際会って動かしたところ、1週間でも無理だったかも涙(ご本人談)という案件が「10分かからなかった・・・」で終わって*、あとは二度目ましてのおしゃべりの時間を楽しめた。*彼女の準備のおかげ。

もちろん仕事以外の話もたくさんしたのだけれど、会話していく中で、特別なことは何もないのだけれど、たまたまたくさん見る機会があったから、想像できる範囲が、広がっていたのだなぁと気がつかせてもらった、。

本当に、レベル感と構成を完全無視で、Excelのここが好き♡を詰め込むので、何のこっちゃということも多いと思います・・・なので、「知らない」「分からない」と思う必要は全然なくて「何に使うのー?」「何々それー?」という感じで楽しんでもらえたらうれしいです。
詳しい説明や動かし方は、ネットでテキストでも動画でも教えてくれるコンテンツがたくさんあるので、興味のある部分は深めてもらったら良いと思います。
ただ「そんな使い方、あるんだー」という記憶のかけら。使いこなせなくても、そーいうものがあるんだなぁと思えば、何かの時に使えるかもなぁと想起できるかもしれない。存在を知らないより、ずっといい!と、私は思っています。

*プライベートのマシンが、MacでWindowsは載せていない/動かしていないので、キャプチャなしなのが少し残念!


好きなものBest5


1.vlookup、xlookup、その他関数
私の仕事人生は、vlookupなしに語れません。最初で最後、教えてもらった関数は、これだけだと思います。
でも、これがあったから、全部の仕事に繋がっていったと、今でも思っています。
そんなに感謝しているのに、xlookupを使い始めたら、あまりにもラクで、久々にvlookupを使おうとしたら間違えてしまった・・・。

一番原始的な方法で、動かしていけることも、大事だとは思うけれど、こんな風に、新しい関数や新しい機能(テーブルもそうだし、前述のクイックアクセスや後述のスパークライン)等、便利になっていくものも確実にある。
知らない機能を見つけたら調べるし、効率本みたいのも時々立ち読みで流し読みして、知らない技や自分がまどろっこしく感じていた操作の解決のヒントを探している。

2位を上げるなら、if。とにかく、重複削除に何回使ったか分からない。今は、もっとスマートな方法でしているけれど、「知らないからできない」ではなく「知っているもので何とかする」という経験と感動を教えてくれた関数です。
ifの応用は、二つ別々の方法で計算したものが合致しているか、数字を比較して、差分がないかをチェックするために埋め込んだりしています。私は
・”o”,”diff”で表示させる
・埋め込みの計算は薄い文字にする
・全部oならOK、diffがあればNGと表示させる
・diffを条件付き書式にする
等で、目立たせたい具合や、自分用/みんな用等の用途によって、書式を設定したりしています。

あと好きなのは(頻出、地味に助かる)、conatenate、最近知ったconcacountifcountaも使います。jis/asc、len/lefttodayも使います(入力するより早い。関数で入れて、値貼り付け)。関数ではなく、ショートカットですが、todayと合わせて、日付、時刻も、地味に使っています。

sumはもちろん使います。ちなみにショートカットはshift+alt+=。
有名なのにずっと使ったことがなくて、そして、有名な割に自分的にはほんと使う機会がないなぁと不思議なのはsumif。私的には、使えなくても何とかなるけれど、使えたら安心という感じです。

2.リボン(クイックアクセスツールバー)
私のExcelはリボン非表示で画面を広くしています。そして、クイックアクセスツールバーに、好きなものをコレクションしています♡
自分的厳選アイテムは、テーブル、ピボット、ウィンド枠固定、グループ化/グループ解除、複数画面表示、表示位置、フォントサイズ、塗りつぶし、などです。(*正式名称と、ちょっとズレていたらごめんなさい。)

3.ショートカットと右クリック
たいていの作業をショートカットでするので、その前提で、上記のツールバーが設定されています。
XCV(切取/コピ/ぺ)、BIU(太字/斜体/下線)、ADI(全選択/削除/挿入)、ZY(Un-do/Re-do)、SP(保存/印刷)
他、多用しているのは、F(検索)、H(置換)
おそらく特殊かつ超多用なのは、フィルタ設定(右クリック>A>F>F)とリスト選択(Alt+↓、かな?)
個別には書きませんが、Excelのシート移動、ブラウザのタブ移動、アプリ移動、全部。タブ追加(T)も頻出です。
「並べて表示」も超使います。Alt>W>A。

4.Pivot /PowerPivot
これまで自分の作業のためにしか使ってこなかったのですが、Pivotで仕事をしている人たちとご一緒させていただく機会があり、ものすごく勉強させてもらいました。表の組み方、使ったことのなかった機能や操作。これまでも困ったことはなかったけれど、この半年で超・パワーアップした部分です。半年前の私が今の私を見たら、ギョッとすると思うので(知らなかった動かし方をしている!)、知らないことに挑戦するって大事だし、そういうものに触れさせてもらう機会って本当に貴重だなぁと思いました。

補足:
とりあえず、元データをPivotするだけで、何かが見えることがあると思うので笑、Pivotは本当におすすめです。
ただ・・・元データがごちゃごちゃな場合は、簡単なクレンジングをすることをお勧めします。今は、簡易なクレンジング機能もあったりするのか、ちょっと分かりませんが、

顧客データみたいなところで行けば、社名をきれいにする。
→株式会社削除、有限会社削除、空欄削除(全角・半角)、中黒削除(全角・半角)。
所在地だったら、郵便番号をきれいにする。
→ハイフン削除、半角に揃える。
支店名、部署名、役職名、等々、入力ゆれがあれば、適当に調整。
→どのぐらいゆれがあるのか確認する段階でも、私はPivotを使っています。

5.マクロ/RPA
これも、私の仕事人生の大きな助けです。人が作ってくれたマクロを使っていて。ある日突然、マクロの神が降臨しました。
何でそう思ったか思い出せないのですが「そうか・・・マクロというのは、同じ作業(処理)をしてくれるものなのか!」と気が付いて、自動記録なるものを知り、作って使っています。
自分で自由に作れるほどはできませんが、全体工程をいくつかに分けて、部分的に自動処理を走らせるだけでも、助かることが多いにあります。

余談:
RPA関連の仕事をしたこともありますが、場面によって、使いこなせたら良いと思います。Excel内で完結するもの(アプリケーションを跨がない)はそれで用が足りるということがあると思いますし。でも、業務によっては、Excelを動かす前に、データを抜く、特定の場所に保存する、等のステップを自動化することで、負荷が激減することもあるのだと思います。
自分がRPAすごいと思ったのは、個別の一斉メールを送る設定。ExcelとOutlookで、500名分ぐらい、10分足らずで、個別の内容を送信してしまった(絶対間違えない)のは、感激でした。

便利だと思う機能・操作


非表示/グループ化
→「知らないと知っているで、雲泥の差!」と思わせてもらった機能です。初めてExelの欄外に小さい+マークを見た時は、驚いて。動かし方もその意味も、まるで分からない!ネットで調べることすらできない!「これ、何ですか?」と引き継ぎ元の方にお尋ねして教えてもらった。グループ化を知ってからは、非表示を二度と使っていないと思います・・・。

リスト/プルダウン
→「データの入力規則」と呼ぶのですね・・・。問答無用に使える機能の一つだと思います。自分的の今のベスト運用は、同じファイル内に「List」というタイトルのシートを作ってしまって、プルダウンの入力内容を一元管理するという方法です。

条件付き書式>データバー
→条件付き書式。特定条件でセルを赤字にする、行をグレーアウトする、等が機能名からイメージするものでしたが、「データバー」を、私は一番使っています。ちょっと何か計算して、昇順/降順にして、これを当てるだけで、それらしくなる!・・・って格好だけでなく、実際すごく目に訴えやすくなります。選択範囲によって最大値&最小値が自動で設定されるようなので、適宜自分で設定することは必要になります。

スパークライン
→これ!!!3年ぐらい前に立ち読みで知ったのですが、衝撃でした。あるのとないのとで、全然違う。設定は1分足らず。インパクトは計り知れない。と個人的に思っています。いつか使いたい・・・と思っていて、「あ、今だ!」と思って使えた時は、本当にうれしかったです♡自分のオタク心を認めようと思った瞬間でした。

地味に助かる機能・操作


新しいウィンドウで開く
→同じファイル内で複数シートを見較べて作業(編集)したいということが時々ある。これを知らない時は、ファイルをコピーして、それぞれ編集して、あとからシートコピーしてマージしたりしていた。知っているか知らないか、それだけだなぁとつくづく思った。

行列入れ替え
→いつ使うか・・・。例えば、新しく使うことになったツールからダウンロードしたデータで、何の項目が含まれているのかザッと確認したい時、カラム名をコピーして、行列入れ替えて、縦一列にして、読んだりしています。複数ファイルにまたがって内容確認していくために、何がキーになるのか、何を比較できそうなのか、探す手がかりのために、カラム名だけを縦に並べて読んだりしています。横のままでも読めなくないですが、文字数にばらつきがあると個人的に読みづらいので。作業効率と快適さアップの一手間。

絶対参照
→ドルマーク。最初は一セル固定しか使えなかったけれど、列固定、行固定を、ちゃんと(安心して)使えるようになったら、便利さ爆上がりです。恐ろしく面倒だなぁと思うファイルの修正・更新を預かった時に、修行と思って、練習したかいがありました。

串刺し計算
→私自身はそんなに使う機会はなかったけれど。言葉を知らないとなかなか辿り着けない使い方ナンバーワンだと思うので笑。上げておきます。

関数の書式設定
→関数は文字色を青にする。ファイナンス関係のExcel活用本を読んでいて、出会った技。地味に便利。それまでは、数式の列にはfxとか記載して区別していたので。ずっとスマートだし、見やすいし、すごく良い。

シートの管理>色付け、非表示
→昔は、ファイルを分けて作って操作することもあったけれど、一ファイルで完結させて行くのがいいのかなぁ(スマートだし、実際動かしやすい)と、最近、複数の人とお仕事させていただく中で、分かるようになったこと。

特定できること、元に戻せること

どこから来たレコードなのか、それを確実に特定できれば、何をどう動かしても心配ないと思います。
「あちゃ・・・」と思ったら、戻ってやり直せば良いだけ!
・並び替える前に番号を振る
・マージの前にユニークのキーを作る
・Un-do/Re-do(Z/Y)。*時々S(保存)。

効率化のこと

私をExcel(沼)に導いてくれたWelcomeキットの会社の思い出。もちろん最初、私は何もできない訳です。
1つのシートに書いてあることを、3つのシートに分けることすらできなかった。できないというか、死ぬほど時間がかかる。順調にやって3時間ぐらい。1つのシートから、分ける3つのことを分類して、3つのシートに貼り付けることをしていた。途中で電話が来たり、声をかけられたり、ミーティングがあったり。どこまで進んだか分からなくて、またやり直す。月に1回だったのか、超嫌だった。

とあるきっかけで「何やってるの?そんなに時間がかかるなんて、やり方がおかしいと思う。どうやっているの?」と声をかけてもらったことがあった。
「1つのシートから、必要な分を、3つにそれぞれ、コピーする。」ではなくて、
「1つのシートを、先に3つシートコピーして、3つから、それぞれ、要らない分、消せば?」
・・・がーーーん!めっちゃ、ラク。30分もかからないし、間違いもない。

それがきっかけでした。ゴールに辿り着くことは、もちろん必須。でも、その工程って、道は無数にあって。どんなでもいいけれど、1日の道、半日の道、数時間の道、1時間の道、一瞬の道。いろいろあるんだなーと思って。別のやり方ないかなー、もっといいやり方ないかなー。と考えるようになった。

スタート地点はExcelだったけれど、たくさんの人、たくさんの場所、いろんな題材で、仕事をさせてもらう中で、場面場面で「別の」や「いい」の定義や考慮するべき制約条件とかが、変わるんだなーということを経験・勉強させてもらった。


Système DとBricolage


ここまで長くなり過ぎた・・・

Système D(システム・デ)。この言葉に出会ったのは、もう20年ぐらい前で、フランス*ライフスタイル領域の本の中でだった。
「あり合わせのもので、何とかする」みたいな意味で、暮らしの工夫的な文脈で使われていたと記憶している。

出会いはそんなだったけれど、自分的には、かなり大事なキーワード。
仕事をする時に、予算もない。時間もない。技術もない。・・・じゃ、何が使えるのかなー。という「質問が」呼吸をするように浮かんでくるのは、システム・デが頭のどこかにあったからだと思う。それを考えて進めて行くことが、いつも楽しかったからかもしれない。*浮かぶのは「質問」だけで、どこかから「答え」が浮かんで来るわけではない笑。働き初めてから自分の人生に「定時」の文字がリアルなものになったのは、フルタイムの仕事を辞める半年前が初めてです!

冒頭の関数1,000個発言。
「◯◯を調べる関数、知ってる?」と聞かれて、うーん、それは知らないけれど、出したい答えは出せそうだなぁと思って、受けた仕事があった。
もちろん仕上げる訳だけれど、渡す時に「いったい君は、関数をどれだけ知っているのだい?」ということを言われた。
で、関数1,000個ぐらい勉強したの?と言われた。ハッとした。

私は、ほんとーに何の飛び技もないし、持ち手が無限にある訳でもない。組み合わせているだけのこと。
使えるものを使い倒す以外になくて、そーやってきただけなんだ。
でも「使えるもの」を拾い集めて、それしかないから「使い倒して」くると、1つが2つ、2つが3つ・・・増えれば増えるだけ、掛け算の効果が広がって行くんだなぁと思った。

そんな自分の、仕事の仕方や、物事の知覚の仕方を考えた時に、人を通じて出会った言葉が、Bricolage(ブリコラージュ)
フランスの文化人類学者・クロード・レヴィ=ストロースが『野生の思考』等の著書の中で紹介した言葉、だそうです(wiki調べ)。

ブリコラージュ(Bricolage):「寄せ集めて自分で作る」「ものを自分で修繕する」こと。「器用仕事」とも訳される。元来はフランス語で、「繕う」「ごまかす」を意味するフランス語の動詞 "bricoler" に由来する。

だって。

私自身、自分が仕事をしたり考えたりする時に、何という技を使っているのか、仕上がったものを何と呼ぶのか、良く分からないなぁと思うことがいろいろあったりするのだけれど、こーいう風にしか進んでいけないので、諦めて、こーいう自分をどう活用するのか、できるのか、考えて頑張りたいと思います。Surrender。

*あと大事な言葉は、「萃点(すいてん)/ 南方熊楠」と「Interbeing /ティク・ナット・ハン」
私の見取り図_20210116現在

長過ぎるの、読んで下さってありがとうございました!
面白い!使える!と思うものが、一つでもあったら、いいなぁと思います♡

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