Tour of Mersin(UCI2.2) St.3
レース情報
国 トルコ🇹🇷
距離 95.6km 順位 53位 総合 55位
メンバー
畑中勇介、トマ・ルバ、レイモンド・クレダー
山本元喜、新城雄大、孫崎大樹
レースレポート
今日は総合が決まるクイーンステージ。
25km地点から30km近く登る。
少し下ったりするが、1300mほど登るカテゴリーHCの登り。
その後も600mほど登り、そのすぐ後にもカテゴリー1の800mほどの登りを越える。
下ったあとは街を通過し、昨日と同じ街中ゴール設定。
獲得標高3000m越えのコースだ。
が、昨夜突然コース変更の案内があった。
最後のカテゴリー1の頂上ゴールに変更された。
昨日、交通規制がかけられず、危険なフィニッシュになってしまったからだろう。
登りが強いトマさんからすれば、ありがたいコース変更。
キナンとしては、トマさんをひたすらサポートする。
なので、元喜さんや雄大さんは可能であれば逃げに乗り、前待ちでできるだけ、最後の登りまでトマさんのサポートをできるようにする。
レイモンドと僕は残れるなら残るが、今日は無理をせず、明日の最終ステージに備えるように走ることになった。
今日はチームメイトに任せてしまう分、昨日で溜まった疲労をしっかり回復し、最終日にレイモンドと勝利を狙いたい。
今日もリアルスタート後、アタック合戦が激しくない。
誰も攻めたくないのだろう。
僕は基本的に、トマさんの後ろにつき、不測の事態や前に上がる際に引けるようにする。
登りの直前に、元喜さんと総合に全く関係ない選手が数人抜け出す。
リーダーチームのポーランドも容認する構え。
が、元喜さんは踏めており、坦々と行きたそうだが、ついていった選手が足が無さそう。
あまりペースも上がらず、ほぼ見える位置にいる。
この頃には、僕もトマさんと先頭に並んでいた。
トマさんが埋もれないよう、ポーランドチームに並んで坦々と踏む。
調子も悪くないのと、キツくないので前を張る。
HCカテゴリーに向けて位置取りが激しくなるも、前をキープできていたので、先頭付近で登り始める。
逃げは元喜さんが単独で逃げており、他はバラバラに吸収。
集団は登りなのに縦1列に伸び、ちょくちょく中切れが発生していた。
比較的、斜度が緩いため、なおさら地獄のような引き連り状態。
僕は斜度が緩いおかげで踏める。
前方にいた、レイモンドが下がり始めたのと、中切れが起こり始めたので、下がってはいけないと少しプッシュし、前方で我慢する。
さらに斜度が緩くなり、伸びた所で先頭が20~30人程に絞られた。
なんとか僕は残ることができた。
少し平坦基調の後、頂上に向けて、今度は斜度がキツくなる。
僕は斜度がキツいのは苦手で、苦しくなる。
KOMまで、残り1km。
メイン集団も元喜さんを射程圏内に捉えたからか、緩む。
が、早い。
頂上が見えていたのと、数名の選手が遅れ始めたので、僕も無理せず遅れる。
下りで追い付けるだろう。
チームカーに抜かれながら頂上を通過。
下りで、うまくチームカーの隊列を利用し、すぐに集団復帰。
元喜さんは捕まっていた。
ポーランドチームがこの集団で決めるべく、坦々と引く。
少し下ったが、アップダウン区間が続くので、付いていてもキツい。
だが、前には元喜さんと僕しかいないので、できるだけ粘り、ドリンクを運んだり、トラブル対応などできることをしようと我慢する。
少し登る所でモンゴルのセインベヤール選手がアタック。
ブルゴスBHに所属している、アジアツアーで成績のある強い選手。
元喜さんがまずいと判断し、対応してくれる。
僕は全く動けない。
付くだけで精一杯。
ポーランドチームがしっかりコントロールしているのと、同調する選手が現れないため、落ち着く。
元喜さんが、
「もう、俺ヤバいわ」
と、ガチでキツそう。
連日動いてもらっているので、当たり前だ。
2人で集団のケツにしがみつく状況。
先頭は20~30人ほどに絞れており、複数名乗せれているチームは有力チームのみ。
最後の登りが2回続く所までは動きが無さそうなので、そこまでなんとか我慢することにする。
気づけば元喜さんが遅れた。
とりあえず、トマさんにドリンク等、何か必要なものなどを聞き、できることをする。
補給地点もすぎ、トマさんが受け取ったことを確認し、僕も千切れた。
この後、すぐに長い下りで、最後の登りが始まる。
トマさんに託した。
僕は後ろのチームカーの隊列にうまく混ざり、足をひたすら休めるように走る。
下りに入ると、砂利道のグラベル状態。
かなりカオスで危険だ。
僕はもう遅れているので、かなり安全に走る。
幸い1人なので、他の選手に左右されることなく、自分の安全なペースとラインで確実に下る。
トマさんには悪いが、これを前でレースしていると考えると恐怖でしかない。
実際、落車が多かったみたいで、総合上位の選手も何人か転けたみたいだ。
トマさんはそのまま最後まで戦い、落車の影響で少し遅れたが、ステージ6位にまとめあげ、総合も7位になった。
僕は当分1人旅で、坦々とリラックスして回復に努めた。
何人かに追い付かれたが、無視して明日のために休む。
結果、20分ほど遅れて無事にゴールした。
後ろでも落車する選手がいたみたいだが、キナンは全員、無事にゴール。
明日はトマさんの総合防衛とステージを狙いにいく。