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【本解説】JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則

今回解説するのは『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』です。

今回はニック・マジュエリー氏が書かれたジャストキープバイキング自動的に富が増え続けるお金と時間の法則。この本はお金を増やすためのシンプルな方法を知りたい、データに基づいた知見を得たい、そんな方におすすめの本です。

本書の内容は端的に言えばデータサイエンティストである著者がお金を貯め富を築くための証明済みの方法を紹介するものです。中には世間一般で言われていることと異なり驚くアドバイスも含まれています。

結論

この動画では

  1. どのくらい貯金すればいいのか 
    世の中の貯金についてのアドバイスは大間違い
    貯金が楽しくなる最良のアドバイス 

  2. 家を借りるべきか買うべきか
    持ち家に押しかかる二つのコスト
    賃貸派が抱える潜在的なリスク家の買い時を決める3つの条件

  3. いつリタイアできるか
    4%ルール
    FIREをおすすめしない理由

という順番で解説していきます

どのくらい貯金をすればいいのか

どのくらい貯金すればいいのかということを気にする 人は多いと思います。この問いをGoogle で検索してみると次のようなアドバイスが出てきます。
・収入の2割を貯金しよう。
・最低でも収入の1 割は貯金に回すべき。
といったようなものです。

こういった収入の何割を貯金に回すというようなことを聞いたことある人は多いと思います。しかし著者はこれらの主張には共通する誤った前提があるといいます。今回のnoteでは貯金に関して次の2つの項目を解説します。

1、世の中の貯金についてのアドバイスは大間違い
2、貯金が楽しくなる最良のアドバイスという

世の中の貯金についてのアドバイスは大間違い

1つ目の『世の中の貯金についてのアドバイスは大間違い』について、著者は世の中の貯金についてのアドバイスには2つの誤った前提があると言います。

1つは長期的に安定収入が見込めることを前提にしていること。もう1つはどの収入レベルの人も同じ割合で貯金できることを前提にしていることです。所得動態に関するパネル調査のデータでは近年多くの人たちの所得は不安定になっていることが示されています。

そして個人の貯蓄率を一番大きく左右するのは所得水準です。このことは様々な研究で実証されています。例えば連邦準備制度理事会と全米経済研究所の研究によれば下位20%の所得者は毎年収入の1%を貯金し、上位20%の所得者は24%を貯金しています。さらに上位5%の所得者は37%を、上位1%の所得者は51%を貯金しています。

当たり前ですが富が増えれば増えるほど貯蓄も増えます。これが収入の2割を貯金しようといったような貯金に関するアドバイスが検討違いである理由だと著者は言います。

貯金が楽しくなる最良のアドバイス

続いて2つ目のポイント『貯金が楽しくなる最良のアドバイス』について著者は貯金に対して次のようなアドバイスをしています。

貯金をたくさんできる時はそうする。そうでない場合は少なく貯金する。
生涯を通じて収入は一定ではないのだから、収入が一定であることを前提とした貯金のルールを絶対的なものとすべきではない。つまり、『できる範囲で貯金する』ということです。

このアドバイスに従えばストレスが大幅に減り、幸福度も格段に向上するでしょう。ストレスインアメリカが2007年に調査を開始して以来、景気の状況に関わらずアメリカ人の一番のストレス要因は一貫して『お金』であると米国心理学会を発表しました。多くの人たちは自分がどれだけ貯金できているか不安になっています。

もちろん貯蓄率が低ければ経済的には苦しくなりますが、研究によって分かった事はその経済的な苦しさそのものよりも貯蓄率の低さからくるストレスの方が悪影響を与えるということです。著者自身も個人的にこれを体験しており、ある時収入の2割を貯めるという誰が決めたか分からないルールに従って貯金するのことをやめたそうです。

するとお金に執着しなくなり、できる範囲で貯金をしているのでお金に関する自分のあらゆる判断に疑問を持つことなくお金との付き合い方を楽しめるようになったと言います。

この章ではどのくらい貯金すればいいのかというテーマについて『世の中の貯金についてのアドバイスは大間違い』『貯金が楽しくなる最良のアドバイス』という 2つのポイントについて解説しました。

家を借りるべきか買うべきか

続いて2つ目の『家を借りるべきか買うべきか』について

持ち家か賃貸かという問題には関心のある人も多いと思います。この問題に対し著者はどう答えを示すのか。このnoteでは次の3つのポイントを解説します。
1、持ち家に押しかかる2つのコスト
2、賃貸派が抱える潜在的なリスク
3、家の買い時を決める3つの条件
この3つのポイントです。

持ち家に押しかかる2つのコスト

1つ目の持ち家に押しかかる2つのコストについて。持ち家に押しかかる2つのコストをご存知ですか。住宅を保有すると住宅ローン以外にも一時的コストと継続的コストが掛かります。

一時的コストとは頭金や購入手数料などです。そして継続的コストとは税金・維持費・保険料などです。住宅の一時的コストは合計すると住宅価格の約5.5%から31%程度になります。そのため住宅を買うのは長期的にその家を所有する場合のみ意味があると言えます。売買の頻度が多くなれば予想される価格上昇分を取引コストだけで食い潰すことになります。また家本体の支払いを終えた後も継続的コストとして固定資産税・維持費・保険料を支払う必要があります。

アメリカの場合であれば年間の維持費は物件価格の1%から2%程度と言われています。また家のメンテナンスには手間暇が掛かります。業者に修理を依頼してもDIYでやるにしても思った以上に労力がかかるものです。こうした一時的コスト・継続的コストを考慮すると住宅は時に資産より負債になる場合があります。もちろんだからといって賃貸にすればこのような金銭的コストがなくなるというわけではありません。賃貸にすれば当然月々の家賃を払います。その賃貸金額は大抵の場合が住宅ローンの支払額よりも高くなります。

しかしリスクの観点からは賃貸派と持ち家派の住宅費に関するコストの意味合いは大きく異なります。なぜなら賃貸派は将来どのくらいの支払いが発生するかを正確に把握できますが、持ち家派はそうではないからです。

例えば住宅物件の維持費がある年には住宅価格の4%掛かり、ある年は全く掛からなかったとします。この出費があるかどうかは持ち家派の出費には大きく影響しますが賃貸派には影響しません。つまり短期的には賃貸派より持ち家派の方が住宅に関するリスクが高くなります。

次の1年間で考えると住宅に関して生じるコストは持ち家派の方が賃貸派よりもはるかに変動しやすく自分で調整することも可能です。つまり長期的に見ればこの立場は逆転します。変動がない賃貸派はどんな時でもお金を払い続ける必要があるためトータル支出は大きくなる可能性があります。

賃貸派が抱える潜在的なリスク

続いて2つ目のポイント『賃貸派が抱える潜在的なリスク』について
賃貸生活をするとき毎月の家賃以外の主なコストは長期的なリスクです。このリスクには将来の住宅費が不透明であることや生活状況の不安定さ、頻繁な引っ越し費用などが含まれます。

例えば、賃貸派は今後12年間の住宅費は固定できるでしょう。しかし10年後の住宅費がどうなっているかわかりません。常に変動しやすい家賃相場に応じて支払いをしていく必要があるのです。その点 、持ち家派は将来の住宅費をより正確に把握しやすいです。何より賃貸生活は長期的に見ると不安定です。気に入った物件に住んでいたとしても家賃が大幅に上がったことで引っ越しせざるを得なくなることもあり得ます。このような不安定さは特に小さな子供のいる家庭にとっては経済的にも精神的にも負担になるでしょう。


家の買い時を決める3つの条件

続いて3つ目のポイント『家の買い時を決める3つの条件』について。著者は住宅購入に踏み切る条件は次の3つだと言います。
1、10年以上はその土地に暮らす予定である
2、公私ともに安定した生活を送っている
3、経済的余裕がある
この3点です。

この3つのうちどれか一つでも満たせていなければ賃貸にすべきだというのが著者の考えです。 それは住宅購入の取引コストを6%と仮定します。資産によるアメリカの実質住宅収益は年間0. 6%なので一般的なアメリカの住宅が6%の取引コストを取り戻すのに10年かかります。

同じようにその土地に10年住む予定でも私生活や仕事が不安定な場合は家を買うべきでありません。例えば、独身の時に家を購入した場合、結婚して子供が生まれたらそれまでの手狭な家を売り広い家に住み替えるでしょう。また転職を繰り返していたり、収入の変動が激しかったりする場合も住宅ローンを組むと家計がリスクにさらされます。このように経済的・私生活的に不安定だと家を買い替えなければならなかったり、ローンが破綻したりするため最終的に取引コストが嵩みやすくなります。

つまり住宅ローンは将来はある程度予測できるようになったタイミングで組むべきだと著者は言います。

この章では家を借りるべきか買うべきかというテーマについて持ち家に押しかかる2つのコスト、賃貸派が抱える潜在的なリスク、家の買い時を決める3つの条件というポイントについて解説しました。

いつリタイアできるか

続いて最後の章『いつリタイアできるか』です。どれくらいの投資リターンが得られるか、自分がどのくらい長生きするかは分かりません。ですのでいつリタイアできるかというのは難しい問題です。とは言ってもリタイアできる時期を判断するために使えるシンプルなルールは存在しています。

この章ではシンプルなルールである『4% ルール』とリタイアに関連して『FIRE』を著者がおすすめしない理由という2つのポイントを紹介します。

4% ルール

1つ目のポイント『4%ルール』についてファイナンシャルアドバイザーのウィリアムベンゲンは退職者が老後資産を使い果たさずに毎年どのくらいのお金を引き出すことができるかを試算しファイナンシャルプランニング界に革命を起こす研究結果を発表しました。

ベンゲンは歴史的なデータに基づき老後生活者は30年間以上老後資金を使い果たすことなく、株式5割 債券5割のポートフォから毎年4%を取り崩せるということを明らかにしました。

この分野を専門とするファイナンシャルプランナーのマイケルキッズ氏が1870年までさかのぼって分析したところ4% ルールを実践すれば30年後に元本が枯渇するケースは極めて少なく、30年後に資産が5倍に増えているというレアなケースより起こる可能性が低いということが分かりました。

この4%ルールを用いればリタイアする際にいくら必要かという複雑な問題を簡単に解決できます。リタイアに必要な資産はリタイア後1年目から予測される年間支出の25倍ということになります。

FIREをおすすめしない理由

続いて2つ目のポイントFIREをおすすめしない理由について。いつリタイアできるのかというのは先ほどの4%ルールで必要な資産額を調べればわかると思います。ただ何のためにリタイアするのかという点をよく考えておかなければいけないと著者は言います。

リタイア後の時間をどう過ごしたいのか、どんな人付き合いを望んでいるのか、リタイア生活で一番大切なことは何か、これらの問いに対し納得のいく答えを導ければ幸せなリタイアができるでしょう。

しかし曖昧な答えしか浮かんでこない場合はせっかくリタイアしても失望したり失敗したりしてしまうかもしれません。いくら経済的に上手くいったとしても、心身の健康が満たされなければ意味がないからです。こういった理由から著者はFIREムーブメントがあまり好きではないと言います。

世の中には35歳でラットレースから抜け出し働かない人生を楽しめる人もいます。ですがそれを難しいと感じる人も大勢います。たとえ経済的に何も問題がなかったとしてもです。

本書ではテレンスという男性の霊が紹介されています。テレンスは2年前にリタイアし現在はバケーションレンタルサイトのAirbnbを利用し1ヶ月から3 ヶ月単位で世界各地を点々としています。そのライフスタイルは多くの人に華やかで羨ましいと思わせるものですがテレンスはこう言っています。『孤独を感じている』大抵の人はこの生活を楽しめないだろうと。

FIREノマド的なライフスタイルを受け入れ流には自分がもはや世の中にとって重要な存在ではないと受け入れることである。存在しているのかしていないのか分からない手応えの感じられない世界で生きていかなければならないのだと。

これは考えようによってはとても怖いことです。FIREをすれば誰もがテレンスのように感じるわけではないでしょう。しかし早期リタイアにこういった負の側面があるという事実はあります。

テレンスのケースは重要な真実を示しています。お金は多くの問題を解決できますが全ての問題は解決できません。お金は人生で欲しいものを手に入れる道具にすぎない。そして残念ながら人生に何を求めているのかを本当に理解するのは簡単ではない。

まとめ

このあたりで最後に内容をまとめ。
1、どのくらい貯金すればいいのか
世の中の貯金についてのアドバイスは大間違い
貯金が楽しくなる最良のアドバイス
2、借りるべきか買うべきか
持ち家に押しかかる2つのコスト
賃貸派が抱える潜在的なリスク
家の買い時を決める3つの条件
3、いつリタイアできるか
4%ルール
FIREをおすすめしない理由

というポイントについて解説しました。今回解説した本『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』についてポイントを絞って解説してきました。まだまだ紹介できていない部分が多いです。おすすめの本ですのでぜひ読んでみてください。リンクを下記に貼っておきます。

今回の知識が何か少しでもあなたの人生の役に立てれば幸いです。
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ではまた次の投稿でお会いしましょう!

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