社会人一年目の私たちへ
"ロシアではビールは酒じゃないから"が口癖で下戸の友人A(おじさん)が得意げによく言ってたことがある。
「校長の話と就活は短い方がいい」
私はなぜこんな信用のカケラもない知人?知り合いの言うことを聞いたのかわからないが就活は無事エントリー1社で内定を勝ち取り、晴れて4月から超ブラック会社に就職をしたのである。
この題目はキリンとノートのコラボ企画みたいです(ラガーとか本麒麟とかヒット出し過ぎっすよ先輩)キリンの社員の方々はこの題目でノートを書いてらっしゃるのかもしれない。さぞかし素晴らしい1年目の経験があるだろう。ただそれはブラック企業であれど同じである。(キリンのビールはよく飲ませていただいとります)
私には自信があった。
周囲からも無駄な日焼け感と元気の良さが相まって大型新人とはやしたてられた。何の実績もない私を歓迎したのである。学生上がりの私は全てを真に受けすべてを自信に変え営業の世界に飛び出ていった。
結果、同期の1人が早々に結果を出した。
何故か1番でならなければならないと言う過剰な自意識があった私は焦りと怖さで毎日が憂鬱だった。ただ外面だけは強気を維持し、意地を張り続けたのである。(ややこしい)
そこからの悪循環はひどかった。
毎日のように強がった蚊弱気ココロを慰めるべく酒を飲み、家に帰らないことがほとんどだった。焦りから1顧客に対して怒りをぶつけた。またときには土下座までしプライドなんてどうでもよくなっていた。
数字を上げることが生きるすべてだった。
自暴自棄になりよく先輩とも掴み合いになった。
よく上司とももめた。
が、その割にはその上司先輩含め周りの対応はずっと優しくおおらかで、恥ずかしながら本当によく1年目は涙を流したものである。
こんな話がある。
得意先と言い合いになり会社に来たクレーム。
当時部長は私の頬を平手打ちしたが「お前がどんな気持ちで働いてるのかがよくわかった、今日も同じ気持ちで営業頑張ってこい」
また泣いた。(この日は二回泣いた)
認められたいと突っ走ってきた気持ちが少しやわらいだ。
ただ1番辛かったのは自分の直属の上司Aが私を部下に持ってから全く売れなくなったことである。エース級の活躍をされていた上司Aは私が初の部下である。なかなかお互いに結果が出ず休日も2人で働いた。
これだけ売れないことには何かがある!自分の先祖たちがこの会社をやめさせるためにわざと売れないように自分を操作している!私に他の道を与えてくれようとしている!と本気でそう思っていた。(仏教徒です)
表向きにはポジティブな言葉をあの1年間で言い尽くしたと思う。ただネガティブな言葉も2次会の席だけしか言わないようにしていたが言い尽くしていたと思う。
大袈裟ではなく直接的な表現として心がすり減っていることを認識したことがあるだろうか。視界が極端に狭くなってしまう状況に陥ったことがあるだろうか。そして初めて売れたお客さんの前で本気で泣き崩れたことがあるだろうか。
洗脳されていたと思う。
この世界が自分の全てだとあの頃は本気で思っていたのだから。
一年目の私へ
今、上下に日々激しく動き荒ぶる感情は、近い将来平穏な日常と人間関係を構築します。
その大きな振れ幅はあなたにとって大きな財産です。
一年目は一生に一度。
歳を重ねると表現できないことも多々出てきてしまいます。
あなたはその会社には一年と五ヶ月しかいません。
ただそんなあなたにも素晴らしい送別会とよく怒ってきた上司の涙があります。
そんなにはやく辞めてしまうなら上司Aに恩返しできてないんじゃないかと心配ですよね?
あなたが必死になって大手企業のお偉いさんに案内し続けた「それ」は
今あなたが手にしています。
もちろんあなたの担当者はその上司Aです。
そしてあなたは近い将来、一年目の部下を持ちます。
どうしても厳しく当たってしまい、部下も辟易しています。
あなたは不器用です。
器用を演じるのはやめましょう。
演じきれていません(不器用すぎる泣)
演じなくていい。本気で向き合える人間関係ができたならあなたもあなたの周りの人たちも幸せになります。
最後に、