読む🍋 ユプシロン№6
きっかけは定かではありませんが、No.1から拝読しております。
場面の切り取り方、季語の取り合わせ方など、読むたびに新鮮な発見や共感があります。
一読後、好きな句を選んでみました。
石叩き-小林かんな
弁当のおかずをさます梅日和
ゆすらうめ襟直し合う出番前
黄金週間暗がりに酢を納め
人形の肩にこぼれて天瓜粉
土地勘-仲田陽子
蝶の昼バウムクーヘン削ぎ切りに
封筒の窓素っ気なく四月かな
緑の夜オリーブオイル受ける皿
短夜をボードゲームの駒進む
象-中田美子
安南のにせものの壺桜咲く
葉桜に像の一族来て戻る
秋の空扉三枚通り抜け
哲学者宅の門前薄紅葉
横向き-岡田由季
誰の手か見分けてゐたる鶉かな
雪の日の一度読まれし新聞紙
七種のあつといふ間に一緒くた
ビビンバの彩りに似て春の野辺