6月7日
6月7日 曇り気味の晴れ
お昼の11時過ぎにバイト先で目覚める。一瞬どういう事か分からずに焦っていたら、そーいえば昨日朝5時まで飲んでいた事を思い出す。てか、昨日では無いな。今日だ。
5時になって帰るぞーってなったけど、この酔っ払った状態かつ眠気で瞼が9割開いていない状態で電車に乗れば、確実に最寄駅を通り過ぎて、果てしない何処の駅に到着してる未来が容易に想像できたので、店で一旦仮眠してから帰ろうと思って寝てたんだった。
そんで11時。もう仮眠ではない。がっつり睡眠してた。ワインやらお茶割りやハイボールなどちゃんぽんをしてしまったせいで6時間くらい寝ても全然お酒が抜けてない。なので倍ほどの重力を感じながらベリベリと体を起こし、早く家に帰りたいので早々に店を出て、駅へ向かう。
引くほど飲んだ次の日って何故か甘いものを飲みたくなりません?僕だけなのかな?なので駅にあるコンビニでカルピスを買う。めちゃくちゃ甘さが染みる。だが、染みるだけでお酒は抜けない。毎回思うのだ。こんだけお酒に飲まれて毎回後悔するので、もうお酒なんか一滴も飲まないぞ!と思うけれど数日後にはまた潰れてしまっている。大学生の時、お酒なんか覚えなければよかったと後悔する。適度。それが1番良い。そう思いながら家へ帰る。
家に帰って、12時過ぎ。鬼のように寝る。多分普通に冷房をかけて寝たら一日中ずーーっと酒が残った状態の嫌な気分で1日が終わると思ったので、わざと冷房の温度を上げて汗をかくようにした。そしたら数時間の睡眠でパキっとアルコールが残っていない状態で起きれた。
今日は昨日のうちから決めていたことがある。坂元裕二さん脚本で是枝裕和さん監督作品である「怪物」を観ることだ。情報解禁してからずーーっと楽しみにしていた作品。坂元裕二さんが脚本を手掛けるドラマは全部大好きで1番好きな脚本家だし、それに今日本を代表する監督である是枝裕和監督がタッグを組むという、まーーー興味しかそそらない作品。ハードルは爆上げで観ました。
そしたらもーーーすんばらしくて!!素晴らしいじゃないんです。すんばらしいの!安藤サクラさんや永山瑛太さんの演技は物凄く素晴らしいのは勿論だが、脚本と作品の余白が邦画の良さが最大限に出た作品だなと!!
最近人の裏側を意識して考えるようにしている。今の一瞬では僕に対して少しキツイ言い方や腹が立つ事を言われても、その人はどういう意図でこの発言をしたのだろう?と考える。この発言をするって事はきっとその人なりに何か目的があって言ってるはずと思っているのだ。それを意識し始めての今作品。まーー刺さる刺さる。
確か「ミステリと言う勿れ」で“真実は人の数だけあります。でも事実は一つしか無いんです。”というセリフを書いてて今思い出した。この「怪物」を一言で表すならこの表現が1番しっくりくるかも?んーーどうだろ?一言で纏めることが烏滸がましいくらい素敵な作品だった。観終わった直後より数時間空けて作品のことを考えている方が何かグッとくる。なんとも不思議な作品だった。あーーとてもよかった。田中裕子さん演ずる校長先生がずーーーっと気味悪いんですけど、終盤で「誰かにしか手に入るものは幸せって言わないんだよ。誰でも手に入るものを幸せって言うんだよ」というセリフが凄く好き。
坂元裕二さんの脚本作品に共通しているのなーーって思うのがあって、我々では言語化出来ないけど確実に共感できる定義を我々に分かりやすく定義化しているのだ。分かりにくいかなー?伝わっているかなー。例えばだけど、火曜ドラマカルテットであるセリフで「泣きながらご飯を食べた人は生きていけます」とか大豆田とわ子と3人の元夫での「どこを好きだったかを教えるときはもうその恋を片付けるって決めた時だよ」とか。あぁーー分かるわーと納得してしまうセリフ。独特な台詞回しも素晴らしいけれど、坂元裕二の凄さはそこにあると僕は勝手に思っている。
今回の「怪物」では今あげたセリフが坂元裕二さんっぽさを1番に感じた。
この人の作品にいつか出れたらなーと思う。
「怪物」を観終わって、3時間ほど経っても作品の事を考えてしまう。全容を知ってから観たらまた受け取り方も変わるのだろうか?気になる。また観てみよう。いや、観たい。