方言 「少ない」の表現

少ないの表現

『ばっこ(びゃっこ)』『さっと(さっとが)』『ぺちっと』『なんぼが』『すてっこ』
量と対象によって何となく使い分けられている。

ざっくりとだが
『ぺちっと』<『ばっこ』<『さっと』<『なんぼが』
『ぺちっと』は「ちょっぴり」「わずか」にあたる。親指と人差し指で少ししかないのを強調するジェスチャーをする時はこれが使われる。
例「牛乳まだ残ってる?」「ぺちっとしかねぇ(ない)」

『ばっこ(びゃっこ)』は「ちょっと」くらいだろうか。『ぺちっと』が物量でしか使われないのに対して『ばっこ』は時間や空間など物以外に使われることが多い。
実際の発音は「ば」と「びゃ」の間のような、どっちとも聞こえる音になっている。あとは地域によって「ば」寄りだったり「びゃ」寄りだったり。


使い勝手の良いのが『さっと(さっとが)』
『少し』とほぼ同じ使い方で「が」が付くか付かないかは文脈によるのだが、体言止めや少し強調したい場合に付いていることが多い。

『なんぼが』は『いくらか』に近いが、量的にはa fewくらいがしっくりくる。そして上記3つより肯定的な使い方をすることが多い。「な」が第一アクセントで「ぼ」が第二アクセント。強調したい時には「なぁんぼが」と「な」を少し長めに発音する。

そして『すてっこ』だが、これは時間に関してだけ使われているような気がする。「一寸」と「すぐに」が混じったものに「〜っこ」が足されたのだろうか。
「すてっこ待で(ちょっと待って)」
あとは限定的に「すぐに」の意味でも使われる。
「まだ準備出来ないの?」「すてっこだがら(すぐだから)」

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