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PTA会員の闇 140時間目通学路マップの更新 楽したいだけでしょうby関口編
愛は「楽したいだけなのね」と言われた時の事を思い出していた。
そう言われるきっかけになったのは、「学校区通学路マップ」の更新についてだった。
長くなるが、今回、愛が取り組んでいる「学校区通学路マップ」の作成について説明を行う。
PTA本部役員の書記は、毎年、パワーポイントで作成された「通学路」「通学集合場所」「子どもを守る家」の情報を更新するのが仕事となっている。
書記は会議の議事録を作り、PTA総会の資料を作り、広報誌を作り、さらに学校区のマップも作成している。
マップを更新する作業量の膨大さから、一度は無くすことも検討されたが、通学路、集合場所、子どもを守る家の情報が合わさっている地図なので、必要としている家族がいるのだ。
特に小学入学をきっかけに引越してきた親子には非常に便利なもので、作成されてから何年も経つこのマップは、継続して更新されてきました。
必要だったので、引き継がれている。
それは愛にもわかっていたが、この作業が非常に複雑で、負担が大きいことを感じていた。
集める情報は、全部の班の集合場所、それぞれの子どもの通学路、子どもを守る家の位置で、守る家は更新するかどうかの意思確認と、名前、住所、電話番号もわかって、一覧にする必要がある。
集合場所、通学路、子どもを守る家が確定する時期もバラバラで、その度に何度も情報を更新する必要があった。
特に登校の集合場所は一年生の加入の有無で変化するため、その情報がわかるのは入学ギリギリの時期だった。しかし、入学式では配布したい内容なので、情報収集、作成から配布までのスケジュールは非常にタイトだった。
ある日、支部とPTA本部の会議の時、関口(女性)が愛に言いました。
「新しく引っ越してきた家庭に学校区通学路マップを使って説明したいの。だから早く作って、私にちょうだい。」
しかし、愛はまだ集合場所も通学路も決まっていない段階であること、来年度の分を作成して渡すことはできないと断りました。
そこで関口は不満げにこう言い放った。
「ああ、楽したいだけなのね。」
愛はその言葉に驚きとショックを受けた。
「楽したいだけじゃないんです。本当に今の段階ではできないんです。」と訴えたが、関口は聞く耳を持つ様子がなく、「楽したいのだろう。」と一貫して繰り返す関口さんに、愛はその場ではどうすることもできなかった。
21時、PTA本部・支部会議が終わった後、愛は自宅に帰り、夫にこの出来事を話した。
どうして関口さんの言う通りにしないと楽をしていると言われなければならないのか、理由があってできないと言っているのに…と涙を流しながら訴えた。
会議が終わった時間は21時、夫の貴文が事情を聞いたその時点で22時だったが、貴文は関口に電話をするように言った。
「自分で作れって言えばいいんだよ。」と愛に携帯を手渡した。
貴文は愛が電話をしているのを傍で聞いていた。
相手が何を言っているのか、何を言うのかは、手にとるようにわかる。
自分では作れない。
図表を修正した経験もない。
パワーポイントも何かわからない。
パソコンも持っていない。
自分では何も出来ない人間が、とやかく言うのだ。
PTA役員は十分な賃金を受け取っているサービス業ではないし、その人の部下でもない。
PTAはボランティア団体であり、その出来、不出来をとやかく言う必要はないのだ。
(植草会長のように着服していたら話は別だ)
何もしない、出来ない人間が
言いたい事をいうのは得策ではない。
やれるだけの事をやっている人が泣くほど追い詰める権利など誰も持っていない。
時間は23時、貴文は夜分の電話である事を静かに詫びながら「貴方の奥さんを黙らせて欲しい」その一言を関口の夫に伝えた。
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