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Camera = カメラ、とすると、in camera = 非公開、に合点がいかないだろう。

デジカメまたはスマホのカメラしか知らないZ以降世代のためにまずは薄膜フィルムカメラの発明史

昔から壁や板窓、日本では障子やふすまに明いた小さな穴から光が漏れると、反対側の壁や襖に外の像が逆さまに映る事が知られていた。欧州では立体的な絵を描くために、この現象を箱の中に作り出し、三次元像を紙の二次元面に映し出した。この像を鉛筆でなぞって立体的に見える絵を描いた。

この鋲孔ピンホール(びょうこう:私案造語)がある部屋、あるいは箱をラテン語でCameraと言った。この部屋も箱も中は暗い(Obscura:ラテン語)ので、Camera Obscura(カメラ・オブスキュラ)と言った。即ち暗箱カメラである。

部屋や室を意味するchamberのラテン語源は、丸天井の部屋を意味する「camera」である。chamberには判事室の意味も有り、in camera は、法廷ではなく判事室内なので非公開である。従って、in camera は「非公開で、秘密で」と言う意味に使える。

Cameraをカメラとしては in camera に見当が付かない。昔のカメラの呼び名、「暗箱」Camera Obscura としていたら、暗室でヒソヒソ話す秘密の事と容易に想像できる。「in camera = 判事室で、秘密で、非公開で」と単に覚えればと思うかもしれない。

しかし、in camera の一つならともかく、本来の意味不明な用語が数千も在ったらどうだろう。実際にそれくらいあるし、言葉や文章の中での関係も含めると数万になる。脈絡なく「カメラ、秘密、非公開」の様に結びつけるのは骨の折れる作業だ。「暗箱、秘密、非公開」の方が遥かに簡単ではないだろうか。片仮名英語は記憶作業に不必要な負担を掛けている。

続く

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