ライドカメンズ The STAGE 感想
※この記事はライドカメンズ The STAGEのネタバレを含みます。当然ながら。
導入
そもそもこの記事を読んでいる時点でライドカメンズが何かというのは多分知っているとは思いますが一応。
ライドカメンズとは
2024年5月30日よりリリースされた仮面ライダーシリーズ新作ゲームアプリ。仮面ライダーエグゼイド等の脚本を手掛けた高橋悠也先生、武部直美Pなど仮面ライダー本家から制作陣を引っ張ってくる本気を感じる。
2025年の1月から2月にかけて東京・大阪で「ライドカメンズ The STAGE」を公演中。
あと少し脱線はするけど私が阿形松之助にはまってから仮面ライダー響鬼を視聴するまでのnoteもぜひ。
さて、突っ込んでいい???リリース1年未満で舞台ってリリースと並行して「このアプリはコケない」と見込んで舞台化も考えてたの???
私も元から特撮は好きだけど仮面ライダー全作品視聴してるわけじゃないんです。そういう中途半端なユーザーも仮面ライダーを熟知している人も全く知らない人も取り込める自信と共にここまで突っ走ってきたのは恐怖すら感じます。おかげで再び特撮に触れてめちゃくちゃ楽しいです………。
とはいえ!!!私は2.5次元舞台を観賞したことが無い!!!ましてやGロッソのヒーローショーも!!!
声優が演じるキャラとの違いや3次元での見え方を受け入れられるかなとか不安マシマシで「まあせっかくアプリ入れてるし社会人なったら大阪離れるから気軽にこういうの出来ないよな……じゃあ応募しとこ…」くらいのモチベでした。そんな私が2時間たっぷり全身でライドカメンズを浴びせられた備忘録です。(長い導入)
やっと感想書きます。
第1部
あらすじ
レオンが居眠りしていたエージェントを起こすことから始まる。
その時、悲鳴からのカオスイズム戦闘員の登場。ジャスティスライドとマッドガイが駆けつけるも戦闘員を逃がしてしまう。その際、戦闘員が落としたカオストーンによって開かれたカオスワールドに巻き込まれるとそこはかつて脱走したライダーアカデミーだった。また巻き込まれたライダーたちの記憶は卒業試験前まで戻っており仮面ライダーとしての記憶を失ってしまった。
しかし、エージェントと再会することで記憶を取り戻す。そしてこのカオスワールドに巻き込んだ犯人はかつてのクラスメイトであり今はカオスイズムの手に堕ちた久遠瞬十だと判明する。久遠は「カオスの意思のままに生きれば本当の笑顔でいられる」と言うが魅上はそれを否定し久遠と本気でぶつかり合う。死闘の末、久遠は本来の優しさと強さを取り戻すがピアスの攻撃によって死亡。彼の「皆の笑顔を守りたい」という願いを魅上は背負って再び歩む。
というのがおおまかな流れ。
俺たちのスーパー執事藍上レオン!!!
レオンが最初に客席の様々な所を指して「あなた様のことですよ!」という所でもう心をエージェントにされてしまった。
我ながら何言ってるんだと思うけれど。あの瞬間からエージェントとしてジャスティスライド、マッドガイ、高塔雨竜、そして久遠瞬十の想いの行く末を見届けようという覚悟が私の中で決まったのもレオンのおかげ。
と良い感じになったのに梅田芸術劇場の座席並みの座り心地だから居眠りはしょうがないとかちょこちょこメタい発言が出る。舞台ならではの味。
こんな感じでレオンに微笑ましくなったところで悲鳴からのカオスイズム戦闘員の登場。
背景スクリーンに映る変身バンク、ゲーム内変身映像かと思いきや実写版で出るとは思わなくて変な声出た。さらにキャスト全員が舞台を縦横無尽に動き回り派手なアクションを見せつけてくるもんだから眼が足りない。スクリーンも舞台も見た過ぎる。
アカデミー時代
感想は少し飛ばして中盤のアカデミー時代パート。
ここが一番印象に残っているというか 私は阿形松之助推しなんですけどステ阿形の長い脚と豪快なアクションに響鬼を彷彿とさせる太鼓バチバチのBGMで最高なのに「ゲームより8倍くらい様子がおかしい!!!」に脳が支配されてしまい………でも彼はカオスイズムに仲間を奪われたから許せないという憎しみの炎を燃やして戦う人だからその記憶が無かったらかなり陽気な兄貴分なのかもしれん。でもやっぱ変だよ。
真面目な所の感想としてはやっぱり魅上と久遠の殺陣。
ここで語った「何のために強くなるのか」というのがこの物語で一番大事なことだろうな。久遠は「自分が笑顔でいられるように」強くなるという何とも自己中な目的に聞こえるけれど実際は「皆と笑いあえるように」という今の魅上が「皆の笑顔を守るために戦う」ということに通じていて胸が締め付けられた。
そして何より、足を2回鳴らした瞬間。戦闘員にもその動きをする奴がいたものでつい「あ…」と漏れてしまった。アカデミーで過ごした時誰よりも優しく、楽しそうだった彼を、久遠瞬十を裏切ることになるのかと。
その後、久遠から「裏切ったのはお前たちだ」と言われてこの辺りからもう苦しくなった。カオスイズムに肩入れするなんてエージェント失格なのだが私は久遠瞬十の「皆と笑いあいたい」という願いを否定したくなくて…。
カオスライダー瞬十vs仮面ライダー
久遠は皆が仮面ライダーではなくカオスイズムとして、"同じ立場"になればきっと心から笑えると信じているのがさ…。
そりゃあ誰かの感情を守るために戦うジャスティスライドは彼の事を倒すなんて決断できない。でも魅上はその上で「久遠の本当の笑顔を守るために久遠を倒す」と決めた、ぼろぼろになってでも久遠と向き合ったのがぐっときた。
でも本当に久遠を倒してしまったらきっと魅上は後悔してた。「クラスメイト1人の笑顔も守れないで何が仮面ライダーだ」と。そこだけはとどめを刺したのがピアスでよかったかも。
自らの選択でカオスの意思のままに生きてきた久遠が最期に自らの選択で誰かを庇った、紛れもなくそれは誰よりも優しく強い心を持った仮面ライダーだった。それは魅上も久遠自身も救われたんだろうと思いたい。
ここまで久遠を思って涙が止まらなかったのに最後に花を供えて足を鳴らして再び歩む魅上の背中を見てまた泣かされた。
前半のコミカルな話もっとしたかったのに中盤の魅上と久遠の話から文字を打つ手が止まらなくてずっと切ない話をしてしまった。でもゲームはちょうど魅上が何のために戦うか、友達とは何かって話してたからつい色々こみあげてしまい………。
第2部
形見のカオストーンってそうやって使うのありなんですか!?ごめんねお父さん!!??
いや正直めちゃくちゃ楽しかった。何も予習せずに行って楽しめたんだからYoutubeとかで曲聞いとけば良かったともちょっと後悔した。
あと衣装チェンジあるのも驚き。クラスで統一されてるのかと思いきやそれぞれの個性が出ていて良かった。意外性があったのは蒲生かな、黒とか元ネタ的にメタリックな感じで来るかと思いきや白×青の爽やかテイストで良かった!あと個人的優勝は伊織衣装。黒にオレンジラインの入った衣装がカッコよすぎる。
曲の感想は全曲言いたいけど特に印象的だったのを抜粋。
GET BACK!! The STAGE Ver
アプリで元から知っていたけど舞台第1部を踏まえてから聞くと文脈に意味が乗りすぎる。GET BACKってこんなに胸の熱くなる曲なんだって改めて聞き入ってしまった………。
MADGUY PRIDE
予習していけば良かったと思った原因の9割。なんだあのアホの歌詞!楽しいコール!!!(褒めてる)
「俺はマッチョでかっちょいい」なんて歌い出しマッドガイじゃなきゃ許されない蛮行だろ!!!
そして最高に頭の悪いだけじゃなくて「誰も追随できない 限界の壁を壊していく」とかいう最高にマッドで痺れるサビ!!!今もnote書きながらBGMにしている。
君がいるから
私が観賞したのは2/2(日)昼公演なので歌唱:伊織陽真&阿形松之助ペア
ユニット名は「リーダーズ」 かなりのエージェントは予想できたんじゃないかな、阿形のアドリブが暴走しなかったので。
でも「慈玄、どう思う?」とか歌終わりに「慈玄!どうだったー!???」って慈玄にずっとダル絡みしててだいぶ面白かった。
おわりに
ここまで読んでくださりありがとうございます。
第1部については本当は推しの阿形松之助の様子のおかしい部分とかそっちの話をしたかったんだけどそれを忘れるくらいストーリーにぐっと引き込まれたし、久遠瞬十が心の傷になってしまった。
誰かの笑顔を守りたいという想いがある限りきっと彼らは仮面ライダーとして戦い続けるしそれを支えるエージェントであり続けたいなと感じた。
カメステ、2nd,3ndと続いて欲しい。まだまだ彼らをそばで応援したい。