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高校時代の林武
高校時代なにげなく見ていたテレビで、「赤富士」で有名な林武が絵画の中心だったか水平線だったか忘れてしまったが、絵画のタテヨコを二等分したところには、中心(水平線)はないと語っていた。詳細については思い出せないが、いままでそんなことを考えたこともなかったので、それ以後絵画を見るたびに、それなりに注視してみるようになった。近年だが、有名な水墨画の雪舟が中国に留学し中国の水墨画には水平線が三ヵ所あるということを学んだ、と日曜美術館で専門家の人が語っていた。
建築を始めて水平線や地平線、地面に理由ははっきりしないが常に関心を持っていた。工学的なことは学んだが、林武的な課題に対しては学んだ記憶は皆無である。
和田誠・安西水丸・五味太郎の本が手元にあるが、その理由は「水平線」に由来するもののようで、それを教えてくれたのは、三浦雅士の「スタジオ・ジブリの想像力」である。
安西水丸の「海辺」
冬まじかな海。
どんより雲が落ち、追い立てるような波が押し寄せている。
人影はなく捨てられた塵屑のような草木が、すべてを削ぎ落とし、棒かしらのように突っ立っている。
近くには古びて朽ち果てた小屋が建っている。