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Virginia Tech honors residential program (その1)

Virginia Techで、residential honors programの取材。メリーランドはhonorsではなかった(巨大なhonorsが別にある)のだが、Virginia Techではいくつかあるhonors programのうち、最も組織化が進んでいるらしいところを見せてもらった。午前中2時間まるまるかけて担当職員さん3人に、予めこちらが用意していた質問をもとにディスカッション。午後はディレクター(知り合い)と学生に室内を案内してもらったり、私が学生と教職員40人ほどの前で講演して質疑応答。そのあとお茶の時間になり、夕食まで一緒に過ごしてしまった。土曜は、Virginia TechとDuke Universityのアメリカンフットボールの試合があるので、写真のようなマルーン(えび茶?)Tシャツをもらった。明日の試合に着て来いというのである。で、今朝これを来てホテルの廊下を歩いていたら、同じTシャツを来た人に何組にも会い、”See you at the game.”と言われた。”honors”という文字が目に入ったのか、敬礼する人もいた(笑) 大学全体のhomecoming day(同窓会)の週の最後の行事なので、卒業生たちがゲームを見がてら泊まりがけでやってくるらしい。おかげで私は大学そばの宿をとれず、空港近くのホテルなのだが、そこにも卒業生がたくさん泊まっているようだ。キャンプ用品みたいなキャスター付き保冷箱に飲み物や食べ物を入れて、ゲーム前に芝生でピクニック(tailgating)するのも恒例らしい。 で、residential honors programだが、learning communityを作り維持するには上級生の役割が決定的という点では、教職員も学生も意見が一致していた。この点はメリーランドと同じ。1-2年生が中心で、1年生は特に、他人と同室になるのが生まれて初めてな人が8割以上という話なのでナーバスにもなるだろうし揉め事や相談事も多い。honorsの場合はその傾向がさらに強いとも職員が言っていた。しかも、honors同士で集まって生活することの意義を、honorsの学生自身が一番痛感しているのが印象的だった。もともとこのキャンパスは人種・出身国の多様性が低い(大半が白人、一部アジア人)ので、同じ学部同士で同居していると同じバージニア州出身、白人同士、同学部、といった組み合わせになりがちなのである。ここのhonorsの場合、全学部から集まってくるので、違う分野同士で強みを発揮し合うという、リーダーシップ醸成についても良い環境であるようにも思えた。honors courseの設置自体が困難な大学が日本では多いかもしれないが、もし設置するなら全学部混ぜて同居させて、コアになる(リーダーシップなどの)ヒューマンスキルのコースを付ける、というのは多様性を増し学びを増す有力な方法であるかもしれない。

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