仙台市南材木町小学校5年生海岸防災林活動
9月7日(木)に仙台市荒浜地区北官林内の海岸防災林にて、整備活動を実施しました。今回の活動は公益財団法人ニッセイ緑の財団様の協定地において宮城県森林インストラクター協会の指導の下、仙台市立南材木町小学校5年生の児童と先生方、総勢55名が参加し行われました。
今回活動を行う植樹地は以前、別の団体が管理していた場所をニッセイ緑の財団様が新たに協定を結んだ場所です。新たにモニュメントも設置したので開会式兼開所式を行いました。
開会式も終わり、いよいよ整備活動開始です。
今回の整備活動は2つあり、1つ目の整備活動は植樹活動です。前述したように既に他の団体が植樹をしていた場所なので、植えられていた木の間に補植するように植えました。
樹種としてはクロマツの他にコナラなどの広葉樹を植樹しました。広葉樹の苗木はニッセイ緑の財団様が行っている「ドングリ学校」事業の一環として仙台市内の小学生が育てた苗木を使用しました。
もう1つの整備作業は植樹地の除草活動です。植樹地内はクズが大量に侵入していて、整備前は足元を覆い尽くすようにクズが生えていました。事前整備で大部分は処理しましたが、蔓や根はまだまだ残っていたので、児童の力で取り除いてもらいました!鍬など道具を使ったりもしましたが、元気な男子児童達は自分達の力で引っ張って蔓を取る場面も。
植樹地周辺では整備活動だけではなく、自然環境も行いました。児童は4年生の時に利府町内の森で森づくり体験や自然観察を体験した経験がありましたが、学校周辺や里山では見られない海岸エリアの植物に興味津々でした。
自然観察の合間に葉っぱ遊びも楽しみました。海岸防災林内で繁茂するクズやセイタカアワダチソウなど、整備する上ではやっかいな植物ですが、児童から見ればクズの蔓はリースや冠に、セイタカアワダチソウは投げて遊んだり、チャンバラ用の剣になったりする遊び道具でした。
午後からは海や貞山堀に会場を移して活動に取り組みました。
海ではマイクロプラスチックゴミを拾う清掃活動をしつつ、気に入った貝殻等を収集するビーチコーミングを行いました。海岸には「レジンペレット」と呼ばれるプラスチック製品の原料となる細かいプラスチックの粒が大量に落ちています。砂浜で探すのは最初の内は大変ですが、慣れてくると次々と見つかります。
その頃、貞山堀では釣り体験の真っ最中でした。浮き釣りではハゼやチチブ等の小魚を、インストラクター協会お手製の短い竿は岩のすき間のクロベンケイガニに狙いを定めて垂らしました。
海での活動もしっかりと楽しんだところで、今回の活動は終了となりました。南材木町小学校では5年生だけではなく今後3・4年生も協力して、ドングリから苗木を育て同地での植樹活動に役立てていく予定です。クロマツだけではなく広葉樹も育てていくことで、多様な生物が暮らせる場所を整備していく予定です。
児童が育てた苗木の成長が楽しみですし、今回の活動を通して児童には下級生や地域の方々にも海岸防災林の様子をぜひ伝えていってほしいと思います。